人間の体の中の血液は、大きな骨の中にある骨髄という場所で作られる。
医学書の中に書かれています。
でも、進化の歴史を復習してみると、最初の頃の生き物には、骨がなかった。でも、血液はあった。
どこで作られていたのか?
腸でした。
腸のどのへん?
どの辺と言われても、胴体の内側そのものが腸だった。
タコを思い浮かべてみる・・・。タコの胴体を思い浮かべる・・・
手足と頭しかイメージが浮かばない。
わたしたちが、頭と呼んでいる場所の中にあるいちばん大きな臓器が腸です。
上の図だと、最も大きな茶色の塊。
血液が作られるのは、腸の外壁? 内壁? その間に挟まれた部分??
外壁は、筋肉です。腸の中の食べ物を動かしたり消化するために、もみもみ動く。
となると、内壁か、ふたつの壁の間になる。
▼ 質問: タコの血液は、どこで作られているのですか?
こんなへんてこな質問に対する答えなんてあるのかな??
調べると、
あった!! 英語のサイトに!!
▼ 答え:
タコの青い血液は、腸の上皮で作られます。つまり粘膜のこと。
▼ 質問:
タコの腸の粘膜ってどうなってるの?
▼ 答え:
タコの腸には、「高度に繊毛化された上皮」があります。
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今から60年以上も前に発表された千島学説。
「造血器官は、小腸絨毛である。
骨髄を造血器官として認めない。なぜかというと、(骨髄造血説には矛盾があり、造血器官は小腸の絨毛である)との主張。」
当時の生物学者であった千島久男氏が、タコの血液が、腸の高度に絨毛かされた上皮で作られていたかどうかを知っていたかどうかは、不明です。
当時は、この説を裏付ける科学的な根拠はなく、千島説は、邪説扱いでした。
続く。
参考資料:
Where is hemocyanin produced?
the digestive gland
Hemocyanin is a large, copper-containing molecule composed of a minimum of six subunits, each approximately 75 kDa (Mangum, 1993). It is produced primarily in the digestive gland by RI cells (Senkbeil and Wriston, 1981).