細田博之議長の選対本部長は「統一教会」有力団体の議長だった

細田博之議長の選対本部長は「旧統一教会」有力団体の議長と文春報じる

記事まとめ

  • 細田重雄島根県議が、旧統一教会が深く関係する有力団体の議長だったと文春が報じた
  • 細田県議は細田博之衆院議長の親族で、衆院選で細田議長の選挙対策責任者を務めてきた
  • 細田県議は旧統一教会の手伝いについて「全くない」とコメント

細田博之議長の選対本部長は「統一教会」有力団体の議長だった

細田博之議長の選対本部長は「統一教会」有力団体の議長だった

韓鶴子氏を礼賛した細田氏

 細田博之衆院議長(78)の親族で、長年、細田氏の衆院選で選挙対策責任者を務めてきた細田重雄島根県議(83)が、「統一教会」(現「世界平和統一家庭連合」)が深く関係する有力団体の議長だったことが、「 週刊文春 」の取材でわかった。

 細田氏と統一教会を巡っては、これまでも関係性の近さが指摘されてきた。例えば、2019年10月、統一教会系の団体「UPF(天宙平和連合)」が名古屋で開催した国際会議で次のように発言していたことが発覚し、物議を醸している。

「安倍(晋三)総理に早速ご報告したいと考えております。韓鶴子総裁の提唱によって実現したこの国際指導者会議の場は、大変意義が深いわけでございます」

 韓鶴子氏は、教団の創始者・文鮮明氏(故人)の妻で、現在の教団の最高権力者。韓国から来日し、この日の会議では登壇もしていた。

■細田重雄氏が議長を務める「島根県平和大使協議会」とは?

 清和会(安倍派)の前会長だった細田氏と統一教会はどんな関係なのか。地元で取材を進めると、細田陣営の重鎮の存在が浮上した。

 細田重雄県議。細田氏の父・吉蔵氏の秘書を務めた後、県政に転身し、現在、県議選で当選14回を数える。細田氏の“国家老”のような存在だ。

 その細田重雄氏が議長を務めてきたのは、「島根県平和大使協議会」。上部組織「平和大使協議会」のHPによれば、同協議会はUPFが平和大使を任命し、平和世界の実現などのために設立された旨が記されている。

「UPFは、細田氏が韓氏を礼賛した国際会議を主催し、安倍晋三元首相がビデオメッセージを送った団体です。統一教会にとって、最重要組織と言っていいでしょう」(教団関係者)

 そのUPFが設立したのが、平和大使協議会なのだ。

■「文鮮明先生自叙伝出版記念島根大会」での重雄氏の発言

 また、平和大使協議会の会長は梶栗正義氏。国際勝共連合や世界平和連合の会長も兼任している人物だ。

「梶栗氏の父・梶栗玄太郎氏は統一教会の会長などを歴任しました。その息子である梶栗氏は、記者会見をした田中富広会長より“大物”。信者向けの映像でも、『トランプ大統領も登場するから』などと安倍氏を説得した舞台裏を語っていました」(別の教団関係者)

 すなわち、重雄氏は教団が深く関係する友好団体で議長のポストにあったことになる。これまで議員が教団のイベントなどに祝電を送ったりしていた例は多々報じられてきたが、教団の有力団体で要職を務めているのは極めて珍しい。

 重雄氏は、2009年11月に開かれた「文鮮明先生自叙伝出版記念島根大会」でも、重雄氏は文鮮明氏をこう持ち上げていた。

「文先生の自叙伝が世界的に読まれているのは、長年にわたる平和に対する取り組みが評価されてのことだ」

■「僕は松江地区の平和大使の世話人です」

 細田重雄氏に話を聞いた。

――統一教会の友好団体である県平和大使協議会の議長だった?

「僕は松江地区の平和大使の世話人です。勝共連合っていう流れがあるからね」

――教会と全く関係ない?

「あるかもしれんけど、宗教的な色は全くなし」

――統一教会の手伝いは?

「全くない。そもそも今は統一教会じゃない。家庭連合って言いなさいよ。それが問題になってるかは知らんけど、国会でやるでしょ。やればいいんでしょ。細田博之さんも長年、選挙をやっているでしょ。で、小選挙区になったから、一対一の闘いなんだな。だから、選挙でみんな頼んだりする。当然の話だ」

■「当たり前の話でしょ、小選挙区だから」

――その中に家庭連合が。

「宗教だからね。家庭連合の会員、というか、信者さんは昔から細田博之さんを応援している。で、今度も応援して『皆さん細田さんを頼みますよ』くらいの話はするでしょ。当たり前の話でしょ、小選挙区だから」

 細田氏に事実関係の確認を求めたが、期日までに回答は無かった。

 統一教会は以下のように回答した。

「当法人が各種選挙において特定の政党や候補者を支援した事実はありません」

 統一教会と政界との関係を巡っては、共同通信の世論調査(7月30日、31日実施)で「解明の必要がある」とする回答が8割を超えた。岸田文雄首相も「政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事だと思う」と述べ、野党からは国会で調査すべきだとの声が上がっている。そうした中で、国権の最高機関の長である細田氏が、自らと統一教会との深い関係性について、どのような説明をするのか、注目される。

 8月3日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および8月4日(木)発売の「週刊文春」では、細田氏を支援する地元市議が原理研究会の事務局長だった問題、教団の名称変更を巡って下村博文文科相(当時)の発言に異を唱える元文化部長の告発、さらには、文鮮明・韓鶴子夫妻の知られざる本性や、山上徹也の家族と最も親しい信者による7時間にわたる告白など、14ページにわたって「統一教会 徹底解剖」と題した特集を組んでいる。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年8月11日号)

関連記事(外部サイト)

  • 37

    それと今回問題となっている、旧統一教会との癒着問題とは、全く別の次元の事でしょ。
     ↓

  • 36

    結局、選挙の区割りが問題だと思う。モリカケサクラをあおって議員を利用する反社集団が出没するので。投票用紙は2枚。どちらも候補者名か政党名を記入。これまで投票する政党名は一つだったので究極の選択で自民党に票が集まってたけど、二つ目の選択がホンマルだったりして政権交代しやすいかも。

  • 35

    28番
    日本の伝統宗教をダラダラ並べて、それがこの韓国発旧統一教会とどういう関連があるというのか。ただ目障りなだけのコメント。

すべてのコメントを読む