「安倍さんの事件をきっかけに、旧統一協会が再び注目されています。今年50歳になる私、19歳の時にマイン…」30年前統一協会入ってたのスレッド
安倍さんの事件をきっかけに、旧統一協会が再び注目されています。今年50歳になる私、19歳の時にマインドコントロールされ、一時期信者(食口=しっく)となっていました。#統一教会 #統一協会
ちなみに、当時の名称は世界基督教統一神霊協会でした。 マスコミでは統一教会と表記される事が多いですが、私はあえて統一協会と表記します。 #統一教会 #統一協会
なぜ、破産するほど献金するのか?心が弱っているから信仰にすがるのか? そんな疑問を持つのが一般的な人の考え方です。 #統一教会 #統一協会
そこがマインドコントロールの怖いところなのです。 私が入信した頃、それは桜田淳子さんや山崎浩子さんが合同結婚式に参加する、という事で大変話題になっていた頃でした。 #統一教会 #統一協会
私は高校を卒業し、ある夢を抱いて上京し、京王線笹塚駅の近くで暮らしていました。テレビもタンスもない4畳半一間で、貧乏ながら楽しく希望に満ちた生活をしていました。
アルバイトとレッスンに明け暮れる日々、贅沢は出来なくても毎日が楽しくて。別に心が弱っていた訳でも、何かに縋りたかった訳でもありませんでした。 きっかけは、駅構内でのアンケートでした。
ある日の夕方、笹塚駅の構内を歩いていた時です。 真面目そうな地味な服装の女性が、青年の意識調査アンケートと称して声を掛けてきたのです。 にこにこと愛想良く、控えめで礼儀正しい態度で話しかけてきました。キャッチセールスやナンパなら私も無視します。
でもその女性の雰囲気は、まるで学生が何かの研究の為に情報収集としてアンケートをしているような、そんな感じだったんです。 私も時間があったので、アンケートに応じる事にしました。
アンケートの内容は、今何に興味があるか?休日はどんな活動をしているか?普段の日課は?学生か、社会人か?等、ごく普通のものでした。 「以下の中で興味のあるものを選択して下さい。 映画 スポーツ 歴史 科学 世界情勢 美容 健康…」というような項目もありました。
ひと通り回答した後、住所と電話番号、氏名を書く欄があり、躊躇しました。今思えば、それこそが彼らの目的だったんですよね。 彼女は、彼女が属する団体について説明しました。 「私達は若者が集まって色々な活動をするサークルです。社会人もいれば学生さんもいます」
「いろんな人が集まっているので、今まで知らなかった話を聞けたりして楽しいですよ。皆で映画を見たり、お茶会をしたり、勉強会をしたりします。 イベントもあるので、案内を出したいので良かったら連絡先を教えてください。」私は、イベントに誘われても多分参加出来ないのでと断りました。
断りながらも、別に何かを売りつけられる訳でもなさそうだし、知らない人々と交流出来るのは楽しそうだな、という思いもありました。何よりその女性の印象がすこぶる良かった。 田舎者の私が安心して話ができる雰囲気でした。それで、連絡先を記入してしまったのです。
今思えば、無防備で隙だらけで世間知らずでした。でも、他人を疑う事を知らない田舎娘だった私は、彼女の事も疑いませんでした。見るからに怪しい風貌の相手なら警戒します。でも、彼女は見るからに安全な人だったんですよね。
アンケートに答えた夜、早速電話がありました。アンケートのお礼と、今度あるイベントの案内でした。予定が合わないので断りましたが、しつこく食い下がる訳でもなく、じゃあまたの機会に、とあっさりしたものでした。 たまにイベントの連絡がありましたが、参加しないまま数ヶ月が経過しました。
ある時、たまたま私の気がむいたのか?はたまた予定が合ったのか? 彼女のお誘い電話に応じて参加する約束をしました。 その頃の私はアルバイトしながら声優事務所のレッスンに通っていました。充実していましたが、何か他の学びもしたいと思っていました。
大学に行ってる訳でもないし、教養とか知識が足りない事、世間知らずで経験不足だという自覚はあったので、何か少しでも自分の世界を広げたかったんですよね。 「女性の幸せな生き方について」みたいなタイトルで、素敵な女性講師が講演をするという事で、そこに出席する約束をしたのです。
約束をした当日、あるハプニングがありました。 待ち合わせの時間に待ち合わせ場所に行ったのですが、彼女が一向に来ません。 1時間も待ったかと思います。(私も相当お人好し)当時は携帯電話もポケベルも普及していませんでしたから、連絡の取りようもなく。 頭にきて帰宅しました。
帰宅すると留守電が何件も入っていました。 なんと私が待ち合わせの駅を間違えていたのが判明したのです。びっくりして、申し訳なくて、とにかく謝らなくては!と電話を掛けました。彼女個人の電話は知らないのでサークルの番号です。 平謝りに謝って待ち合わせ場所を勘違いしていた事を説明しました。
先方はさぞかし怒っているだろうと思いきや、とても優しく「何かあったのかと心配していました。無事で良かったです。」と。 そして、「○○さんは、まだ待ち合わせ場所で待ってますので、今からでも是非来て下さい」と。 これにも驚愕です。イベント、終わってるんじゃないの?
ちょっと変な感じがしましたが、とにかく自分の過失ですし、相手を待たせているのですっ飛んで行きました。 正しい待ち合わせ場所に着くと、彼女は嫌な顔ひとつせず、にこにこ嬉しそうに出迎えてくれました。こちらはひたすら申し訳なさでいっぱいで、優しい彼女に感謝してしまいました。
イベント会場は、マンションの一室でした。ホワイトボードを前に、30歳位の女性講師が自己啓発的な話をしていきます。 参加者は私の他に、若い女性が2名ほど。イベントと言ってもこぢんまりとしたものでした。 講義の内容は、はっきり言って大した内容ではなかっです。
ごくありきたりな、幸せとは何か、どんな事に価値基準を置いて生きていくべきか、というような話だったように思います。 講師の女性は、OL風でもなく、主婦っぽくもなく、教師という雰囲気でもなく…「この人、何やっている人なんだろう?」とちょっと不思議でした。
講義が終わると、参加者が順番に呼ばれて、講師の女性と一対一でカウンセリング?みたいな流れになりました。私は他の参加者が終わった後、最後だったかな。順番を待つ間、お茶を飲みながら 「どうだった?」と感想を聞かれたりして。一応おとなの対応で、「勉強になりました」とか適当な返事して。
正直言って「当たり前な良い話だけど目新しさはない」だけど「間違った事は言ってない」程度の内容でした。他の参加者は、一対一のカウンセリングが終わると、それぞれ帰ってしまうし…新しい知り合いも出来ないじゃん?
私の番がきて、カウンセリングが始まりました。 どんな話をしたのか?思い出せないんだけど、育った家庭の事とか将来の夢とか話したのかなぁ。悩み事があった訳じゃないし、多分雑談を延々としてたような気がします。その中で一つだけ、印象に残った話があって。
「ジョハリの窓」の話。私が無知だっただけなんだけどね。 人には4つの窓がある。 一つめの窓は他人が知っているあなた。 二つめは、他人が知らないけどあなた自身が知っているあなた。 三つめは、他人もあなた自身も知っているあなた。 四つめは、他人もあなた自身も知らない、誰も知らないあなた。
その、四つめのあなたを知りたいと思いませんか?四つめのあなたは可能性がいっぱいです。 ここでの勉強をすると、その四つめのあなたに出会えて、あなたの本質的な事を知る事が出来ます。 と、そんな内容のお話でした。 確かに、私自身も他人も知らない、未知の自分…というワードは魅力的でした。
そして、そんな話をしながら、相手の女性講師(カウンセラーと名乗っていた)は、私の事をひたすら肯定し、褒めまくってくれます。 これ、後から「賛美のシャワー」というヤツだと知りました。 それで、妙に気分が高揚し、自分に無限の可能性があるような気分になり、このサークルに参加してみようかな?
なんて、アホな決断をしてしまったのですよね。 具体的には、勉強と称して「ビデオセンター」という場所でビデオ講義を見る、という内容なんですけどね。歴史や世界情勢、倫理観等について学べるという話でした。 要は、このカウンセリング、ビデオセンターに誘い込む為の勧誘だったわけです。
で、この勧誘トーク、多分3時間位かかったと思います。 雑談しながらだったので、そんなに拘束された!という印象はなかったのですが、最終的に私がYESというまで帰して貰えなかったんですよね。 ビデオセンターの講義の代金は、確か8万円位だったと思います。 私には高い金額でした。
でも、その8万円が高いか安いか、その8万円で人生の価値が変わるかも知れないのよ!と、カウンセラー女性、目を輝かせて語ります。で、結局、契約してしまったのですよね。支払いについては一括でも分割でも良いって言われます。 払えない、と言えば払える方法を提示されます。
私の場合、待ち合わせハプニングで相手に負い目もあり、「ジョハリの窓」トークに惹きつけられたのもあり、自分で決めたのだから自分自身の責任だったと思います。 でもね、この段階で、このサークルの正体が統一協会である事は、全く知らされませんでした。
そして、統一協会である事を知らぬまま、マインドコントロールは巧妙に仕掛けられていきました。 まず、スケジュール管理と、人間関係の断絶が始まります。 ビデオセンターに通う事が決まると、「いつ来られる?」「続けて学べば内容を忘れない。間をあけない方が良い」等、言われます。
私のアルバイトの予定、レッスンの予定を聞かれ、空いている時間にビデオセンターの予約を入れます。すると自動的に自由時間がなくなりますから、結果的にスケジュール管理されてしまうのです。 そして、スケジュール管理と共に、既存の友人関係は断たれていきます。
既存の友達と会う時間はなくなり、ビデオセンターに通う時間が増えます。 ビデオセンターで1時間程のビデオ講義を見た後は、毎回必ずカウンセラーと1体1で面談があります。
ビデオ講義の内容は、統一協会の教義である「統一原理」の内容です。でも、統一協会である事も、統一原理という言葉も、まだ知らされません。 キリスト教の旧約聖書を使って、その解釈をしていくような内容なのですが、何故聖書の勉強をするか?については次のように説明されます。
キリスト教は、世界三大宗教であり、人類の歴史に大きく関わってきた。だから、聖書を勉強する事で、より深く世界の出来事、本質的な事を理解出来るようになる。 ここでは聖書の勉強をしているけれども、宗教ではない。
充分に怪しいんですけど、私、そういうものか、と素直に受け止めてました。中学時代にクリスチャンの友達がいて、聖書に興味があって(というより、黙示録にオカルト的な興味があって)借りて読んだ事があったけど、全く理解出来なかったので、改めて学んでみても良いかな、なんて。
まさか、ビデオセンターで講義している内容が、聖書を曲解したトンデモ教義だなんて思いもしませんでしたから。 アダムとイブ、アブラハム、イサク、カインとアベル、等々の旧約聖書の登場人物達について、 実在の歴史上の人物として扱っているのも、今なら疑問だらけですけど。
私が通っていたビデオセンターは、とある高層マンションの一室でした。いつもアロマの良い香りが漂っていて、心地よいオルゴールのBGMが流れています。 ビデオデッキとモニターが机に設置されており、そのような机が複数あるのですが、それぞれパーテーションで囲まれています。
パーテーションで遮られているので、隣の席に誰かいても交流する事はありません。 でも、そもそも私1人の事が多かったかな…誰かとブッキングしないように調整されていたのかも知れません。
ビデオセンターに着くと、毎回始めに「今日はこれを見てね」とビデオテープを渡されます。自分で自由に選んで視聴する訳ではありません。 席に着くと、スタッフがアイスティ等の飲み物を持って来てくれます。ヘッドホンをつけて、ノートを取りながらビデオを見ます。
ビデオ視聴が終わると、毎回カウンセラーと1対1のトークタイムです。「今日の内容どうだった?分からないところはない?」等、ビデオ講義の内容を正しく理解しているかどうか確認され、躓いている箇所があればその都度修正されます。
説明がつかないところ、教義上まだ明かせない内容については「先にいけばわかる」と言われます。 統一原理の内容は奥が深く、簡単に理解できる内容ではない。今はわからなくても、先に進めば(マインドコントロールが進めば)理解出来るようになる、という訳なんですね。
もう、ほとんど忘れてしまっていますが、ビデオセンターで教えられた内容で印象深い教義について書いていきます。
