源頼家(金子大地)に対して呪詛を行った疑いにより、詮議を受ける阿野全成(新納慎也)。比企能員(佐藤二朗)はその背後に北条家の暗躍があると確信し、対決姿勢をさらに強める。そのころ北条家では、夫・全成を巻き込まれて激怒した実衣(宮澤エマ)が父・時政(坂東彌十郎)を追及。名乗り出ようとする時政だが、りく(宮沢りえ)に止められる。義時(小栗旬)は北条家を守るために一案を講じ、畠山重忠(中川大志)の助力を得て……
2022年8月7日(日)
- 午後8時~
- 午後6時~
再放送
2022年8月13日(土)午後1時05分~
これまでの放送をご紹介します
放送前に出来事や背景などをかいつまんで説明する“前説”
【監修】時代考証・木下 竜馬
北条と比企の争い
源頼朝の死後、御家人たちの勢力図は目まぐるしく変化しました。その中で、対立を深めていったのが北条時政と比企能員です。
北条時政は政子の後押しも受けて、正治2年(1200)1月1日に御家人が鎌倉殿を饗応する儀式である「垸飯」を務めました。これは、御家人の序列を表すものです。また、『吾妻鏡』正治2年(1200)4月9日条において、4月1日に時政が遠江守に補任され、従五位下に叙されたと記されています。頼朝の代では源氏一門に限られていた国守に任官し、一般御家人の「侍」よりも格上となる「諸大夫」となったのです。
一方、頼家の乳母夫である比企能員は、建仁2年(1202)7月22日に頼家が従二位に昇叙して征夷大将軍に補任されると、その権威・権力を背景に勢力を伸ばしていきます。また、娘の若狭局(せつ)が産んだ一幡を嫡子にするように頼家を導きました。
北条と比企の争いは、このあとますます加速することになります。