(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)副総統は21日、台北市内で開かれたイベントのあいさつで、蔡英文(さいえいぶん)政権発足以降のこの6年で台湾が中国に示してきた善意は無視され続けてきたとし、中国が台湾側の善意を理解し、適切な反応をしていれば両岸(台湾と中国)関係はそれほどひどくはならなかったとの見解を示した。また、中国は台湾社会の多くの人々の善意を理解すべきだと訴えた。
台湾の国際政治学者が出版した書籍の発表会で述べた。
頼氏は、蔡総統が2016年の総統就任時、両岸間の交流について定めた両岸人民関係条例と中華民国憲法にのっとって両岸の問題を処理する方針を示したことや、2020年の2期目始動時にも「平和、対等、民主主義、対話」に基づいて対処する姿勢を示したことに言及。中国からは回答が得られないばかりか、台湾南西の防空識別圏への中国軍機の進入が繰り返され、国際社会での台湾に対する圧力も強まっていると指摘した。