カインとアベル カインとアベルは、アダムとイブ夫婦の子供達です。カインが兄、アベルが弟です。ある時、兄弟がそれぞれに神様に捧げ物をするのですが、カインの捧げ物は神に受け入れられず、アベルの捧げ物は神に受けられるのです。 怒ったカインは、嫉妬心からアベルを殺してしまいます。
この事件について、統一協会ではアベルを神側(善)カインをサタン側(悪)とみなします。 カインは神に受け入れられなかった事で「愛の減少感(いわゆる嫉妬心)」を感じ、サタンに付け入る隙を与えて罪に堕ちてしまった訳ですね。
この事から、統一協会の信者は、「アベル的」とか「カイン的」という表現をよくします。 例えば、伝道活動をしている時に穏やかに話を聞いてくれる人と出会うと「あの人はアベル的だ」なんて言い方します。最初のアンケートに応じた私は、アベル的な対象者だったんですね。
反対に、話しかけたら怒ってくる、不機嫌な態度をとる等の人は「カイン的な人」と言われます。 統一協会内部の人間は様々な事象を「アベル的」「カイン的」と二分して解釈しているような気がします。「アベル的」「カイン的」という言葉で、内部の人間同士ならニュアンスが伝わるんです。
イサク献祭 旧約聖書に登場するエピソードです。 アブラハムは、ある時、神から息子のイサクを生贄に捧げるよう命じられます。アブラハムは苦悩しますが、神への信仰心から息子の命を犠牲にする事を受け入れるのです。これにより、イサクの命は、殺される直前に救われるのです。
この内容は、自己犠牲を美徳とする事、神の命令とあれば個人的な感情がどうであれ無条件に服従する事が正しい、という考え方に繋がります。 信仰生活の中で、「なんか変じゃない?」「私、こんな事したくない」という、カイン的な心情になった時、イサク献祭を思い出すのです、ら
「私のこの心情は、個人的で自分勝手な気持ちだ。アブラハムのように私情を捨てて、神に委ねるのが正しい道だ」と思っちゃうんですね。こうして思考停止する癖がついてしまうんです。どんな理不尽な内容であっても、神の御心は絶対、なんです。
堕落論 統一協会の聖書解釈で一番特徴的な内容が、堕落論じゃないかと、個人的には思います。 原罪とは何か?アダムとイブは、どんな罪を犯したのか? 一般的には、イブがサタンに唆されて知恵の木の実を食べ、それをアダムにもすすめた。というお話ですけど。
統一原理では、 イブがサタン(統一協会では、天使長ルーシェルって言います)とセックスする事によって堕落し、更にイブがアダムを誘惑してセックスした…堕落した=原罪という内容です。
で、何故ルーシェルは天使長という立場でありながら、イブを唆したか?と言うと。 神は愛する対象が欲しくてアダムとイブを創造しました。 アダムとイブを創造する前に神は天使達を創造していたのだけど、 神があまりにもアダムとイブを愛するが故に、ルーシェルは「愛の減少感」を感じ(要するに嫉妬)
神が愛するアダムとイブを堕落させようとしたっていう訳です。 アダムとイブが、神の定めた成長段階を経た後にセックスをして子供を産み、子孫繁栄したならば、それは神を中心とした人類の繁栄となり、その世界は神の国、天国となります。
しかし、神の定める成長段階を経ずに、ルーシェルに唆されるままセックスをしてしまったアダムとイブは原罪を負う事になってしまった。ルーシェルはサタンとなり、サタンの血統を受け継いだ人類は全て罪を背負っており、この世界はサタンの支配下に置かれる事になってしまった。
この考え方が、合同結婚式(統一協会では祝福といいます)に繋がっていくんですね。 サタンの血統によって繁栄した全人類はもれなく罪人なので、その罪人たる人類の自由恋愛は全て罪な訳です。サタンの血統から神の血統に復帰する為に、神が承認する結婚が必要になるんですね。
私が入信していた期間はごく短いので、祝福の奥義についてはまだ知らされてなく、細かな内容は知りません。が、堕落論が元にあり、人類を堕落から救い原罪のない子供達を産み、神の国を実現する為の唯一の方法は祝福だと思っていました。
会った事もない、どこの国の人かも分からない相手と結婚するなんて、現代に生きる人にとっては異常な事ですよね。 でもね、自分は罪人だから、正しい判断なんて出来ない。 罪人たる自分の個人的な感情で恋愛しても、それは間違った関係なんだ。神が選んでくれた人こそが、正しい相手なんだ。
そんな風に思っていました。 私は当時、まだ男女交際の経験がなく、当然ながらバージンでした。その事について、アベル達(協会内の先輩や上司にあたる人をアベルと呼びます)は、しきりに「あなたは汚れていない。」「霊界に守られている。」なんて羨ましくがっていましたね。
堕落論を学んでからは、周りの友達カップルを見ても、可愛らしい赤ちゃんを見ても「この人達は知らずに罪を犯している」「可愛い赤ちゃんだけど、サタンの子なんだ…」なんて、思ってました。 結婚するカップルに対しては、おめでとう!じゃなくて、また罪人が増える…って思ってました。
お金の話=万物復帰 統一協会の問題点として、お金にまつわる話、霊感商法は切り離せません。 これもね、一般の人から見たら謎だらけですけど、しっかり教義上の理由があるんです。
統一原理では、神と人間以外は万物と言われます。 原罪の元凶となった天使長ルーシェルも万物です。 本来神の国であるはずの世界は、天使長ルーシェル=サタンの謀叛によって、サタンに支配される国になってしまった。 つまりこの世界は万物に支配されている。
万物に支配された世界を、神の国に戻す為には万物を復帰しなければならない、という考え方が、万物復帰です。万物の代表はお金です。 だから、神の国をとり戻す為には万物を神に復帰する、お金を献金する事は絶対必要な事なのです。
信仰的な生き方をするためには、個人的な所有物や資産は必要ありません。そもそも「私」という概念が、統一協会的には罪なので。 自分の持っているお金は、全て神の国実現の為に捧げたくなります。
霊感商法としてかつて社会問題となった、壺や多宝塔、仏像の高額販売等は万物復帰の一つの形態です。 統一協会では霊界の存在を、実在する世界とみなしています。 ぶっちゃけ、今リアルに生きている現実世界よりも、霊界の方が大事だったりします。
今生きている肉体は有限ですが、霊界は無限です。 生きている今のうちに罪を清算しなければ、死んで霊界にいった後、無限の地獄が待っています。 霊界には、統一原理を知らぬまま死んでしまった無数の魂が存在します。自分のご先祖様達も、霊界で苦しんでいます。
だから、今、生きて統一原理に導かれた自分は、「氏族メシヤ」という立場になります。メシヤ=救世主です。 私の名前を仮に山下道子だとしますね。統一原理に導かれた私は、山下家代々の全てのご先祖様、今生きている山下家の血縁者全員にとって、救世主なのです。 救世主としての責任があります。
氏族メシヤとなった私は、霊界にいるご先祖様の苦しみを知ってしまいました。ご先祖様を地獄の苦しみから救わなければなりません。また、今、生きている家族や親族も統一原理に繋げて救わなければならないのです。
壺や多宝塔、印鑑等々、統一協会で販売している万物を購入してお金を捧げる事は、霊界で苦しんでいるご先祖様を救う事に繋がります。
だから、どんなに周りに反対されても、嫌われても、信者本人は人々を救っていると思っていますし、救わなければならないと思っていますから献金や万物の販売をやめる訳にはいかないのです。 リアルな現世の生活を犠牲にしても必要な事なのです。
今、どうなっているのか知りませんが、私が入信していた当時は「天地正教」という団体がありました。見かけは仏教系の宗教団体ですが、根っこは統一協会です。 聖書の勉強では入ってくれない人でも、仏教系の勉強なら入ってくれる人もいたんでしょうね。
天地正教経由で霊界の因縁トークを受けて、多額の献金や高額な万物を購入した人も多いのでしょうね。 病気や事故、家族関係の悩み等で占いに頼る人も一定数いると思います。統一協会って、入口は多様な形態がありまして。
姓名判断や手相を見て貰ったら、そこから霊界の話になり、 ご先祖様の供養の名目で高額なものを買う事になったり。 霊界の因縁話(ご先祖様の供養が云々…で今の不幸が起きている等々)でお金を出さざるを得ない状況に追い込まれるから、霊感商法って言われちゃうんですよね。
で、お金を出している本人はマインドコントロールされている事に気づいてなくて、自分の意志で出していると思い込んでるんですね。現世で借金だらけで自己破産しても、天に宝を積んでるから幸せなんです。
話がだいぶ逸れてしまいました。 ビデオセンターの話に戻りますね。ビデオセンターでは、堕落論までを教えられました。この時点では、まだ統一協会の名前も、統一原理という言葉も知らされていません。 あくまでも「聖書の勉強」です。 ビデオ視聴後のカウンセリングでは、結構つっかかりました。
特に堕落論には、当初は納得出来ない事が多くて。 そもそも論として。 神様は絶対的な正しい存在という大前提があって。 その絶対的な存在の神が創造したものは完全な存在のはず。 完全な存在なのに、何故間違いを犯すのか?
神が創造した完全な存在であるはずの天使長ルーシェルが、なぜ「愛の減少感」を感じ、嫉妬し罪を犯したのか?変じゃん?まだ、罪が生まれる前なのに。矛盾してるよねーって。 その時点では、あくまでも旧約聖書という神話の、一解釈の仕方として学んでいましたから。
この時のカウンセリングでは、カウンセラーも困ってたみたい。 屁理屈こいて面倒だな、カイン的だなって、思われていたかも。 で、解決する事はなく、「先にいけば分かる」と済まされた訳です。
堕落論までやった後、2デイズセミナーという、1泊2日のセミナーが待っていました。 私が疑問に思った事は、このセミナーで解決すると言われました。 参加費は初めの8万円に入ってましたので追加は発生しません。 だったら、とりあえず行ってみようと思いました。
2デイズセミナーの会場は、確か八王子だったかな? もうよく覚えていませんが、宿泊研修施設みたいな建物に、何十人?100人以上いたかな?とにかく沢山の若者が集まりました。 都内のあちこちのビデオセンターから、私のような受講者が一同に会していたのです。
ビデオセンターに通っていた時、会った事があるのはカウンセラーとビデオセンターのスタッフ、最初にアンケートをした彼女だけでした。いろんな人と知り合いたい、という目的が最初にあったのに、2デイズセミナーまで他の人に会う事はなかったのです。
セミナーの最初にオリエンテーションがありました。 真っ先に言われた注意事項は、参加者同士で連絡先交換をしないように、という事でした。 個人情報保護の観点から、という説明でした。
今になって分かるのは、受講者同士で横の繋がりを作らせない為だったんでしょうね。 個人的に仲良くなって、内容の疑問点なんか話し合ったりすれば脱絡に繋がりますしね。
セミナー期間中のスケジュールは、朝から夜中までぎっしりだったような気がします。 広い教室のような部屋に机を並べて、黒板をバックに講師が熱弁をふるいます。季節は夏でしたが、冷房がキンキンに効いていて、とにかく寒い!! 途中で息抜きのレクリエーションタイムもありました。
でも常に予定が詰まっていて、自由時間はありませんでした。 だから他の参加者とお喋りする時間もありません。 それでも、2人の若い女の子と少しだけ話す機会があって。 その2人は、同じビデオセンターから来たようでした。
2人の会話を聞いていたら「レイノウヤ」という言葉が聞こえました。「○○ちゃんのレイノウヤ、誰?」「✖️✖️さんだよ」みたいな会話が。私が「レイノウヤって何?」と尋ねると、2人はしまった!という顔をして、「そのうち分かるよ」と、誤魔化されました。
後から知ったのですが、レイノウヤではなく「霊の親」即ち勧誘者の事を指す言葉だったんです。 つまり、私の「霊の親」は、アンケートをした最初の彼女。 リアルな血縁の親に対して、「霊の親」は統一協会に導いた魂の親。「霊の親」は、自らが導いた対象者を我が子のように大切にします。
だから、親切に何くれとなく面倒みたり、迷いがないか声を掛けたりします。最初の待ち合わせのときも、心底私の事を心配してくれたし、私の間違いに怒る事もなかったのは、霊の親だからだったんですね。
さて、セミナーの内容についてです。堕落論で私が疑問に思っていた点は、勿論質問しました。 その答えですが。 「実は、天使界(だったかな?記憶曖昧)が先に堕落したんです。」って、なんじゃそりゃあ?!でした。そして「今はこれ以上は明かせません。先に進めば分かります。」と。一体どんな奥義が?
