夢「ん？夜に来るなんて珍しいね、それで用件は？」
彩「なんかあったのかな？」
マ「それが…」

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夢「村で使ってる水が蝋みたいになってる？」
マ「そうみたいです、水を使ってた人達が被害にあってるみたいで」
彩「蝋か…ルイは今日出かけてるし、そもそも村の人たちにそういう事はしないか」
夢「とにかく直接見に行ってみようか」

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夢「これはまた…」

　被害にあった人達の手は薄い白い膜に覆われて肌の色は完全に隠されていた
薄い蝋の膜でありながらもかなりの強度があり、全く動かせない状態らしい

マ「こんなに薄いのに、当然ながら普通の蝋じゃないですね」
夢「水が蝋みたいに触れると固まるような現象自体普通じゃないけどね」
彩「これ触る前は本当にただの水みたいなんだね」
マ「ですね、この水に手を入れるとあんな風に固まっちゃうみたいです」

夢「というか村の水がこうなってるなら館の水も同じ事になってるはずだよね？」
ミ「でも夕飯の時はとくに何もなかったけど？」
夢「んーとりあえずお姉ちゃんにも見てもらおうか」
マ「あ、そういえば少し前に華雪さんお風呂に…」
夢「…それまずいんじゃ」

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　予感は的中した、浴場の扉を開けるとそこには


恐らくシャワーを浴びた瞬間に異変に気づいたものの
そのまま動く事ができず全身を大量の蝋に覆われてしまっていた


夢「お姉ちゃん！」
マ「華雪さん…」
彩「あの薄さであんなに硬かったのにこの量と厚みは…」
ミ「蝋ならシャリアさんに見てもらった方がいいんじゃない？」
彩「それが今日は一日裏の山に蝋花に使う花を集めに行くってそれっきり」
マ「シャリアさんが作るあの飾り、村の人達に人気なんですよね」
夢「でもこの時間まで帰って来てないって何かあったんじゃ…」
ミ「もしかしてこの水の変化にシャリアさんが関係してる？」
彩「ルイはこんなドロドロに覆うのはあまり好きじゃないから直接は関係してないだろうけど…ただ」
夢「ただ？」
彩「この蝋、微かにルイのマナが含まれてるような感じがする」
マ「私には何も感じませんけど」
夢「私も」
ミ「うん」
彩「まぁ長い付き合いというか何度もこのマナで…いやそれはいいや」
夢「とにかく明日、シャリアさんが戻ってこなければ私と彩さんで山に行きましょう」
ミ「私も行きたいー」
彩「ミントは何か出たときに戦えないでしょ？」
マ「私達は村の人達の手伝いでもしてますね」
ミ「手伝い？」
マ「そうだよ、あの人達は手が固まってたら何もできないでしょ？」
ミ「あ、そうか」
夢「無事にシャリアさん戻ってくればいいけど」