南房総市立三芳中学校 Miyoshi Junior High School

校内研修

令和4年度南房総市立三芳中学校校内研修計画

1.研究主題

主体的に学び,目標に向かって粘り強く取り組む生徒の育成
デジタルアナログの効果的な活用を通して~

2.主題設定の理由

(1)社会的な背景から

令和3年度より完全実施された新学習指導要領総則において,児童生徒の発達の段階を考慮し,言語能力,情報活用能力(情報モラルを含む)等の学習の基盤となる資質能力を育成するため,各教科等の特性を生かし,教科等の横断的な視点から教育課程の編成を図るものとすることが明記された。また,情報活用能力の育成を図るため,各学校において,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え,これらを適切に活用した学習活動の充実を図ることが強調された。学習指導要領で養うべき資質・能力の3つの柱である「知識及び技能」,「思考力,判断力,表現力等」,「学びに向かう力,人間性等」を養成するための一つの方策として,ICT機器を活用した学習活動の重要性が高まってきている。
このような中で2019年に政府からGIGAスクール構想が提案され,小・中学生に1人1台ずつタブレットなどの端末が配付されるなど全国で急速にICT環境が整備された。南房総市においても,「南房総市の15年教育2022」の具体的実践の中で,ICT機器を活用した教育活動が明記されており,配付されたタブレット(iPad)を活用した授業実践が求められている。しかし,ICT機器の使用に困難を抱えている教員も多く,効果的な活用法の普及が課題である。

(2)これまでの研修から

令和3年度の本校の校内研修では,「主体的に学び,目標に向かって粘り強く取り組む生徒の育成~ICT機器の活用を通して~」を研究主題とし,ICT機器を活用した様々な研修を行った。具体的には,ICT機器の使い方を教員自身が学んだり,ICT機器を取り入れた授業の要請訪問を行ったりした。その結果,教員のICT機器を活用する力の向上につながり,各授業で積極的にICT機器が活用されるようになり,生徒の学習への興味関心を高める手立てとすることができた。
一方で,ICT機器を活用する上での大小様々な課題も見つかった。例えば,ICT機器の活用方法を教員間で共有する機会の少なさは,改善の余地がある。また,ICT機器を活用していく中で,ICT機器だけに頼ることの危うさを感じたり,紙と鉛筆という「アナログ」の良さを再発見したりする教員も多かった。主体的に学び,深く考える力を高めるために,アナログの良さを生かしつつ,ICT機器を効果的に活用する方策を検討する必要がある。

(3)今年度の教育目標から

本校の今年度の教育目標は,「自ら学び,心豊かでたくましく生きる生徒の育成~志への挑戦~」であり,「主体的に学び,物事を深く考える力」「思いやりと感謝の心」「目標を実現しようと挑戦する意志」を柱とし,「目標を持ち,達成に向け粘り強く挑戦し続ける生徒」を目指す生徒像に掲げている。そこで,今年度の校内研修では従来のアナログによる授業の良さを生かしつつ,ICT機器を効果的に活用することによって,生徒が主体的に学び,目標に向かって粘り強く取り組む姿勢を養うことができると考え,本主題を設定した。


3.研究の目標

ICT機器(iPadや電子黒板)を効果的に使った授業実践を通して,主体的に学び,目標に向かって粘り強く取り組む姿勢を持続できる生徒を育成する。

<目指す生徒像>

①主体的に学び,課題解決の方策を自ら見つけ,目標に向かって粘り強く取り組む生徒
②自分で課題を見つけ,意欲的に学習に取り組める生徒


4.研究の仮説

【仮説1】
ICT機器を授業内の導入・展開・まとめで効果的に活用することで,生徒の学習への興味関心が高まり,主体的に学ぶ姿勢が育成されるであろう。
【仮説2】
繰り返し学習を通して基礎基本が確実に定着することで,目標に向かって粘り強く取り組む姿勢が育成されるであろう。


5.研究の具体的な取組

【仮説1】に対して

①相互授業参観(5月~6月)
教員相互で授業を参観しICT機器の実践例を共有することで,ICT機器を活用した指導方法を検証する。
②授業研究・実践
教員を4グループに分け,グループでICT機器を活用した授業検討・指導案作成を行う。(10月~11月)

【仮説2】に対して

①漢字・計算・英単語・社会科コンクール
漢字・社会・計算・英単語強化旬間(2週間)を設け,最終日に全校一斉でテストを行い,基礎学力を高める。

なお,テストは全学年共通とし,結果を全校集会で発表・表彰する。