結局、求める回答は得られませんでした。 それより何より、刺激的な内容だったのが「歴史的同時性(だったかな?)」という講義。 聖書世界の年表と、歴史年表について、独自解釈した内容なんですけど。
統一協会の考え方の一つに、数字に意味を持たせるっていうのがあって。具体的な内容はすっかり忘れてしまったので説明出来ないんですが、統一協会で意味があると考えられている数字をもとに歴史を解釈していく内容なんですね。
で、歴史は繰り返す、という前提で、旧約の時代にはいついつにこんな事があった。 新約の時代にはいついつにこういう事があった。 そして現代(成約の時代と表現してた)は、今こんな事が起きていてうんたらかんたら…
で、旧約、新約、成約の各時代を並べてみると、ピッタリ同じような年数で歴史的な事件が起きている。その年数が統一原理的に意味があるとされている数字になっている。 多分、これ、意味が伝わらないと思います。私もうまく表現出来ない。
旧約聖書の時代、神は、神を中心とした国を作ろうととした。そこで最初の人類としてアダムを創造したのに、アダムは失敗した。 そして新約聖書の時代になり、神はイエスを第2のアダムとして、救世主として誕生させた。イエスが成功すれば、そこで神の国が実現する筈だったがイエスも失敗した。
そして現代、成約の時代になり、第3のアダムたる救世主が現れる、 というんですね。 で、過去の歴史年表やら聖書の記述やらをもとに、救世主(メシヤ)は実は既に降臨している! そして、救世主が現れる地は韓国だ!という話を、延々とされる訳です。
そしてクライマックス!この真理を統一原理と言います! この統一原理を解明したのは、文鮮明という人物であります!ババーン!!! ここで初めて、このセミナーの正体が統一協会だと知らされるんです。うまく言えないんですけど、歴史的同時性の講義がかなりの鳥肌もので。
特に数字のマジックが凄くてね。あたかも科学的根拠があるかのように、理論的にみえるように、確信に満ちた言葉で展開されるんですね。謎に満ちたミステリーの様々な伏線が、最後全部繋がって解き明かされるような感じ、って言ったら良いかな。
ちなみにこの講義の終盤は完璧な睡眠不足、冷静な思考力なんてなくなってます。朝から晩までみっちりスケジュールで、自由なお喋りも出来なくて、クーラーがんがんに効かせた室内に詰め込まれて、ある種の集団催眠、とまでは言いませんけど、かなり特殊な環境に放り込まれていたと思います。
そこでまんまとマインドコントロール完了!した所で 初めて正体明かすんだもん。 もう、どうしたらいいのか… 丁度、世間は合同結婚式の話題で騒がしくなっていた頃。 私は週刊誌もテレビのワイドショーも見ていなかったのだけど、変な宗教団体が騒がれてる程度には知っていました。
バイト先の友達が「神様が決めた相手と結婚するんだって〜、どう思う?」なんて話題を振って来た 時、まさか自分が通っているビデオセンターがそれだとは思ってもみなかったから完全なる他人ごとで「本人が良ければ良いんじゃない?」なんて答えてた。
それが、まさかのまさかで、私が学んでいたのが統一原理だったなんて… で、既にこの時にはマインドコントロール完了してるんで、 「私は真理を知ってしまった」って、思っちゃっているんですよ。本当に馬鹿みたいなんだけど。 で、真理を知ってしまった私は、もう他の道には行けないんです。
アダムもイブも、カインとアベルも全部がリアルな実在した人物で、ノアの方舟もモーセの十戒も神話なんかじゃなくて、真実だったんだ!(←ほんとに馬鹿) 今の世界はサタンが支配している間違った世界で、これを正すには統一原理を広めるしかない! とか思っちゃって。
2デイズセミナーが終わると、会場には各ビデオセンターからお迎えが来ていました。 それは「霊の親」との感動の対面でもありました。 興奮覚めやらぬまま、帰路に着き これからの事を話し合います。 統一原理は、まだまだ奥が深い。 今はまだ入口に立ったばかり。 もっと先が知りたい。
私の選択は、勿論これからも勉強を続けるというものでした。 そしてここからが、私の苦悩のスタートでもありました。 まず、既存の友達と話が合わなくなりました。 統一原理に基く生活をしようとすると、それまでの習慣や考え方が全て罪深いもの、堕落したものになってしまうのです。
堕落論の考え方から、男女関係については特に敏感になります。長い髪、ミニスカートや裸足など肌を露出するのはイブと同じ罪を犯す事になります。友達であっても、異性の体に触れる事は(握手程度でも)厳禁です。友達カップルや赤ちゃんを見ても「罪」「サタンに支配されてる」と思うようになります。
恋愛ドラマも悪だし、下世話な世間話も罪深いもの。 それまでの価値観がすっかりひっくり返ってしまったので、友達とも付き合い辛くなりました。 その一方で、統一協会では「良い教え」もあって。
統一協会では「真の愛」だとか「為に生きる」という言葉が頻繁に使われます。 真の愛とは相手に与えて、与えた事を忘れるもの。いわゆる無償の愛っていうやつです。 為に生きる、というのは、全ての基準を「○○の為」とする生き方です。自分の欲望や希望を基準にせず、誰かの為、神の為に生きます。
為に生きる事は、自己犠牲に通じます。自分の事はどうでも良いから相手の為に尽くす事。(ただし、統一原理に則って) 真の愛、為に生きるを実践しようとすれば、温厚で親切で勤勉な人物像の出来上がりです。
今でも、当時一緒に活動した人々の事を憎む事が出来ないのは、彼らがそうした優しくて親切で誠実な人々だったからです。それが、たとえマインドコントロールで作られた態度だったとしてもです。
統一協会のメンバーは、家庭環境に問題があったり、ちょっと道をはずれちゃった経験がある人も少なくないです。 統一原理では、「真の愛」の理念の元に理想的な家庭のあり方なども説いています。両親が不和な家庭に育った人などは、そこに希望を見出してしまうのかもしれません。
また奔放な恋愛遍歴のある人などは、堕落論を聞いて罪悪感に苛まれていたりもしました。 私のアベルにあたる人の一人は、暴走族→キャバクラ嬢を経験していて、それをとても悔いていました。キャバ嬢時代の事を「エバエバしい」と言って自嘲していました。(エバ=イブ)
水商売も、恋愛遍歴も、酒や煙草も、統一協会的には非常に罪深いものですから、それらから足を洗った彼女はある意味で更生したのだと思います。悔い改めて、本来の生き方を見つけた!と、思っていたでしょう。
「統一協会の教えの全てが悪い訳じゃない」と言っている人は、 「真の愛」「為に生きる」といった耳触りの良い美しい言葉に引きずられているのだと思います。 世界平和、理想的な家庭のあり方、そういう美しい言葉を前面に出しているから、表面的には道徳的な慈善団体に見えます。
しかし、世界平和を目指す事、良好な家庭を築く事、誰かの為に奉仕する事などは、統一協会でなくても多くの人々が是としてきた事な訳で、これらを根拠に「統一協会の教えは正しい」というのはおかしいんですよね。
またまた話が脱線してしまいました。 2デイズセミナーを終えた頃に話を戻します。価値観が変わってしまった私は、アルバイト先でも友達関係でも居心地が悪くなってしまいました。でも、統一協会の「為に生きる」精神にのっとり、何とか皆と良好な関係を続けようと思ったのです。
また、自分の使命感として、いつかこの友人達も統一原理に導かなくてはならない、それが真理を知ってしまった自分の責任だとも思っていました。 遊びの誘いや飲み会に応じなくなった私の事を、当時の友人達は心底心配してくれました。
統一協会だという事は秘密にしていましたが、明らかに言動が変わった私について「あいつ、怪しい団体に入ってるみたいだぞ、何とかやめさせなくちゃ」と、友人達は説得を試みてくれました。 そして、その友人達の思いが分かるだけに私も切なかったです。
マインドコントロールとは不思議なもので、新たな価値観を植えつけられてはいるものの過去の一般常識を忘れてしまう訳ではありません。私を止めようとしている友人達を見ながら「そりゃそうだよね。変だと思うよね」と思っていましたし、「皆は真理を知らない体やめさせようとするけど、
私は真理を知ってしまったのだから情に流されてはいけないのだ」と気負っていました。 自分を磔刑に処した人々について、イエスは「神よ、御許しください。彼らは自分が何をしているか分かっていないのです」と祈りましたが、まさにそんな心境です。友人達は自分が何をしているか分かっていない。
そんな上から目線になっていましたから誰の説得にも聞く耳を持ちませんでした。 ちなみに統一協会である事を隠していた理由は、協会からの指示です。当時の世情から考えても、それはごく自然な事でした。
当時、合同結婚式や霊感商法についてマスコミが大騒ぎしていましたし、統一協会のメンバーも自分達が世間から非難されている事は認識していました。 でも、それはマスコミによる情報操作で、統一協会は間違った情報で誤解されて迫害を受けている、というのが内部での共通認識でした。
統一協会である事を公言したら、誤解している人々は理解してくれないし、離れていってしまう。 そうしたら結果的に、その人々を救いの道から遠ざけてしまう事になる。そうしない為に、統一協会である事は秘密にする、という訳です。
我が身を振り返ってみれば良く 分かります。 最初のアンケートの時、「統一協会です。アンケートに答えてください」「統一協会です。イベントに来ませんか?」なんて声を掛けられたら、断固として拒否したでしょうね。
最初から正体を聞いていたら、私が導かれる事はなかった。 正体を隠してくれたから私は真理を知ることが出来た。 宗教ではない、と嘘をつかれたのは私の為なんだ。 誰かを伝導する時、正体を隠すのは相手の為。 「為に生きる」事の実践だ。 後ろめたさを感じたとしても、それは個人的な感情だ。
個人的な感情などより、相手の為、神の為になる事の方が大切だ。 こういう思考回路になっているので、嘘をついたり正体を隠したりする事への罪悪感はなくなっていきます。 「○○の為に生きる」という大義名分によって、何もかも都合よく言い換えられるのです。
ちなみに、統一協会の考え方として「動機が大切」というのがあります。極論を言えば、動機が正しければ何をしても良い、という考え方です。 相手を救いたい、という動機があれば嘘をついても構わないし、相手の金銭を巻き上げても良い。相手のお金を神の為に献金すれば、その人は結果的に救われる。
本当にご都合主義な考え方です。 話を元に戻します。 友人達には統一協会の事は伏せていましたが、実はしっかりバレていました。 バイトの仲間に「いとこが統一協会に入信してしまった」という経験のあるコがいたのです。
そのコは、自身の経験上、素人が説得しても無駄だという事を理解していました。 それで私の両親に手紙を書き、私の状況を説明して実家に連れ帰るよう密かに伝えてくれたのでした。 ある日、私がバイトに行くと、突然両親が現れました。
両親を見て凍りつく私。 両親にも、統一協会の事は内緒にしていました。 「話があるからちょっと出よう」という両親に、バイト中だから無理だと言う私。なのに、店長はあっさり「今日は帰って良いよ」とおっしゃる。後から知ったのですが、この日両親が上京してくる事は、バイト先の店長もバイト仲間も
あらかじめ打ち合わせていたそうです。私を統一協会から抜け出させる為に、皆が密かに協力し合ってくれていたのです。 この事は、今思い出しても感謝でいっぱいになります。 かくして、両親と私は私のアパートに向かう事になりました。
両親と対面した私の心臓はバクバク、緊張と恐怖で動揺していました。 統一協会の教えの中に、「サタンが親を操る」というのがあります。サタンは、統一原理に出会った人間を再び堕落させる為に、あの手この手で妨害するというのです。サタンは、何も知らない両親を操り、親子の情を利用して
子どもの信仰を断念させます。 そんな事を常日頃から聞かされているので、両親が突然やって来たのは「サタンが現れた!!」という恐怖の出来事でした。 また、サタンに支配された親は、子供を統一協会から引き離す為に拉致監禁し、無理矢理洗脳して信仰を捨てさせるとも聞いていました。
アパートに着いた私と両親は、そこで不毛の数時間を過ごす事になります。 私はアパートに着くなり、統一協会のアベルに電話をしました。 統一協会では「報告、連絡、相談」を非常に重要視しています。 どんな事でもアベルにホウレンソウし、指示に従う事が大切です。
自分勝手な判断をする事は、信仰に反した行いであり、「サタンに讒訴(ざんそ)される」事なのです。サタンと神は、常に戦いを続けており、未熟な人間が過ちを犯すたび、サタンの攻撃が激しくなるというのです。 そんな訳で、信仰心から私はアベルへのホウレンソウをしたのでした。
両親としてはショックだったでしょうね。 直接対面しているのに、娘は両親と話をしようとせず目の前で統一協会の人間に助けを求めている訳ですから。 私のSOSに、アベルがすぐにアパートに駆けつけてくれました。 この時のアベルは、初めてイベントに参加した時の、講師兼カウンセラーの女性です。
アベルが到着し、両親と2対2の話し合いが始まりました。 両親は、私が統一協会に関わっている事を友人の手紙で知っていたので、ここでは隠す事なく、あくまでも冷静に話し合いました。 私は、統一協会に対してマスコミが報道している事は嘘である、 統一協会は悪い事などしていない、信仰は自由だ、
そんな事を淡々と話していたような気がします。 両親は、信仰の自由は分かるが、とりあえず家に帰ってよく考えよう、というような事を繰り返していたと思います。 両親は、自分達が上京して説得すれば、私はすぐに従うだろうと、甘く考えていたようです。 ところがどっこい。
私としては、ここで実家に帰ったりすれば二度と戻って来れない、絶対にサタンには負けない!と思っていますから、両親に従う訳がないのです。 アベルは、両親をなだめるように、「娘さんは本当に信仰心が篤くて、ご両親の事をとても大切に思っていますよ」などと静かに訴えていました。
実際、私は協会内でよく家族の話をしていました。 私の実家は、けして裕福ではありませんでしたが、家族仲は良く、トラブルもなく、平和な家庭でした。私には兄がいますが、兄妹共々、色恋沙汰には無縁で(単にもてなかっだけ)それは統一原理的には何より尊い事でした。
家庭不和や人間関係の悩みを抱えながら、理想の家庭を求めて入信する人が大勢いる中で、 私にはそうした悩みが全くなく、統一原理的に超健全な生活を送ってきたので「あなたは本当に霊界に守られているのね」とよく言われていました。 アベルは、両親にその事を一生懸命伝えていました。
何としても連れ帰りたい両親と、絶対に帰らない私の話し合いは平行線のまま、夜になってしまいました。両親は、その日、手ぶらで帰路に着きました。 東京に残った私は、今後どうしていくかについてアベルと相談しました。 統一協会の事がバレてしまった以上、秘密にしておく作戦は使えません。
そして私はバイト先を辞め、転職しました。こうして私は、かつての友人やバイト仲間との縁を完全に断ち切る事になったのです。 通っていたレッスンも辞めてしまいました。
時系列が前後しますが、2デイズセミナーの後、ビデオセンター通いが再びあり、さらに2ウィークセミナーというものがあったような気がします。記憶が曖昧になっていますが、一戸建ての二階建て住宅で複数人の男女が共同生活をしながら統一原理の講義を受けていました。
あれが2ウィークセミナーだったのか…でも、2週間より、もっとずっと長く、あの一軒家で生活したような気もします。 そこでは、私の同期として、同い年の男の子が2人いました。 彼らがどんな経緯で入って来たのかは知りません。 一人は家庭が不和で、もう一人は母親が別の宗教の信者だと言ってました。
2ウィークセミナーの細かい内容は覚えていません。 セミナーの締めくくりに「万物復帰の意義と価値」という講義があり、万物復帰の実践=物品販売を経験して修了でした。 これにより、献金する事の意味、万物復帰するとはどういう事かを学ぶのです。
また、このセミナー期間に「イサク献祭」の実践がありました。 神の命に従い、息子を生贄として神に捧げるという、あのイサク献祭です。 自分にとって一番大切にしているものを捧げ、神への信仰を示すのです。恋人がいる人は恋人と別れたりします。私の場合は、かつて抱いていた夢を捨てる事でした。
私は高校卒業後、お芝居の勉強をする為に上京しました。 某俳優が自宅で開いていた演劇スクールに1年通い、その後声優事務所のオーディションを経てレッスンを受けていた時に、あのアンケートに遭遇したのです。 両親は、芝居の為に上京する事について当然反対しました。
しかし、私の意志が強かった事、兄が県外の専門学校に進んだ事から、兄と同じ2年間は援助する、2年経ったら援助はしないから自分の力で何とかしなさい、という条件で上京させてくれました。 仕送りは10万円。それとアルバイト代で、スクール費、ダンスレッスン費、生活費をやりくりします。
贅沢は言えないので、家賃2万9千円の風呂なしアパートを自力で探し、銭湯に通う生活でした。 当時は電話を引くのにも8万円かかりましたから、暫くは電話もありませんでした。 そんな貧乏生活でしたが、夢と希望に溢れていた私は幸せでした。
