小林 留奈
人材教育事業局
2005年入社
商学部卒
※所属部局は取材時点のものです
入社 東京・広告局4部(現・メディアビジネス クロスメディアユニット1グループ)
日本経済新聞の広告営業として外資系IT企業を主に担当。2年目でいきなり大手企業を任され驚くが、周囲のサポートも得ながら仕事をやりきる責任感とダイナミズムに面白さが湧く。
メディアビジネス局(現・デジタル事業 メディアビジネスユニット)
初の異動。「日経電子版」の創刊と共にデジタル事業へ。日経電子版の広告営業で通信業界を主に担当。ソーシャルビジネスの活性化を応援する表彰事業「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」(2012年)の創設に携わったことが、その後の人生を変える転機に。
短期海外派遣制度を活用しニューヨークへ。
7月から翌年3月までベンチャーキャピタルにインターン派遣 (シリコンバレー)
シリコンバレー支局(事業開発・リサーチャー)
デジタル時代に日経の各事業を加速させるための新技術や協業先の発掘、リサーチを行う。イベント企画運営や学生研修受け入れなどコミュニティ活動も精力的に行い、人脈が爆発的に広がる。
デジタル事業 広告・IDユニット(現・メディアビジネスユニット)
日経IDを活用したデジタル領域の新規事業開発と運用。シェアオフィス定額使い放題サービス「OFFICE PASS(オフィスパス)」ほかを担当。
人材教育事業局
社会人向けの学び事業「日経ビジネススクール」の企画運営として知的好奇心旺盛なビジネスパーソンに日々多く接し、刺激を受ける日々。
もともとミーハー精神があり、子供のころからマスコミ関係の仕事に就きたいとは思っていました。小学校の卒業アルバムに、将来の夢を「TVプロデューサー」と書いていたくらいです。
日経を志望するようになったのは大学時代の授業がきっかけです。1年生の経済学の授業で、日経を教材として週1回駅の売店で購入し、読むようになりました。「白黒・文字小さい・つまらなそう」の日経への先入観3点セットが、読み続けるうちに見事に崩れ去りました。身近な企業の動きや社会の変化を多様な切り口で知ることができるのが何より楽しく、一気にファンになりました。
「つまらなそう」から「おもしろい!」へのポジティブな変化を、自分と同じような先入観を持っている人にもたらすことで、日経ファンを増やしたいと思いました。面接でも自分の体験を通じた思いを伝えようという、その一点張りでした。他にアパレル企業の内定を持っていましたが、自分の思いを貫き通そうと、日経への就職を決めました。
「日経ビジネススクール」という社会人向け教育講座の企画開発・運営を行っています。日経読者の大半はビジネスパーソン。知的好奇心が高く、自己啓発に意欲的な人が多いのが特徴です。そうした人々に向けて、マーケティング、会計、経営戦略、リーダーシップといったビジネスに役立つ様々な学びを提供しています。1日完結型の講座もありますが、私は社会人大学院(ビジネススクール)との共同講座が主な担当です。1プログラムは複数回で構成され、仕事帰りや週末に勉強する人向けに大学教授と一緒に講座を提供します。
大学生の時には、社会人でも勉強し続けるということが考えられませんでした。今は業界業種の枠や社会人経験年数の違いを超えて受講生同士が繋がりあい、積極的に発言したり高めあう姿に大いに刺激を受けています。時代ごとに求められるスキルは変わります。ニーズの変化に合わせて新しい講座内容を考えたり、学びの新商品開発にも携わったりしています。
日経は140年以上の歴史の中で確かなブランドを築くことができました。ありがたいと思う半面「日本経済新聞」のイメージが強すぎると感じることもあります。新規事業を立ち上げても「なぜ日経が?」と聞かれたり、「日経らしい」「日経らしくない」と言われたりすることがあります。日経らしさって何だろう、と迷うこともあります。事業に取り組む上で、ストーリーと提供価値を社内外の人々と納得して作り上げるのが時に難しい。メディア業界のイメージを壊したい、とは常に思っています。
一方で、培ったブランド力と知名度があるからこそ、会いたい人に会える確率や、実現したい企画が実る可能性も高まります。熱意と推進力があれば、アイデアを形にして世の中に問えるダイナミズムはとても魅力的です。日経への高い信頼と期待を寄せてくれる人々のためにも、企画内容や運営などすべての面で裏切れない、というプレッシャーも楽しいです。自分自身が「メディア(=媒介者)」になり、様々な人をつなぎ合わせることができるのも面白さの一つです。
「人々の行動や意識が変わるきっかけを作る仕事をしたい」というのが自分の就職活動の軸でした。今もその気持ちは変わりません。むしろ強まっています。
シリコンバレー駐在中に、日本からの中・高・大学生の研修受け入れに携わることが何度かありました。体験をきっかけに新たな挑戦を始める若い人の姿に刺激を受け、「学び」の素晴らしさと可能性を改めて認識しました。その時の気づきも今の部署の仕事につながっています。
日経ビジネススクールで多くの社会人と接する仕事が中心ですが、学生向けのプロジェクトにも関わっています。学生と社会人の交流をもっと作りたいし、その出会いから新しい何かが生まれてほしい。自分のキャリアは自ら選びとる時代だからこそ「働くことが楽しい」「これをやりたい」と胸を張って言える人を増やしたいと願っています。
これからも年代を問わず、1人でも多くの人の「変わるきっかけ」を提供し続けたいと思っています。もちろん、自分自身が「楽しい」と思えることがすべてのベースです。