それなのに、あのアンケートをきっかけに、私は自ら夢を捨てる選択をする事になってしまいました。大事にしていたお芝居の台本や写真等を、共同生活の家に持って行き、庭で一斗缶の中に入れて燃やしました。 でも、お芝居の夢なんかよりも、もっと大切な新しい使命が見つかった、と私は信じたのです。
イサク献祭の後も、両親には芝居をやめた事、統一協会の事は話していませんでしたから、両親からの仕送りは続いていました。 その仕送りとアルバイト代から、セミナーの費用を払いました。2ウィークセミナーの受講料がいくらだったのか、もう覚えていません。
「万物復帰の意義と価値」という講義が終わるまでは、露骨な献金要求や集金指示はなかったと思います。 万物復帰の実践では、ハンカチ販売をやりました。3枚セット2千円のハンカチを、一軒一軒住宅訪問し、販売するのです。
ハンカチ販売をするにあたり、当然統一協会を名乗る事はしません。「しんぜん会」という、社会福祉のボランティア団体を名乗ります。ご丁寧に「しんぜん会」の会報まで用意しています。 ハンカチ販売の収益金は、訪問入浴サービスの車輌購入にあてられます、という名目です。
会報には、実際に介護の必要な身体障害者の自宅に訪問して、特殊な浴槽で入浴サービスを行っている様子が写真付きで印刷されています。そして、私達は「しんぜん会」の会員証を首からぶら下げています。「しんぜん会」なるボランティア団体が実在するのか、本当に入浴車両購入の為にお金が使われるのか
それは分かりません。ただ、当時の私は、「為に生きる」の具体的な活動として、「しんぜん会は実在する」と思っていました。 「神の国を実現する」だとか「真の愛」だとか立派な目標を掲げていても、ただ講義を受けるばかりで具体的に何をしているのかが分からなかったので、
「しんぜん会」という活動がある事を知り、ホッとした部分はありました。そして、ハンカチ販売だけでなく、社会福祉の現場で活動してみたいな、とも思いました。 万物復帰に意義がある、と言っても、やはり物品販売には抵抗感がありますから。
さて、万物復帰の為に訪問販売をするにあたり、ルールがあります。 「今日はこの地域を回ります」と、アベルから地図を渡され 、指定された地域に行くのですが、必ず全ての建物を訪問します。民家であれ店舗であれ、全てです。「この家は貧乏そうだから絶対買ってくれないだろう」
なんて自己判断をしてはいけません。会社だから忙しいだろう、なんて気遣いもしてはいけません。 それらは堕落人間が自分勝手な判断をしているに過ぎないのです。 留守だろうが空家だろうが、必ず声を掛けたりピンポンしたりします。
そして、訪問する順番は、必ず右に向かって進みます。 統一協会では、あらゆる事柄を神側、サタン側に分けて考えますが、左右では右側が神側なのです。 ピンポンしたりノックをしたり、声を掛けたりして、指定地域の全建物を訪問するのです。 居留守を使われる事もあれば、迷惑がられる事もあります。
ドアを開けて話を聞いてくれる人は神様みたいに感じます。 会報を渡し、ハンカチ購入をお願いすると、大抵は断られますが中には、こちらの説明を信じて買ってくれる人もいるのです。 統一協会の信者は、地味で真面目そうな身なりをしているので悪人には見えません。
そう。私が最初のアンケートに応じてしまった時のように、悪人には見えないから応じてしまう、という面があるのです。 そして実際に、信者個人に悪意は一切ないのです。 相手を騙して売りつけてやろう、などという気持ちはさらさらありません。これがハンカチではなく、もっと高額な物だったとしても。
万物復帰の実践で物品を購入してくれた人は、自覚は無くとも神の為にお金を使っている事になり、それは即ち、その人を救う事に繋がるのです。「蕩減条件を積む」という言い方をするのですが、それを行えば、その人の罪を減らす事が出来ると考えるのです。
だから、買ってくれた人に対しての思いは「買ってくれてありがとう」ではなく、「この人は本人の知らぬ間に神の為になる行いをした。この人が救われる道に近づいた。良かったな。」なんです。 反対に、居留守を使ったり、暴言を吐いてくる人もいますが、 そうした対応をとられた時は
「神様、この方の罪をお許しください。この方は自分が何をしているのか分かっていないのです。 この方が救いの道に導かれますように。」なんて大きなお世話の祈りを捧げてしまいます。 閉ざされたドアの前で黙祷しながら、そんな事思ってるんですね。
時には「統一協会だろう!」とお叱りを受ける事もあります。 その時は、ひたすらシラをきる! 「違います」全否定 「統一協会って何ですか?」すっとぼけ 「よく、言われるんですよねぇ、でも違うんですよぉ」曖昧に否定 とにかく、統一協会ではない、という事で押し通します。
正々堂々とウソをつく。 だって動機が正しいから、嘘ついたって私悪くないもん。 これはアベルから指示されます。 しつこく根掘り葉掘り突っ込まれる場合は、さっさと切り上げて立ち去ります。相手にしちゃいけません。何てったって、相手はサタンですからね。
そして、サタンに支配されているその人の為に祈ります。 基本的に、統一協会では怒ったり愚痴ったり、相手を攻撃したりしちゃいかんのです。
統一協会を脱会した人達は「でも皆良い人だった」と、大抵言います。騙されてマインドコントロールされて入信し、人生を捻じ曲げられてしまったけれど、自分を誘ったあの人もマインドコントロール下にあって純粋な思いで活動していたんだ、と分かるのです。
それが何とも切ないところです。 そして、私自身が経験して分かるのは、マインドコントロールを自力で解くのは非常に困難だという事です。 素人が正面きって「霊感商法は詐欺と一緒だ」「借金してまで献金するなんておかしい」と言ったって無駄です。 そんな正論、信者だって分かりきってます。
統一協会のマインドコントロールにどっぷり浸かってしまうと、一般常識や法律よりも統一協会の教えの方が大事になります。 統一協会が説く内容が、法律に反する事であっても構いません。 この世の法律より天の法律が優先されます。 霊界の存在を信じこませ、恐怖心や使命感を煽り、
自ら献金したい、献金しなくてはならない、そんな気持ちにさせてしまうのです。 それが詐欺的な手法であったとしても、動機が正しければそれは正しい行いなのです。 統一原理を知らない人は、この世の法律や正義感を根拠にして統一協会を責めますが、知らないんだから仕方がないのです。
だから、統一協会の信者は、この世の法律に基づいて批判してくる人々を相手にしません。 無知な罪人を許してあげなければ、と思うだけです。 統一協会の信者を正論で説得するのはかなり難しい事です。
それなら、私はどうやってマインドコントロールから脱却出来たのかと言うと。 両親が突然上京して来たあの日、私は2ウィークセミナーを終えて青年ホームチャーチのメンバーとなっていました。複数の男女がひとつ屋根の下で共同生活をしながら信仰を実践していきます。
青年ホームチャーチの住居は、今思うと2ウィークセミナーと同じ民家だったのかもしれません。 だから、結構長く住んでいた記憶があるのかも… 青年ホームチャーチのメンバーは、ホーム費というのを月5万納めます。それで、食事も寝泊まりも出来ます。
私は、元々住んでいたアパートを解約せずに残しておきました。 転居をしてしまうと、両親にバレる恐れがありますし、 そもそも家賃が安かったので無理して引き払う必要もなかったのです。ホーム費5万払って衣食住が賄えられるのだから、むしろ経済的でした。
両親からの仕送りも続いていましたし、アルバイトもしていましたから。献金について、アベルから打診があったのは、青年ホームチャーチのメンバーになってからだったと思います。 一対一で面談があり、遠慮がちに、私の反応を確認しながらの要請でした。
いくら献金しなさい、というのではなく、いくら献金出来そう?と、あくまで私に決定を委ねるような感じでした。
この時の私の気持ちは、嬉しかったような気がします。 やっと、神の摂理に参加出来る、というか。アベルが頼ってくれたような気もして。 と言っても相変わらず貧乏なので高額献金は出来ません。 10万円位?だったかな?確か…
それが最初の献金でした。 その後、同じように現金による献金を繰り返したのかどうか… 実はよく覚えていません。 統一協会で売られている様々な万物を購入したか、というと 私自身は購入していません。 高麗人参エキス(マナ)や、男女美化粧品の商品、印鑑セット、壺等、販売しているのは
何となく、少しずつ知っていきました。でも、それらを 自分自身が購入するように勧められた事はありませんでした。私がまだ未成年で、アルバイトしかしておらず、現金を持っていなかったからかもしれません。 ただ、一緒に生活しているメンバーが高麗人参エキスセットを何十万で販売したとか、
そんな話がチラホラ耳に入る事はありました。 高麗人参エキスは、1瓶7万円です。私自身が購入するのではなく、それを私の知人友人に売るよう推奨されました。 他人に統一協会の商品(神側の万物)を売る事で、その人を救う事になるから。 高麗人参に7万円出す未成年の若者なんている訳ないんですけどね。
で、実際私もバイト先の友人に高麗人参を勧めました。 同い年の女の子でしたけど、当時婦人科系の病気になったという話を耳にしたんですね。 それで、高麗人参を飲めば、そういう病気にも良いし体質改善になるよ(にっこり)とアピールしたんです。断られましたけどね。
青年ホームチャーチでの活動は、万物復帰と伝導が主でした。 勤労青年と呼ばれる人達は、仕事をしている社会人。 朝出勤して、夕方ホームに帰って来てから、伝導や万物復帰(販売活動)に出掛けます。 大学生や専門学生は、昼間は通学して、夜活動します。 献身者は、仕事を辞めて献身した人。
献身者は、ビデオセンターのスタッフやカウンセラー、講師、ホーム長等の統一協会内の業務を担っていました。また、男女美化粧品や一和の高麗人参の販売活動をしている人もいました。そうした協会系企業の社員という身分だったのかどうかは知りません。 献身者に報酬があったかどうかも知りません。
代理店、というのもありました。 代理店に配属された人は、姓名判断や手相占いをしながら、印鑑販売その他諸々の、いわゆる霊感商法活動をしていたみたいです。 代理店の人はスーツ姿で活動していました。 同じホームにいた男子学生で、20歳という若さで祝福(合同結婚式)に参加した人がいました。
その人の母親が、代理店で占いの先生と呼ばれる立場の人だったようです。代理店の末端メンバーが、駅や戸別訪問で対象者をキャッチし、その場で出来る手相占い等をしながら「実は凄い先生がいるんですよ!滅多にない機会なので、先生に見て貰いませんか?」等と誘いかけ、先生に結びつけるらしいです。
先生のトークを実際に見た事はありませんが、 どうやらここで高額な万物復帰を実現させていたようです。 一度だけ、その方を見かけましたが、容姿端麗な上品な感じの女性でした。 男女美化粧品の販売員をやっていた女性も、容姿端麗な人でしたが、ルックスによって配属していたのかもしれません。
こんな感じで、青年ホームチャーチで生活している人々は、学生、社会人、献身者と様々でした。 私もアルバイトはしていましたが、空いた時間があればハンカチ販売や伝道(アンケート)に出掛けていました。その頃の私は、よく「早く献身したい」とアベルに言っていました。
「あなたの信仰はまだ幼いから、まだ献身は出来ないよ」「あなたはまだ赤ちゃんなのよ」と、よく言われたものです。 私としては、アルバイト先で否原理的な一般の人々とどう関わっていけば良いのか分からなくなり 、それが早く献身したい!という願望に繋がっていました。
私はそこまで進む前に辞めてしまったので、献身者達が実践するマイクロバスのキャラバン隊(珍味売りが有名でした)の過酷さなどは 伝聞として聞いた事があるだけです。ただ、話に聞いて憧れていました。
伝道活動を初めて実施したのは、2ウィークセミナーの時だったか、青年ホームチャーチの時だったか記憶が曖昧です。 必ずアベルとペアになって行います。 場所は駅構内。 アベルが「こんにちは。今、占いの勉強をしている者ですが、良かったらちょっと見させて貰えませんか」などと声を掛けます。
ほとんどは逃げられますが、たまに立ち止まって応じてくれる人もいます。そうするとアベルが姓名判断や手相占いなどを始めます。 私は姓名判断も占いも出来ないので、そばにいてアベルを引き立てたり、対象者に「賛美のシャワー」を浴びせます。賛美のシャワーとは、要するに褒めたり持ち上げたり、
対象者が良い気分になるように、おだてまくるのです。 センス良いですね、とか 知的な雰囲気ですね、とか 何でも良いんですが、会話の中で対象者のこだわりなんかが見えてくると、その部分を拾って持ち上げます。今振り返ってみると、相手の承認欲求を満たしてガードを緩ませる手法だったのかなぁ。
ここでの目的は、相手の個人情報を入手する事。 氏名、電話、住居、興味の対象など。 個人情報が得られたら、手紙や電話で次に繋げるアクションをします。 相手が占いやオカルトに興味があるタイプなら、今度家系図を見ましょうとか(家系図から先祖供養の話に繋げたり)
この伝道活動は、私は苦手でした。伝道の時、ペアになるアベルによって、息が合わなかったり、妙にピリピリした空気になったり。伝道は無差別に声掛けしなきゃいけないはずなのに、アベルによっては対象者を選ぶ人もいます。「なぜあの人には声を掛けないんですか?」と尋ねると
「あの人エバっぽい(服装が派手だったり露出が多かったり)でしょう?霊界が良くないからやめましょう。」などと言います。 それって、アベルの自分勝手な判断なんじゃないの?と不信感が湧いてきますが、アベルの言葉には絶対服従、不信感は罪ですから自分の思いに蓋をします。
アンケートは、アベルと組まなくても1人出来る活動だったので、こちらの方が気楽でした。 アンケートをとり、連絡先を入手するところまでは何とかなっても 、その後のビデオセンターに繋げる事は、結局一人も成功しませんでしたけど。誰も引っ掛からなくて良かったと、今は心から思います。
伝道活動は、友人知人への声掛けも指示されました。 友人達との関係は断絶してしまっていたので、最近の私の事を知らない高校時代の部活の先輩にランチのお誘いをしました。東京近辺にいる知人は、その人だけでしたから。 久々の再会に、何も知らない先輩は無邪気に喜んで応じてくれました。
その先輩は、私の誘いに応じて、ビデオセンターに通う事が決まりました。 多分、変だな?怪しいな?と、先輩は感じていたと思います。 私がどんな風に先輩を誘ったのか…よく覚えてないのです。 「今、すごく為になる勉強をしていて、それがとっても良いものだから一緒にやってみませんか?」
そんな流れで誘ったと思います。 私は学んで良かった! これに出会ったおかげで今すごく楽しいし幸せ! 先輩と一緒にやりたいと思って誘ったの! こんな感じの事を、確信を持って伝える。 伝道活動をする時は、よく「確信を持ってトークして」と指示されました。
不安気に話すより、自信に満ちて堂々と話す方が説得力ありますもんね。 アベルからは「証(あかし)をしなさい」という事もよく言われました。 簡単に言えば「あの人、素敵な人だなぁ」と周囲の人に思われるように振る舞いなさい、という事です。 「真の愛」に基づいて、「為に生きる」を実践し
他人に親切に、善行を重ねていけば、周囲の人々が「あの人は凄い人だ」と屈服するようになる。 そうなれば、「統一原理を学ぶと、あんな素敵な人になれるんだ」と皆が理解出来るようになる。 それが証(あかし)をたてる事なのだと。
それを実践しようとすると、 「常に上機嫌でテンション高め 何故か自信に満ち溢れ やたら親切な人」という キャラになっていくんですが ちょっと胡散臭いですよね。
で、ビデオセンターまで導いた先輩ですが、そのまま2デイズセミナーまで続けた後、墜ちました。 この場合の「堕ちた」というのは脱落したという事です。 「もう辞める」と言ってきた先輩に理由を聞くと「よく分からないし、何か怖いから」と。 こちらが引き止めようとしても、完全に拒絶されました。
今となっては、辞めてくれて本当に良かった、と思っていますが 当時はすごくショックでした。 私自身は、2デイズセミナーに行く前の方が疑問点があり、 2デイズセミナーに行った事で 「統一原理って凄い!!」と心酔してしまったので、 何故ここまで来て離れてしまうのか分かりませんでした。
私はまんまとマインドコントロールされてしまった身ですけど、 同じ内容を受講してもコントロールされない人も当然いる訳ですね。先輩はコントロールされなかった。 あっさり取り込まれてしまう人と、そうならない人、 その違いは思考力の問題なのか 性格なのか、情報量の違いなのか…
私が単に馬鹿だったから、と言ってしまえばそれまでなんですけどね。 「馬鹿だから、精神的に弱いから、宗教なんかに騙されるんだ」と思う人もきっといますよね。 そう考えると、自分の愚かさに自己嫌悪に陥ります。 でも、あえて 誰にでもマインドコントロールされてしまう可能性はありますよ、
と、私は言いたい。 「こういう団体が世の中にはあって、正体を隠して近づいてくる事がある」という知識を持っていたら、もう少し身の守りようがあったと思います。
私は無事に辞める事が出来た訳ですけど、当時一緒に活動していた 兄弟姉妹達は今どうしているのだろう?と思うと、心が締めつけられます。 どこかで間違いに気づいて離れる事が出来ただろうか? 今でもどっぷり、マインドコントロール下で活動しているのか?
私が、辞める事が出来た経緯を、これから書いていきます。 私のバイト先に両親が突然現れた事件以来、私はバイト先を変え 友人関係を切る事にしました。 統一協会には家族対策というものがあります。 基本は、家族には統一協会に入信した事を秘密にします。 サタンが家族、特に両親を操って
統一協会を辞めさせようと攻撃してくるからです。 統一原理に導かれた者は、ゆくゆくは、霊界のご先祖様から生きている家族親族に至るまで救済する、氏族メシヤにならなければなりません。 その為には、徐々に両親を懐柔していく必要があります。 統一協会に入った事を知らせてしまうと
統一原理を知らない両親は反対します。 そうならない為に、統一協会に入信した事を伏せたまま、少しずつ証をしていくのです。 具体的には、両親に感謝の手紙を送ったり、プレゼントをしたり。 子供が最近、親孝行してくれるようになった、優しい言葉を掛けてくれるようになった。
両親が嬉しくなるような事を増やしていくのです。 そうして、両親の信頼を勝ち取ってから初めて、入信している事を告げる訳ですが その告げ方もアベルと入念に計画を立てて決めるのが正しいやり方のようです。
私の場合は、先に友人が両親に手紙を送ってしまい、 私の計画外の形でバレてしまいました。 両親が突然やって来たあの日、両親から「統一協会に入っているというのは本当か?」と問われた時 、シラをきれば良かったのかも知れませんが そこで嘘はつけませんでした。
元々、私は「早く両親に話したい。黙っているのはツラい。」 「私の両親は、私がちゃんと説明すれば分かってくれると思う」などとアベルに言っていて、そのたびに「まだ早い」「サタンは巧妙に攻撃してくるから、絶対言ってはダメ」と止められていました。
両親から直接問われて、正直に告白してしまった以上、今さらどうにもならないので、 認めて貰えるように努力していこう、と考えるしかありませんでした。 私の家族対策は、初っ端から失敗してしまったのです。 アベルからは、当分実家に帰省するのは駄目だと言われました。
私は、その数ヶ月後に成人式を控えていました。 統一協会に入る前、成人式には地元に戻るよ、と両親に約束をしていたのですが アベルは「実家に帰省したら拉致監禁されて戻れなくなるよ」と 帰省に反対しました。
でも、私は両親との約束を守りたかった。 統一原理に触れたからこそ「親の愛」への感謝を感じていましたし、もし私が成人式に帰省しなければ両親はすごく悲しむだろうし、統一協会への不信感を増すだろうと考えました。 だから、どうしても帰省する。 そして両親の信頼を取り戻したい。と、
アベルに訴えました。 アベルはなかなか了承してくれませんでしたが、ある条件をつけて帰省を許してくれました。 ある条件とは「蕩減条件を立てる」事です。 蕩減(蕩減)とは、ざっくり言うと罪、負債を減らす、という意味です。私達堕落人間は、常に罪を犯し負債を積んでいますが
その負債を減らす為に、神様との約束をするのです。 蕩減条件を立て、それを実行する後により、サタンからの讒訴を免れ勝利に導かれるのです。 これ、一般の人から見たら意味不明ですよね。 具体的に書きます。 私は 「1日400杯の水行を、40日間続ける」という蕩減条件を立てました。
帰省日当日まで、40日間毎日、水行をすると神様に約束するのです。これが達成出来たら、私の罪、負債は減少し、サタンからの攻撃に勝利出来ると考えるのです。 「神様、私がこの約束を達成出来たら、こういう見返りを頂戴ね」っていう感じですね。 蕩減条件の内容が過酷なほど
得られるものも大きいのですが 過酷すぎて達成出来ないのでは困ります。神様との約束を破ってしまうとサタンに讒訴されるからです。だから、実現可能な範囲で、ちょっと大変な条件を立てるのです。私の蕩減条件は、アベルと相談して決めました。
早朝、浴槽に冷たい水を貯めます。手桶で水をすくって、400杯、体に浴びます。 これを帰省当日の朝まで40日間、途切れる事なく行います。 1月14日に帰省したので、その日を含む40日前を逆算して水行を始めます。 40とか、400とう数字は、統一原理的には意味のある数字とされているものです。
他には3、7、12なんて数字も意味があったような気がします。 3日間断食とか、7日間毎日万物復帰する、とか、そういう蕩減条件を立てるのもありです。 ともかく、私は水行の蕩減条件を立て、実践した上で帰省する事になったのです。
こんな事でサタンから守られると本気で考えていたなんて、子供じみた教義だなと思いますが、当時は大真面目だったんですよね。 蕩減条件を達成したとは言え、アベルからはくれぐれも用心するように念押しされました。 何かおかしいと思ったらすぐ逃げるように言われました。
1月14日の夜、地元のJRの駅に着きました。 駅構内のハンバーガー店に立ち寄ったところ、そこでいきなり兄と遭遇しました。 兄は県外で就職しているはずなのに、何故? 兄は私の成人式を祝う為に両親に呼ばれて帰って来たのだと言う事でした。
この時の私の心境… 怖かったですねぇ… アベルからの指示を守るならば、私はそこから逃げるべきでした。 実家には帰らず、トンボ帰りで東京行きに乗るべきだったのです。 兄が私の統一協会入信について知っているかどうかも、その時は分かりませんでした。 あまり会話が弾む事もなく
お互いの腹の中を探り合うような 表面的な会話をし、 あまり楽しくない会食となりました。 その日は、そのまま実家に帰りました。両親から統一協会の話題に触れる事はなく、以前のような ごく平和な家族の団欒となり、私はホッとしていました。 両親がサタンに取り込まれている事はないようだ。
色々心配していたけど、大丈夫みたい。良かった。 そう思っていました。 統一協会で言われていた、両親がサタンに操られるとは具体的にどういう事なのか。 当時マスコミに登場していた人々の中で、統一協会がサタンの代表とみなしていたのはジャーナリストの有田芳生氏や、日本基督教団の牧師達です
政党では日本共産党はサタン、共産党の関係団体である民青同盟もサタンとみなしていました。 霊感商法対策協議会関連の弁護士もサタンです。 それらのサタンに支配された人々は、統一協会について間違った情報を社会に拡散し、神の摂理を妨害しようとしているのです。
その妨害活動の一つとして、統一協会に入信した家族を持つ人達に近づいて、脱会工作を謀るというのです。 脱会工作の内容は、信者を拉致監禁し、統一協会から無理矢理引き離し、洗脳によって信仰を捨てさせます。監禁の際、鎖で拘束したり、薬物を投与して人格を破壊します。
信者の家族達は、デマによって統一協会は悪だと思いこんでいるので、悪の組織から家族をとり戻そうと藁にもすがる思いです。 そんな家族の心情につけこみ、法外な金銭を要求して脱会工作を請負うというのです。 統一協会内では、これらの話はまさに悪魔の諸行として語られていました。
ホームには、実際に拉致監禁を経験し、そこから逃げて来たという女性もいました。その女性は、その経験について殆ど語る事はなかったので、具体的にどんな目に合ったのかは分かりません。話してはいけないと、指示されていたのかも知れません。
他のメンバーも、家族から信仰を反対されている人が殆どのようでした。親が子供に無関心な家庭では、賛成もしないけど反対もしない、そもそも元から家庭不和という人もいました。家族にまだ知られていない人もいました。 合同結婚式に参加する為に、初めてカミングアウトし、反対を押し切って強硬した
という人もいたようです。 中には親子揃って原理に導かれている人もいて、そういう家庭は羨ましく思いました。 ともかく、多くの信者が家族から反対されていて、関係が悪くなっているのは事実でした。
そういう背景があるので、私が帰省するにあたり、両親が脱会工作をしているかもしれない、という心配があったのです。 それが、実家に帰ってみれば両親からは何も言ってくる様子はない。サタンに繋がっているなら拉致監禁されるはずだ。でもそんな気配はない。 両親は、そんな酷い事をする訳ごない。
私は安心してしまったのです。 何事もなく平和な一夜が明け、成人式の当日は朝から美容院に行き振袖を着付けて貰いました。 母の運転で写真館に行き、記念撮影をし、成人式の会場へ向かいました。成人式が終わると、母が迎えに来てくれて振袖姿のまま実家に戻ります。 そこで事件は起きたのです。
自宅に入ると、そこには父方、母方の親戚達がずらっと勢揃いしていました。私は凍りつきました。 何も言えず、笑顔も出ません。 やられた!!と思いました。両親に裏切られたと、怒りが湧いて来ました。 母方の優しい叔母が「○○ちゃん、成人おめでとう」と声を掛けてくれましたが声が出ません。
父が「こうして皆が成人式のお祝いに来てくれたよ。お祝いの席を用意してあるから、今から皆でそこに行くよ」と言い、私は黙って従うしかありませんでした。 親戚は10人以上いたのではないかと思います。こんな人数の大人達にとり囲まれ、振袖姿の私は逃げるのは無理だと判断しました。
親戚一同揃って向かった先は、風光明媚な場所にある旅館でした。 協会内で聞いていた監禁の環境とは様子が違いましたが、とても逃げ出せる雰囲気はなく、この後どんな展開になるかと身構えていました。 その旅館の一室で、私は脱マインドコントロールのカウンセリングを受ける事になります。
1日目は、私も家族も親戚達も表面状は冷静でした。 私の従兄にあたる歳上のお兄ちゃんが「自分達は統一協会の教義を知らないから、どんな内容なのか話して欲しい」というような話を振って来て、私は一生懸命に統一原理の説明をしました。 当たり前ですが、それで相手が納得する訳がなく。
私の話に対して矛盾しているところを突っ込んできます。 それはもっと先に行けば分かる、まだ今の段階じゃ説明出来ない。 私も怒りを抑えて、冷静に、繰り返し説明を試みます。 荒唐無稽な話を大真面目に語る私を目の当たりにして、家族も親戚も絶望的な気持ちになったに違いありません。
夜になり、食事が用意されましたが私は食欲もなく、畳の上でふて寝していました。 いくら説明しても一向に原理を理解しようとしない人々に嫌気がさし、会話もしたくありません。 親戚の一部は夜になって帰って行きましたが、まだ複数人の親戚が残って泊まり込みで私を監視?していました。
複数の人に監視されてはいましたが、部屋には鎖も鉄格子の窓もありませんでした。薬物も使用されませんでした。 私が振袖を着ていた時、母が「はい、これお祝いだよ」と、ポチ袋に入った一万円札を渡してくれていました。振袖から着替えた後も、そのポチ袋は隠し持っていました。
2日目は、ずっとTVでワイドショーの録画ビデオを流されていました。霊感商法の問題を報道した番組です。 霊界の因縁話で恐怖心を煽り、高額な献金を要求されたり、壷や印鑑を買わされる。 いかに統一協会が人の弱みにつけ込む非道な集団かという内容が繰り返されました。 私はふて寝したまま、
耳だけでそれを聞いていました。 父は、「こんな酷い事をして、他人に迷惑をかける反社会的な集団なんだぞ」と批判していましたが、 私は心の中で、「統一原理を知らない人には理解出来ないだろうけど、全部意味があるんだよ!」と思っていました。
もしかしたら、私が万物復帰の教義をまだ知らない段階だったなら、霊感商法の報道だけで「え?そんな事やってるの?」と驚いたかもしれません。 しかし、万物復帰の意義について学び、既にそれを受け入れた身としては、釈迦に説法だと思っていました。
一般的には詐欺に見えるだろうけど、これは詐欺じゃない。 神の摂理なんだよ。 こんな番組見せられたって今さら驚きもしないし、無駄だよ。 そんな風に思っていました。 私は誰とも口をきかず、食事も拒否して、ただひたすらふて寝を続けていました。そして、サタンの親玉、来るなら来いよ、と
思っていました。 両親がこういう方法を選んだのは、絶対にサタンの入れ知恵があったはず。だとしたら、私を堕落させる為に反対牧師(統一協会をカルト扱いし、既存のキリスト教に改宗させる牧師達の事)が必ず来るはずだ。なんで来ないんだろう? 来たら対決してやるのに。
2日目も、何も動きがなく終わりました。 私はトイレに行く時だけ立ち上がりましたが、私が歩き出すと兄が黙って後ろについてくるのが嫌でした。兄としては、私が脱走しないように必死だったのだと思います。心の中で、「逃げねーよ、ついて来んなよ」と悪態ついていました。
3日目、ようやく反対牧師が登場しました。 私は反対牧師の話を聞いたとしても、絶対信仰を捨てないぞ!と思っていたので受けて立つという心持ちでした。 やって来たのは50代位の男性でした。表情はかたく、笑顔もありません。淡々と自己紹介をし、私に話し掛けました。
「あなたが信じている事について、これから僕がいろんな話をします。それを全部聞いて、それからどうするか自分で考えて。 あなた、今ご飯食べてないんだってね。食事を摂らないと頭が働かないから、とにかくまずは何か食べなさい。」悔しいけど、何か食べないと頭が働かないというのは正論だ。
私はテーブルにあった蜜柑をとって、その場で食べ始めました。これで良いでしょ?!と当てつけのつもりでした。 牧師は、それを見て頷くと、「じゃあ、明日から始めましょう」と帰って行きました。 私が食事を摂らないとサタン牧師は話をしないつもりらしい。 以降、私は食事を摂る事にしました。
後から聞いた話では、家族や牧師は、私が信仰の為に断食をしていると思っていたそうです。 実際は、食欲なんてなくなる位腹が立っていて、ただ不貞腐れていただけです。 また、私はふて寝したまま壁をコンコンと軽く叩き続けていたのですが、「心の中で統一協会の聖歌を歌ってるんだな」と思っていた
そうです。これも何も意味はなくて、なんとなく手持ち無沙汰でやっていただけです。 私の無意味な行動に、家族の方が原理的な意味づけをして捉えていたなんてね。なんか今思うと滑稽ですね。
衝撃的な成人の日の拉致監禁(実際には軟禁)から、とうとう反対牧師との対決が始まりました。 統一協会では、統一協会をカルト扱いする既存のキリスト教の牧師達を「反対牧師」と呼び、サタンとみなしていました。 大勢の人々が統一原理を選び、既存のキリスト教から去っていく事を嫉妬しているのだと
そんな風に考えていました。 私をマインドコントロールから抜け出させてくれたのは 日本基督教団のI牧師です。 既に他界されていますが、この方のお陰で多くの若者が統一協会から離れる事が出来ました。 I牧師は、まず「スキーマ」という心理学の概念から話し始めました。統一協会に入る前、
あなたには、それまでに経験した事を元にした知識や考え方、善悪の基準等があった筈だ。(過去のスキーマ) それが統一協会に入ってから、統一協会の知識や考え方がどんどん入ってきて、新しいスキーマが出来上がった。過去のスキーマから統一協会の新しいスキーマに置き換えられてしまったのだ。
そのような事を話されました。 それから統一協会が行っている霊感商法や、信者をも騙している多くの嘘について、資料を元に次々と説明していきました。 私としては耳が痛いような、聞きたくないような話もありましたが、大抵の事は「私には分からない深い意味があるはずだ」と解釈しました。
一般常識で考えれば、霊感商法は詐欺と同じようなものだし、 正体を隠して行う伝道活動が卑怯だという事も分かるのですが、 それを分かりながらも「そうせざるを得ない神の事情」「この世的な常識で判断したり、原理を疑う事は罪」という思考パターンから抜け出せないのです。
私が協会内にいた時、常々言われていた事は 「どんなに非常識な事を見聞きしても疑ってはいけない。神の摂理は奥が深いからなかなか理解出来ないけれど、必ず深い意味があるのだ」という事です。 イエスキリストの時代、イエスは当時のユダヤ教から外れた言動で異端者とみなされていました。
そして厳格なユダヤ教徒であるパリサイ派から迫害を受け、殺されてしまいました。それと同じ事を繰り返してはいけない。パリサイ人達がイエスの教えを理解出来ず迫害したのと同じように、現代の人々も統一原理を理解出来ず迫害しているのだ。
統一原理を学んだ人が統一協会から離れる事は、統一原理を知らない人々が統一協会を非難する事よりもずっと罪深いとも言われていました。 知らずに迫害してくる人は、無知なのだから仕方がないが、 知っていながら離れるという事は、イエスを裏切ったユダと同じとみなされていました。
ですから、統一協会を脱会した元信者は、何も知らずに協会批判をする一般の人々よりもずっと罪深いと考えられており、 自分がそのような裏切り者のユダになる事は、想像するだけで恐ろしい事なのです。
反対牧師から、私の知らない統一協会の情報を次々と投げかけられ、「そんなのは嘘だ!」と思ったり「本当かも知れないけれど、きっと深い意味があるのだろう」と思ったり「何を聞いても疑ってはいけない」と思ったり、私の心はパニックになっていました。
また、帰省してから一度も連絡すら出来ていない協会の人達がどんなに心配しているだろう?と思うと心が引き裂かれそうでした。 一度電話だけでもさせて欲しいと両親にお願いしましたが、それは許されませんでした。 協会に電話をすれば、言葉巧みに言いくるめられ、脱走を決行したかもしれません。
牧師の話の中で、聞いていて辛かったのは、協会が発行している出版物の中に複数の矛盾がある事でした。 外部のマスコミが何を報道しても痛くも痒くもありませんが、協会が自ら発行した書物に矛盾した記述や嘘の写真が使われていたりするのはどういう事なのか? それを、反対牧師に指摘される事。
協会にいた頃、私達は文鮮明の人生について、ドラマチックに教えられて来ました。文鮮明氏が、北朝鮮で投獄され過酷な迫害を受けた事、その状況下でいかにして生き延びてきたのか、死にそうな仲間を背負ってボロボロになりながら歩いている文鮮明の写真などを見せられ、美談として語られてきました。
牧師に指摘され、写真をよくよく見ると、その横顔は文鮮明ではありませんでした。よく似た顔ですが鼻の骨格が違う…そのような事柄がいくつも出てきたのです。 私は動揺し、何も反論出来ず、 何が正しくて何が間違っているのか訳が分からなくなりました。
「何か深い意味があるに違いない」という事だけにしがみついて、自分の頭で考える事を拒否し、思考停止する事でやっと信仰を守っていたのです。 もしかしたら私が信じていたものは全部間違っていたのかもしれない、と考える事はとても恐ろしい事でした。
統一原理を離れて一般常識で考えれば、統一協会がやっている事がおかしいという事は分かる。 でも、統一原理は正しい。統一原理が正しいならば、統一協会がやっている事も正しい。 では、統一原理が正しいと言える根拠は何なのか?
私の場合は、歴史的同時性の講義で「原理って凄い!」と陥落し、 「この原理を解き明かした文鮮明って凄い!」と心酔し、「だから文鮮明は再臨のメシヤなんだ」と思い込んだのです。 メシヤが語る御言(みことば)は絶対で、メシヤが「神の摂理」だと言えばそれが全てです。
統一原理の間違いが明らかになり、文鮮明がメシヤではないという事がはっきりすれば、今まで信じてきた統一協会の世界は全て崩壊する… そこでI牧師は、淡々と統一原理の矛盾点やおかしなところを説明し始めました。I牧師は、驚くほど統一原理の内容に精通していました。
統一原理を全く知らない人が、一般論で統一協会を非難しても聞く耳を持ちませんが、 I牧師は統一原理を熟知し、さらに統一協会メンバーがどんな思考パターンに陥っているかも理解していたのです。 私が「凄い!」と思った歴史的同時性も、客観的な資料をもとに打ち砕かれていきます。
正直、かなり動揺しながらも、 「統一原理は奥が深いから、今の私には理解が出来なくてももっと先に進めば分かる筈だ。 疑ってはいけないんだ。」 …という、毎度お馴染みの思考パターンに縋り付きます。 それはひとえに、メシヤがそう命じているから。メシヤがそう言うんだから疑ってはいけない。
そこでI牧師は、「メシヤって誰?」と私に問います。 「文鮮明氏です」と私。 I牧師「何で文鮮明がメシヤだと分かるの?」 私「統一原理を解明したから」 I牧師「でも統一原理はおかしいところばかりだよね」 私「だから、それは先にいけば分かるのだから」 I牧師「なんでそう思うの?」
私「メシヤがそう言うからです」 I牧師「メシヤって誰?」 私「文鮮明…」 I「文鮮明は何故メシヤなの?」 私「統一原理を解明したから…」 あれれれ??? これ、もしかして無限ループ? 私は文鮮明をメシヤだと信じてきた。メシヤが言う事だから、どんな非常識な事でも無条件に受け入れてきた。
文鮮明をメシヤだと信じた根拠は統一原理の正しさのはず。 統一原理は正しい、と言える根拠はもはや瓦解しているのだから、文鮮明=メシヤだという構図も成り立たなくなっているのだ。 そこに突然気が付いたとき、思わず笑いが込み上げてきた。
なぜ、こんな簡単な事に気付けなかったんだろう? 「文鮮明はメシヤである」という大前提があればこそ、統一協会が行っている様々な反社会的行為を「深い意味がある事」と捉えて来たのに、 文鮮明がメシヤではないのなら、それらは反社会的行為そのものだ。
統一原理が正しいという前提があって初めて文鮮明はメシヤだと言えるのに、 文鮮明がメシヤであるから統一原理のおかしな部分に目をつぶれ(今分からなくてもいずれ分かる)という出鱈目な論法にすっかり惑わされていたのです。
「文鮮明はメシヤではない」という視点に立った時、急に視界が開けたような気分になりました。 本心では「変だな」と思う事は沢山あったのに、不信感が湧いてくるたびに思考を停止させ、強引に自分を納得させてきました。 それは、文鮮明がメシヤだからこそ。
「文鮮明=メシヤ」だという呪縛から解かれた途端に、「自分はとんでもない間違いをしていたのかもしれない」という視点に立って、きちんと話を聞かなければいけないと思えるようになったのです。この後は早かったです。 「疑ってはいけない」思考パターンから解放されてみたら
自分の頭で考える事に対する恐怖心や強迫観念も消えました。 この状態になったのは牧師の介入から3日目の事でした。 あれだけ頑なに盲信していたのに、意外とあっさり寝返ってしまいました。
マスコミで統一協会の問題が再び取り上げられるようになって、統一協会問題に詳しい識者の方が「信者は恐怖心で縛られていて抜け出せない」という事をコメントされていますね。 一般の方は「何がそんなに怖いの?」と思いますよね。 「サタンが怖い」「霊界が怖い」 「自分が罪人になるのが怖い 」
おそらく一般の方は「統一協会を辞めたら不幸になるよ、と脅されているのだろう」程度の認識だと思うのです。その程度の脅しで、なんで騙されちゃうの?と思うでしょう。 統一協会信者の抱く恐怖心とは、そういうものではなくて、「自分の頭で考える事」への恐怖なんです。
協会内にいるとヘンテコな事は沢山ありますが、それらに疑いを持つ事自体が罪とされている為、思考停止する癖がついてしまうのです。堕落人間である自分の判断ではなく、アベルの指示に従う事が正しいとされています。常にホウレンソウを課され、自分一人で何かを決める事はありません。
自分が疑いを抱いて信仰を捨てる事が、神の摂理の妨げになり、全霊界・全人類・全世界への罪になると思い込んでいますから その強迫観念たるや相当なプレッシャーなのです。
自分の頭で考えられるようになった私は、I牧師の話を素直に聞けるようになり、冷静な頭で淡々と受け止められるようになりました。 まだ脱会を決めた訳ではないけれど、協会の良い事も悪い事もきちんと精査しようと思えるようになったのです。
I牧師の介入から3日目に、自分の思考を取り戻し、引き続き牧師の話を聞き続けました。 牧師は1日に一度来る場合もあれば、午前と午後に来る場合もありました。 旅館に連れて来られて、1週間目位に、部屋の外に出る事が許されました。
後から家族に聞いた話ですが、統一協会が家族対策をしているように、家族もまた統一協会対策をしていたのです。 最初に両親が私の入信を知ったのは、私の友人が両親にあてて送った手紙でした。手紙を読んだ両親は、統一協会についてたいした知識もないまま、私を迎えに上京したのです。
いざ、私と対面した両親は、あまりにも頑なな私の態度に驚き、状況の深刻さを知ったのでした。 そこで両親は、統一協会に関する本を買って読んでみたそうです。 そして、統一協会の反社会性を改めて知り、何が何でも娘を取り戻さなければならないと決心したそうです。
その後、両親は本に記載されていた相談窓口に連絡したそうですが、それも勇気が必要だったようです。と、いうのも、私が両親に「反対牧師がお父さんやお母さんに近づいてくるかも知れない。私を脱会させる為に物凄いお金を要求されるかもしれないから気をつけて」と、手紙で知らせており
それが本当だったらどうしよう?という不安もあったようです。 両親が相談窓口に連絡すると、お住まいはどちらですか?等の質問があり、私がお世話になった I牧師を紹介されたそうです。 本当に偶然なのですが、私の実家とI牧師の教会は車で10分程度の近所にありました。
そこで直ちに脱会の為の相談が始まったそうです。 統一協会から抜け出させる為にまず必要な事は、 物理的に協会から引き離す事。 協会の邪魔が入らない場所で静かにゆっくり、協会の実態を伝えて理解させる事。 その為には、両親以外の複数の協力者が必要な事。
そして両親が脱会の為の行動をしている事を、決して悟られない事。 統一協会の信者は、「反対牧師が両親を唆して信者を拉致監禁し、脱会するまで洗脳する」と本気で信じている為、両親が牧師に相談している事がバレたら絶対に帰って来ない。
両親がI牧師に相談した時点では、私はまだ19歳でした。19歳なら未成年だから、保護者という立場で無理やり連れ戻す事も出来るけれど、どうするかという事も話し合われたそうです。 無理やり連れ戻す、という事は具体的には再び上京し、車に乗せて連れて来るという事なのですが、
その際、子供が逃げないように複数の人々でとり囲まなければならないし、実際に逃げようとしたら皆で取り押さえて拘束して車に連れ込むような状況も想定しないといけない。 しかし、そのような事になると子供は心を閉ざしてしまうから、極力そうした事はしない方がよい。
私の両親は、成人式に私が帰省するその時まで待つ事にしたそうです。 その時には私は二十歳になっているから、保護者の判断で身体拘束するような事は出来ないが、それでも敢えてそうする事にしたそうです。私が成人式に本当に帰省するかどうかも分からなかったのに。私が両親との約束を果たすため
帰省する事を決めたのとおなじように、両親もまた「娘は約束通り帰省するはずだ」と信じてくれたのでした。両親にとっても大きな賭けだったのだと思います。 それから両親は、信頼できる親戚や知人に連絡をとり、私の脱会の為の協力を仰ぎます。
私が帰省したら、旅館に連れて行きそこで脱マインドコントロールのカウンセリングを受ける。 しかし何とかして脱走しようとするはずだから、それを阻止する為に複数の人が常駐する必要がある。交代で泊まり込みが必要になるが協力して欲しい、と。 事前に親戚一同が集まって対策会議もしたそうです。
歳上の従兄のお兄ちゃんが、率先して皆のスケジュールをまとめてくれたそうです。 この時協力してくれたのは父方母方双方の伯父母・叔父母、歳上の従兄でした。祖父母は高齢の為、参加していませんでしが、話は聞いていたのでしょう。後日会った時「気の毒だったなぁ」と労ってくれました。
両親&協力者達は、牧師から次のような注意も受けていたようです。 信者はアベルに何とかして連絡しようとするが、絶対に連絡させてはいけない。 逃げ出す隙を与えてはいけない。 信者は、改心した風を装って(偽装脱会)自由を取り戻したあと、再び協会に戻ってしまう場合もある。
だから、そう簡単に自由にしてはいけない。 牧師の話を素直に聞くようになってから、逃げたいという気持ちは既になくなっており、むしろ最後まできちんと話を聞こうと思っていたので、自由を制限されるのは不本意でしたが、両親達の心配は理解出来ました。
I牧師から「もう大丈夫だよ」とお墨付きが出たのは、それから間もなくだったと思います。 もう大丈夫だけれども、家に帰るのはまだ心配だから、という事で数日間旅館に留まり、そこで話の続きを聞きました。 部屋の外に出られるようになってから、元信者の方や、私と同じようにカウンセリングを
受けている最中の方とも会いました。その旅館は、I牧師が脱会カウンセリングを行う拠点になっていたようで、オーナーの方も理解していて協力的でした。 元信者の方は、既に新しい生活を始めていて就職している人もいましたし、リハビリ期間として、ボランティア活動やアルバイト等で徐々に社会復帰
を目指している人もいました。 I牧師は、元信者の人々のリハビリ・交流の場として元信者の会を開いていて、そのメンバーの方が話をしに来てくれました。 誰も不幸そうな人はいませんでした。
私が旅館にいた期間は、10日間ほどだったと思います。 協力してくれた親戚達も、数日目にはお役御免となり、最後は私の家族だけになりました。 「文鮮明=メシヤ」の呪縛から解放されてからは、統一協会の実態を検証する為の時間でした。
10日間は、破格の短さだと思います。中には何ヶ月もかかる人もいるようですし、何ヶ月もかけて脱会したはずなのに、その後協会に戻ってしまう人もいます。 家族仲が元々良くない人、元々生きづらさを抱えていて、原理の中で安らぎを実感してしまった人、 信者同士の心情的な絆を捨てられない人。
合同結婚式に参加して、相対者(結婚相手)と心情的な結びつきが出来てしまった人…そういう人は、抜け出すのに時間がかかると思いますし、せっかく抜け出せても協会に戻ってしまったりします。
私が、たったの数日間で脱会を決意するに至ったのは、私の信仰期間の短さが最大の要因だと思います。 私がビデオセンターに通い出してからの信仰期間は僅か半年間でした。しかし、そのたった半年の間に、万物復帰をし、正体を隠した伝道活動をし、ホームでの共同生活をするまでに至ったのです。
これが信仰歴10年だとか、献身までした信者だったらどうでしょう? 仕事も辞め、親しかった友人達とも断絶し、家族とも疎遠となり、 統一協会内にしか居場所がない状態で何年間も過ごしてきたら… その人は、戻れる場所がないのではないかと思います。
私が脱マインドコントロールのカウンセリングを受けていた頃、信仰歴10年以上、合同結婚式にも参加した女性が同じようにカウンセリングを受けていました。その女性は、一度は脱会しました。が、その後暫くして協会に戻ってしまったそうです。
統一協会に出戻った信者は、配属先が変わって行方が分からなくなる事もあるようです。家族が探し出せないようにするようです。 出戻った信者は協会内でも偽名で生活する事があるそうです。 私がいたホームに、拉致監禁経験者とされる女性がいましたが、その人は自分の経験を語りませんでした。
もしかしたら、偽名だったのかもしれません。また、ホームにいる誰かが脱会した時に自分の情報が漏れるのを恐れていたのかもしれません。
ともかく、私のマインドコントロールはかなり早い段階で解かれました。10日間旅館で過ごした後は、自宅からI牧師の自宅(牧師館)に通い、話を聞いたり元信者の方と会ったりしました。 I牧師の自宅に初めて行った時、とても古い質素な建物で、とても地味な暮らしぶりである事に驚きました。
隣接する教会もとても古くて、立派な建物ではありませんでした。 I牧師の奥様は、地味な身なりで贅沢とは程遠く、とても温かく陽気な女性で、いつ行っても大歓迎してくれました。 文鮮明夫妻がいつも立派な建物にいて、贅沢そうな衣装を身にまとっていた事を思い出してしまいました。
文鮮明夫妻は、世界中の指導者や要人とも会う為、それなりの服装をしなければいけないし、車や住まいもそれなりにしないといけない、などと言われていました。今になってみれば、ただ贅沢嗜好なだけでしたね。
実家に戻って、両親との生活が始まりました。 私自身、まず衝撃的だったのは、自分で自分の行動を決められない習慣が残っていた事です。 トイレに行く時、親に「トイレに行ってくるね」とわざわざ報告しそうになり、自分でハッとしました。アベルに何でもかんでも報告する事が習慣になっていたので
思わずそうなっていたんですね。 我ながら、習慣って怖いなと思いました。 両親からは、まだ外出許可はなく、家で過ごすしかなかったので毎日手記を書き綴っていました。それが残っていれば、このツイートもより正確なものになるのですが、生憎残っていません。
脱会後、山口広弁護士(TVで発言されてますね)の事務所を訪れ、統一協会被害者集団訴訟の原告の一人に加わったのですが、その相談に行った際、手記は提出してしまいました。 ちなみに、私が被害総額として提示した金額は総額80万円ほどでしたが、返金はされていません。
被害額80万と言っても、セミナー受講料やホーム費も含まれていて、壺や印鑑等の購入はしていませんでしたし、献金も良く覚えていませんが僅かだったので救済対象にはならなかったのでしょう。 献金の元手は、バイト代の他に親からの仕送りがありましたが、入信がバレてからは仕送りはなくなりました。
仕送りもなくなったので献金もたいして出来ず、結果的に被害は少なく済みました。 サラ金で借金して献金しなさい、という指示は、私は受けませんでしたが未成年だったからだと思います。ホームで共同生活していた兄弟姉妹は、もしかしたら借金して献金していたかも知れません。
話を戻します。実家に帰ってから暫く、自宅内だけで生活をしていました。 父親は元々自宅の事務所で仕事をしていましたので、私が家に1人になる事はありませんでした。 母は会社勤めを再開しましたが、母の勤務先に怪しい電話が複数回かかってきたそうです。
いかにも明るい口調で、「○○さんのお母さんですか?私は○○さんの友人ですが、○○さんと連絡をとりたいのですが」などと言ってきたそうです。 母の勤務先は、私が協会に提出していた書類で把握されていました。 統一協会を脱会する為には、何か特別な手続きが必要な訳ではありません。
行かなくなって、音信普通になればそれっきり、です。 成人式で帰省してから、まさに私は音信不通になっていたのですが、協会内では相当心配したと思います。反対牧師に拉致監禁された、と思ったはずです。 おそらく、私の身を案じ、ホームの中で祈りを捧げたと思います。
あるいは、他の兄弟姉妹を動揺させないように、私が音信不通になった事は隠されていたかもしれませんが。 しかし、少なくとも2〜3人の違う人から母の勤務先に電話があったようですから、何人かの間では情報共有されていたと思います。
私の実家は、中部地方の某県にあり、流石に自宅にまで信者が来る事はありませんでしたが、 もし都内に実家があったら、周辺まで捜索に来たかもしれませんし、何らかの接触を試みられたのではないかと想像します。 私が黙って音信不通になったので、協会側では探りを入れてきたのだと思います。
そんな訳で、自宅に戻ってからは両親の方が私より警戒していました。私自身は、ホームの皆が心配しているだろうな、と思うと心が痛み、涙が出てくる事もしばしばありましたが、けして戻る事はないと思っていました。
しかし、そのまま放置して終わりではケジメがつかないので、 両親とホームに行き、正式に脱会する事を伝える事にしました。 実家で生活するようになって、1か月ほど経過していたと思います。 ちなみに、私が直近まで働いていた職場にも、成人式以来出勤していませんでしたが、
そちらには両親から連絡済みで「帰省した時に病気になり、療養が必要になったので退職する」という事にしたそうです。職場に私物が残っていたので、挨拶がてらそれを取りに行くと、何も知らない社員さんから「大変だったね」と声を掛けられていたたまれませんでした。
ホームには、前触れなく突然行きました。 ホームのインターホンを押すと、メンバーの女性が驚いて出て来ました。私は悲しさと罪悪感で相手の目を見る事が出来ないまま、辞める事と私物を取りに来た事を伝えました。 その後、玄関の外で2〜30分ほど待たされたでしょうか?
再びドアが開くと、ホームの中には入れて貰えず、荷物を手渡されただけでした。 玄関で待っている時、外から戻ってきたメンバーが驚いて私を見て中に入っていきましたが、その視線が痛くて辛かったです。
荷物を持って、両親と共に最寄り駅まで歩いて行きましたが、何とその後をホーム長はじめ数名のメンバーがぞろぞろとついてくるのです。ホーム長は、ビデオセンターに入るきっかけとなったイベントの時の講師の女性です。 このアベルの事は、ホーム生活の中でとても慕っていました。
両親が突然上京して来た時に駆けつけてくれたのも、このアベルでしたし、 成人式に帰省する際、相談に乗って貰ったのもこの人でした。 私が脱会する事を伝えた時の、ショックを受けた顔、悲しげな表情を忘れられません。 「どうして、こんなに早く…」と言った後、彼女は絶句していましたが
おそらく、「どうして、こんなに早く、簡単に寝返ったの?」と言いたかったのだと思います。 駅までついてきて、最後の別れの際、ホーム長は「これ…」と言って、ホーム長が愛用していたマフラーを手渡して来ました。私は何も言えず、後ろ髪を引かれる思いで、帰路につきました。
それが私と統一協会との決別でした。 その後、私は、他の兄弟姉妹が統一協会の間違いに気づき、脱会出来るように何かしなければという使命感に駆られました。 まずは、ホームにいた兄弟姉妹の家族に連絡をしなければと思いましたが
気がつくと彼らの個人情報を何も持っていないのです。 2デイズセミナーに参加した時、最初に「個人情報保護の為、連絡先の交換はしないでください」と注意されましたが、その後もメンバー間で個人情報をやり取りするような事はありませんでした。
家族が反対している事や、原理に導かれる前はどんな生活をしていた、というような話を雑談としてした事はありましたが、 自宅住所などは聞いた事がありません。ホームで一緒に暮らしているので聞く必要もなかったですし。ホームでの、信者同士でする会話は、信仰に関する話ばかりで
個人的な事は殆ど何も知らずにいたのです。 そして、何も知らない同士だったのだという事に、やめて初めて気がついたのです。 知っているのは名前だけ、という手探り状態から、家族に連絡をとる事。
たまたま、同じホームに私と同郷の男性信者がいました。 地元が同じという事で親しみがあり、出身校や地元の話題等をして仲良くして頂きました。 まずは、その人の家族に連絡を取る為、電話作戦を始めました。 当時は、殆どの家庭の電話番号はNTTの電話帳に掲載されていましたので
同じ苗字の電話番号に片っ端から電話をかけ、「○○さんのお宅ですか?」と尋ねます。 何十件、何百件かけたか分かりませんが、とうとう該当する家に辿り着きました。私の身分を言い、お宅の息子さんと同じホームで信仰生活をしていました、と伝えます。先方のご両親もまた、警戒して口が重いのですが
何とかこちらの事を信用して下さり、I牧師を紹介するまでの事は出来ました。 その後どうするかは、それぞれの家庭の問題になるので、それ以上の介入は出来ません。 その他に連絡がとれたのは東京在住の同期の男の子の母親のみです。これも東京の電話帳を使って、片っ端から電話をかけまくりました。
しかし、この母親は全く聞く耳を持ってくれませんでした。 元々、両親が不和である事や親子仲が悪いという話は、本人から聞いた事がありました。家庭環境が悪かったからこそ、統一協会の「真の愛」「真の家庭」という教えに感動していた様子でした。 どういう経緯で母親に信仰について伝えたのか
不明ですが、母親は既に息子が統一協会に入信している事を知っていて、「うちの事は放っておいて下さい」と完全に拒絶されてしまいました。こうなると、牧師を紹介するどころではありません。 諦めるしかありませんでした。
実際、家族が信者になってしまい困っているという人が、何らかの方法でI牧師の元へ辿り着いたとしても、そこから脱会カウンセリングの実行に至るのは簡単ではないそうです。 どの位の期間がかかるのか分からない、親は仕事も休まなければならない、親戚等の協力も必要、 牧師はボランティアだけれど
旅館やウィークリーマンション等のカウンセリング場所を確保しなければならず、それなりの費用が必要になる事…それらの事情から、諦めてしまう家庭も多いそうです。経営者や教師といった社会的地位のある親御さんも、我が家の恥(子供が統一協会に入ってしまった事)を知られたくない為
諦めて黙認してしまう傾向があるそうです。 私は、親御さんに連絡さえできれば、そこからI牧師へ繋げる事が出来ると単純に思っていましたが、 それぞれの家庭の事情があるのだと思い知らされました。
結局、自分の経験から脱会に結びつける事は出来ないまま、今に至ります。 私がビデオセンターに誘った高校時代の先輩には、その後謝罪をし、セミナー費用の8万円を返金しました。しかし、それっきり疎遠になってしまいました。
元々の友人達は、私がマインドコントロールから解放されて元の私に戻った事を連絡すると、皆喜んでくれました。しかし、もう東京には戻る事はなく、その友人達とも疎遠になってしまいました。(一人だけ年賀状のやりとりを続けている子はいます。)
私は暫くの間は自宅から出る事を許されませんでしたが、そのようにして統一協会に反対する態度をとっていた事で両親も漸く安心したようで、自由に行動出来るようになりました。 本音を言えば、東京に戻って中断していた夢の続きの為に行動したかったのですが、自分のしでかした事の重大さを思うと
とても両親に希望を言う事は出来ず、諦めるしかありませんでした。芝居の夢など現実的ではなく、統一協会に入っていなかったとしてもいずれ諦めなければならなかったと思います。 しかし、やりきって諦めるのなら自分なりに納得出来るでしょうが、統一協会に入信したが為に自分の人生を捻じ曲げられ
イサク献祭によってある日突然夢を捨てなければならなくなった理不尽さは、とても納得出来るものではなく、悔しくて情けない思いでした。 それでも私の若さは幸いでした。 1年ほど、社会復帰の為にアルバイト生活をし、自動車免許をとったりしてリハビリし、 翌年から専門学校に入学しました。
専門学校卒業後は親元を離れて就職し、結婚もしました。 夫は既に他界し、子供もいませんが現在は5匹の猫と平和に暮らしています。統一協会を抜けた後、それなりに人生経験を積み、それなりに苦労もしました。 もしかしたら、「統一協会をやめたから不幸になっているんだ」と、
現役信者は思うのかもしれませんが、私は今の境遇を不幸とは思っていませんし、人生に苦労はつきものだと思っています。 山あり谷ありが人生であって、貧乏や病気、人間関係の悩みなどが生まれたとしても、それは統一協会を辞めた事が原因ではありません。統一協会を辞めたから地獄に落ちるなどという
事はありません。 ちなみに、私はクリスチャンにもなっていません。 私をマインドコントロールから抜け出させてくれたのは、日本基督教団の牧師ですが、改宗を求められた事はありません。 原理的な聖書解釈ではなく、本来の聖書を学びたいなら教会にいらっしゃいとは言われましたけど行っていません。
統一協会を離れた後、改めて聖書を学び直し、クリスチャンになっている元信者もいますが、その選択は其々の自由です。 社会的な犯罪行為や迷惑行為をしないのならば、信仰は自由ですし、信教の自由は基本的人権として守られるべきものです。
そこが宗教問題の難しさだと思います。統一協会以外にもカルトと考えられる宗教団体は複数ありますが、目に見える反社会的行為がなければ規制する事は難しいのでしょう。 オウム真理教も、本格的にカルト認定されたのは地下鉄サリン事件からですし、それ以前の様々な事件は、疑惑はあっても確証がなく
結果的に野放しになっていたのだと思います。 安倍さんが殺害された事件によって統一協会が再びクローズアップされた事で、宗教問題がもっと追及されて欲しいと思います。 そして政治家の皆さんには、もっと自覚を持って欲しい。
安倍さんが、統一協会が反社会的な行為を繰り返してきた事を、知らない筈がないのです。あれだけ社会問題になっていたのですからね。 安倍さんは祝辞を送っただけ、と言いますが、その行為が信者にどれ程の影響を与えるか?
私が信者だった頃、文鮮明は存命でしたが、文氏がいかに世界貢献しているか、世界の要人達と会談し、そうした世界中のリーダーから尊敬を集めている、というような話を繰り返し聞かされていました。だから統一協会は正しい宗教なんだ、間違ってはいないんだ、と信者は思います。
安倍さんが「韓鶴子総裁に敬意を表します」なんてメッセージを送ったら、信者は「安倍さん程の大物政治家が認める団体なんだ」と、ますます確信してしまうでしょう。殺されてしまった事は本当に気の毒ですし、山上容疑者の行いは許される事ではありませんが、安倍さん自身にも問題はあったと思います。
統一協会が共産党打倒の思想を持っている事で、与党の政治家にとっては都合が良かったのは分かります。選挙となれば手弁当でボランティア動員してくれるし、票にもつながる。そういう美味しい部分だけに目を向けて、都合の悪い部分には目を瞑ってきたのでしょう。
亡くなった人の悪口は言いにくいし、実際に安倍さんが社会に貢献してきた実績もあるのでしょうけどね。 マスコミは、統一協会の問題を再び報道していますが、 政治家と宗教の癒着にも是非切り込んで欲しい。無理だろうけど。
とりあえず、私が30年前に経験した、統一協会への入信から脱会に至るまでを、だらだらと綴ってみました。 話があっち行ったりこっち行ったり、分かりにくくて読んでくれている方、申し訳ないです。
統一協会のマインドコントロールから解放されるには、統一原理と統一協会の内部事情に精通した人の協力が必要です。 何も分かっていない人が一般論で説得するのは困難です。 反対される恋愛が余計に燃え上がるように、やみくもに反対するだけではかえって信仰を深めさせます。
今、現在進行形で、統一協会問題に悩んでいらっしゃる方、私は何の力にもなれず申し訳ありません。ただ、信者の心理状態や、どうして聞く耳を持ってくれないのか?という事が少しでも伝われば、と思います。
その他、色々追記。 日本がエバ国として、アダム国たる韓国の為に尽くさなければならない=韓国に送金しなければならない、というのは神の摂理として教えられていました。 ホーム生活していると、毎晩ホーム長から御言(みことば)を聞いたり摂理についての指示が伝えられたりするのですが
何月何日までにいくら、という万物復帰の指示が頻繁にありました。 個人的にではなく、日本全体としてだったので、具体的なノルマは課せられなかったのですが、 私が信仰が浅く未成年だったので免除されていただけかもしれません。ただ、指示があるたび「またか…」とも本音では思いました。
本音ではウンザリしながら、「いやいや、そんな事思ってはいけない」と自己否定し…というのを繰り返していました。 こうした毎日にウンザリして協会を離れてしまう人もいると思うのですが、そういう人は統一原理や協会の間違いを理解して辞めた訳ではないので、
統一協会を離れてしまった自分自身に深い罪悪感や挫折感を感じてしまうと思います。社会に戻っても、協会の価値観に縛られていると一般社会ではとても行きづらい。だから再び協会に戻ってしまうのではないかと思います。
辞めた後も「統一原理は正しい」という元信者の方がいますが、そういう方が言っているのは、みかえりを求めない無償の愛だとか、奉仕の精神、友愛の精神の事を言っているのではないかな?と思います。確かにそういう思想は、間違いではありませんからね。 統一協会の問題は、そうした理想を掲げて
純粋にそうした理想を実行しようとする信者の思いを利用し、搾取する事なんですよ。 「無償の愛」は、統一原理の専売特許ではありません。
統一協会にとって都合の良い無償の愛、自己犠牲、自己否定、その結果求められるのは金集め、人集めです。 私達が集めたお金は、神の摂理の為に使われると言われ、お金を納める事で神の摂理に貢献出来ると思っていましたが、
そのお金が具体的にどう使われているのかは分かりませんでした。 もしかしたら一部は政治家への献金にも使われていたのかもしれませんね。 私はお金がないのでハンカチを売り歩いた売上金をせっせと納めていましたが。まあ、微々たるものです。10セット売っても2万円ですもん。
そう言えば、急に思い出しましたが、ある日、私がハンカチを売ったお金をホーム長に納めた時です。そのお金の中から、ホーム長がパンか何か、おやつを買ってくれたのです。 ハンカチ売りの大義名分は、「しんぜん会の訪問入浴車購入の為のチャリティー」でしたが、そのお金から勝手に使って良いの?
と、正直かなりビックリしました。そのビックリは、いつも通りの思考停止で処理しましたが。 ホームの会計処理って、一体どうなっていたのでしょう?
話は変わりますが、統一協会信者のイメージする神様像って、かなり独特です。「可哀想で孤独な神様」なのです。愛する対象が欲しくて神様は人間を創造したのに、人間はサタンに唆されて堕落してしまった。神様が創ろうとした天国は実現出来なくなり、神様は人間に裏切られっぱなしです。
そんな神様の為に、統一協会信者達は祈る時「可哀想な天のお父様」などと表現します。 神様は、いつも涙にくれながら、堕落人間達を神側に取り戻したいと願っておられ、サタンと闘い続けている。 真の父母様(文鮮明夫妻)も、神様の為にいつも泣いておられる。 そんなイメージです。
真の父母様は、地上天国建設の為に日夜働いていらっしゃる。 と言われ、具体的に何をしているのかさっぱり分かりませんでしたが、日韓トンネル建設の話はいつも引き合いに出されましたね。 日本と韓国を結ぶ海底トンネルですが、その大事業を統一協会がやっていると言うんですね。
そう言えば、文鮮明氏はアラスカで魚釣りに励んでいるという話もありました。人類の食糧問題解決の為と言われていましたが、あれ、単なる趣味でしたよね?
今、サンクチュアリ教会という、統一協会の分派があるそうですね。私は詳しくありませんが、文鮮明氏の末っ子が立ち上げた教団だとか。武器(銃)を片手に礼拝をしている物騒な集団らしいです。 文鮮明死後の後継争いでもあったんでしょうか? 本家の統一協会とは対立関係にあるみたいですが、
元々は同じ統一原理を拝しているので、その上に武装しているとなると、本家統一協会よりも危険なカルトなのかもしれません。 日本に入って来ているかどうかは知りませんが。
最近、2世の方のツイートもちょこちょこ見させて頂いています。 2世と言っても様々ですね。 先日ゴゴスマに出ていた方は、随分お気楽に見えましたが 各家庭の信仰基準によって背負っているものが違うんだな、と。
私が辞めた当時、信仰2世、祝福2世の将来を考えた時、暗澹たる思いになりました。 私には助けてくれる両親がいたけれど、親が信仰している子供はどうなるんだろう? 生まれた時から原理の価値観で育てられた子は、いずれ世間一般と自分の家庭とのギャップに気づくだろう。成長して恋愛感情を抱く事も
あるだろう。そんな時、2世の子供達はどんなに悩むだろう? 学校で教えられる事と原理で教えられる事は余りにもかけ離れているのに、2世の子は自分の立ち位置やアイデンティティをどう捉えるんだろう? 私には原理に触れる前の元々の生活や考え方があって、そこに戻って来られたけれど
そういう「戻って来られる自分」がそもそもない子供達は、一生協会の中で生きていくしかないのか… そんな風に思い、絶望感を持っていました。 しかし年月が経ってみると、自力で信仰を離れている2世がいる事を知りました。自力で、という事が私には本当に驚きです。
また、Yahoo知恵袋なんかを見てみると、あまり深刻でなく恋愛相談している祝福2世なんかもいて、それもまた驚きでした。祝福家庭での子供の教育ってどうなっているんだろう? ストイックに原理的生活を送っている家庭と、割と緩く普通の生活をしている家庭があるのでしょうか?
最近再び話題に挙がっている統一協会に、30年前入っていた事があります。 当時の事を改めて振り返ります。 忘れてしまった事や、思い違いもあるので、間違った記述も混じっていると思いますがご容赦ください。だらだら書いていますが、固定ツイートが最初になっていて、そこから続きを読めるようになってます。50歳 女
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/ 「61億K必要」 “K”=献金集めるよう指示する内部文書入手 謎の“M作戦”も “統一教会”元信者が語る【第4弾】 \ https://t.co/kydRzKQcFL 精神をコントロールする巧妙な手段。献金を示す隠語は「K」、そして謎の「M作戦」とは #newsdig #チューリップテレビ

徹底追及 #統一協会(通称 #統一教会)/旧統一協会の正体と歴史を暴く/ジャーナリスト柿田 睦夫さん/集団結婚+金集め+反共謀略 『長く同協会を追及してきたジャーナリストの柿田睦夫さん(「#しんぶん赤旗」元社会部記者)に寄稿してもらいました』 https://t.co/ufQph8k21e
統一協会(統一教会)とはどのような宗教団体なのか、国会議事録で見てみましょう。1998年9月22日法務委員会/中村敦夫委員(以下同引用) 「統一協会は宗教の名をかりてさまざまな反社会的な行動をとっている団体でございます。」
国会議事録に残る、統一教会の文鮮明が日本に入ってきた経緯の記録。 1998-09-22 第143回国会 参議院 法務委員会 第3号 https://t.co/mKdODrZWlA 統一協会の教祖、文鮮明は「北東アジアの平和を考える国会議員の会」の6人の国会議員の招聘により入国した。

いろいろな要素があるので、少し書き出していきます。 1/ (・ω・) https://t.co/ejk9rleTpo
統一教会の教会長の娘でした 小さい頃から貧乏を強いられ学校ではいじめられ、親は信者とランチに行っていました 私がバイトをし出すと親は給与を全て奪い、隠れて貯めたお金も私が精神病棟に初めて入院した際、勝手に引き落とされていました。入院した理由は介護になった祖母を家族で虐待していたこと
反共の同志として共闘しているのか…。 法輪功については良く知らないんですが、同団体の幹部が、統一教会のセミナーに参加していたとの情報もあるようです。https://t.co/m9Wq2y3JkX 最悪拷問の恐怖…産経新聞記者によって中国“タブーメディア”に名前をさらされた話 #法輪功 https://t.co/AoWklLCuzK
1968年、統一教会の創設者・文鮮明が岸信介の協力を得て、反共産主義政治団体「国際勝共連合」を日本に設立した。 共産党攻撃のためなら、安倍晋三が韓国と深く関与しても問題なしという立場なんでしょう。あれからもう半世紀以上経つのに。 https://t.co/DWwlotTmbZ
こちら、統一教会についての参考資料の一つとして、出典付きでお使いください。2012年時点のものですが。「政治家と宗教がつきあうのは当たり前」とか「霊感商法も納得してお金を出したなら問題ない」とか言っている人向けに。「こういう宗教団体は他にはちょっと見当たりません」ということです。

見つかった!米韓と日本のインテリジェンスの関係。( •̀∀•́ )✧ 普通にNYタイムズの記事に書いてあったわ。 C.I.A. Spent Millions to Support Japanese Right in 50's and 60's Oct. 9, 1994 @Folly_and_Glory https://t.co/hI0iIRTDAE https://t.co/B1lphxtIxv
今知ったけど、なんだこれ。 宗教2世の人の体験談の漫画が、宗教団体の抗議によって出版社が発表を停止して謝罪したって事? 思想信条の自由、表現の自由、報道の自由、知る権利、が蔑ろにされてるんじゃないの?
今日のクローズアップ現代、NHKがすばらしい取材能力で集めてきた内容を、自民党に都合よく取捨選択した恐るべき内容であった。 旧統一教会の信者2人にインタビューして、寄進として40万円する印鑑を買ったことや、「家一軒買えるくらいの」金を寄進したという内容を話させる。(続く)
【拡散希望】 #神真都Q の元関係者 神真都Qは「反ワクチン活動もしている」カルト団体です。 ・教祖は陰謀論ユーチューバー ・幹部はマルチと詐欺師と、どこぞのカルト団体や反社 私のIDと神真都や、Qanonで検索すれば告発ツイートなど見れます。 https://t.co/ECyY4WHpSA https://t.co/XddyUgYmJT
自分は彼女とは別の街で舞妓として6年過ごして外に出た。今も当時お世話になった置屋のおかあさんや名前を貰ったねえさんと季節のご挨拶やお礼で年何回かは連絡取るし、春秋のおどりの会も招待されるくらいに良好な関係だけど、彼女の告発は事実だと思うよ。 リプに続けます https://t.co/8cDERiP3oE
週間朝日2015年10月23日号より抜粋された記事には、当時の『統一協会』と『安倍政権』との『親密な関係(統一教会は選挙の際に人も票も出す)』などが書かれている。 ↓
「復讐するは我にあり」を「自分に復讐の権利がある」という意味で書いているな。朱入れて戻す。確かにこの文だけ知ったらそう思うよな。この「我」は神様のことなので(ローマ12:19)、むしろ復讐を自分でするなって意味です。
私の母は熱心なエホバの証人です。その母が大量下血し,輸血をすればすぐに助かるがしなければ数時間で絶命するという状況に自分自身が直面したことがありました。その時の状況を正確に公表することが自分の責務ではないかとずっと悩んできましたが,今回,その時の詳細を書いてみようと思います。
さて、私が統一教会のアジトに連れていかれた時の話をしようと思います。動画でというお話もあったのですが、動画にしてしまうと私の意思とは関係なく勝手にyoutubeが広告をつけてしまうので、少々長いですがツイートで完結させて貰おうと思います。
独裁政治と共産主義は違うんだ。 独裁政治=共産主義ではない。 共産主義≒民主主義だ。 独裁政治が悪いという話もユダヤの洗脳だ。 https://t.co/YQHRmYVQST
本当、統一教会というのが今のように日米韓での政治的に重要な位置を得るに至った過程で起きた一面に、文鮮明という開祖の日本に対する怨念で教義を作り、日本で過激な集金活動や違法活動を繰り返しつつ、政官財に浸透して違法活動を国家的に支援させる。って、リアルに存在する死ね死ね団そのものだよ