2016/05/01
14:10:15
シャリアのマナが水に溶け込み、館と村の川は触れた物を蝋へと変えてしまう魔の川となってしまった
華雪はそれに巻き込まれ浴室でドロドロに固められ、村人達も数人が固まってしまっていた
------------------------
彩「本当にこの先にルイがいるの?」
夢「確かじゃないけど水にシャリアさんのマナが溶け込んでいるってことは、この山の水源近くにいるはず」
彩「なるほどねー、でも川沿いに登るのはいいけど水に触れたらダメなんだよね」
2人はシャリアを探すべく山を登っていた
夢「はぁ、結構疲れる…水飲もうにも触ると蝋になるしなぁ」
彩「というか水源ってどこにあるの?」
夢「行った事ないから細かい事は…」
彩「だよね、山に用なんてないもんね」
夢「あ!」
険しい道を登っていくと夢雪が何かを発見する
彩「お、水源あった?…あ」
夢「川が分かれてる、どうしよう」
2人の前には2つの川が1つになる合流点、つまり水源が2つになっている
彩「んーー…」
夢「彩さん?」
それを見て彩は目を閉じ、2つの川を往復し始める
彩「こっちかな?少しマナが感じれる、ということはあっちの水は」
夢「え、彩さん!?」
急に蝋質の川へと両手を入れる彩を見て夢雪が焦る、が
彩「うん、ただの水だね」
マナを感じれない方の水に入れた手は、蝋になる事はなく綺麗な水をすくい上げていた
夢「そんなまだ確信を持ててないのに」
彩「ほら飲めるよ?」
・
・・
・・・
夢「洞窟だ」
彩「洞窟だね」
しばらく登ると川は洞窟から流れ出ていた
夢「これ入りたくないなぁ」
彩「ここまで来てなに言ってるの、明りなら私が出すから、ほら」
夢「わ、明るい…これなら安心ってなにさりげなく私に先頭行かせようとしてるんですか!?」
彩「え?やだもん」
夢「並んで行きましょう」
彩「しょうがないなぁ」
夢「うぅ湿っぽい…」
彩「なんでルイはこんなところ入って行ったんだろう?」
夢「確かにシャリアさんってこういう場所には絶対に行かなそうなのに」
彩「うん、ということは」
夢「やっぱり」
彩・夢「襲われた?」
彩「こういうところの魔物ってさ、蛇だったりなんかこう足いっぱいあるようなタイプが出そうでやなんだけど…」
夢「それは私も同じですよ…」
彩「ん?おおっ」
夢「うゎ…」
嫌な敵の想像をしてる2人が辿り着いた場所は今までの狭く湿っぽい洞窟とは異なり
光が入り込み暖かく、天井も高く広い空間になっていた
彩「あれ?これ水源?」
夢「みたいですね、シャリアさんは?」
広間の中央には透明度の高い湖があり、湖底からは水が沸き続けていた
しかし、予想と違い近くにシャリアの姿はなく、水だけが流れていた
夢「まだシャリアさんのマナって感じれてます?」
彩「うん、さっきより強いから近くには居ると思う」
夢「もしかして通ってきた洞窟のどこかに分かれ道が?」
彩「あったかな?探してみようか」
とりあえず来た道を戻ろうとしたが
夢「あれ?」
彩「うそ、なんで?」
通ってきた通路が塞がっていた、そして
ゴボゴボ
彩「っ!?夢雪後ろ!!」
夢「え?あぐぅっ!」
さっきまでは何もなかったはずの湖、そこから水でできた太い触手が現れて夢雪を弾き飛ばした
彩「大丈夫?!」
夢「と、とくに問題は、あれ?なんで白く…」
夢雪の服は水触手が触れたところが真っ白に染まり、硬くなっていた
彩「ルイのマナで蝋化の効果があるんだ、しかもルイの意思関係なしに服を固めてる」
シャリアの行う蝋化は生物以外を蝋化するには意識してマナを浸透させる必要があるはずだ
夢「でも水が相手なら私が有利、凍らせちゃえば何もできないはず」
触手はさっきよりも太さを増し、夢雪達ぐらいなら丸ごと納まってしまうほどの大きさになっていき
そして、巨大化した触手が夢雪に向かって伸びてくる
夢「シャリアさんの探索の邪魔しないでよね [氷の槍]Ice Spear!」
アイススピアの単発詠唱、これだけでも十分に凍結効果がある魔法
打ち出された氷の槍は真正面から触手にめり込み、パキパキと水を凍らせながら貫いていく
夢「ふふ、水相手なら楽勝楽勝」
ミシッ…ミシ、バキッガシャンッ
彩「ぉおっと、折れちゃったね」
夢「ただの氷ですからね」
凍りついた触手は自らの重さに耐えきれずに根元から崩れ落ちて砕け散り、地面に欠片が散乱した
彩「他には出てきそうにないかな?」
夢「今ので警戒してるかも」
折れた触手の欠片が浮いてる以外とくに変化のない湖面
彩「それじゃとりあえず出口か通路を見つけないとね」
夢「ですね」
・
・・
・・・
彩「ないなぁ、出れるとしたらこの川を潜っていくしか」
夢「そんなことしたら一瞬で固まっちゃいますよ」
彩「ほらそのまま流れていけばきっと」
夢「途中で引っかからなければいいですけど」
彩「引っかかっちゃうのはやだなぁ…ん?うわああ!」
夢「どうしました!?」
彩「す、スライムが脚に」
夢「スライムぐらいで驚かないでくだ…」
彩「なにこれ脚が動かないんだけど、んーもう」
脚にまとわりつくスライムを両手で払いのけようとした瞬間
夢「それ触っちゃダメです!」
彩「え?」
だが夢雪の忠告は間に合わず、スライムに両手を入れてしまった彩
触れてはいけない理由に彩も気がつく
彩「これまさか」
夢「恐らくはさっきの触手の欠片です、時間が経って溶けてたんですね」
グク…
彩「まずい、蝋になって…」
スライムに包まれた部位は硬くもどこか柔らかい独特な音を立てながら蝋化していく
夢「スライムだけ凍らせましょう」
彩「え?あ…」
夢「うそ、そんな一瞬で」
彩を蝋化させているスライムを凍らせようとしたが、彩は一瞬の内に全身が蝋と化してしまった
夢「彩さん!うう…やっぱり蝋が体を覆ってるだけじゃないんだ、本当に蝋になってる」
真っ白に固まった彩は温もりもなく、冷たくツルツルとした感触を返していた
夢「どうしようシャリアさんのマナは私には感じれないし、探さないと出れないし…」
ザバァァッ
夢「今度はなに!?」
湖から今までにない水音が響き、夢雪がそこに向かうと
夢「え、あ…あれはシャリアさん!?」
華雪はそれに巻き込まれ浴室でドロドロに固められ、村人達も数人が固まってしまっていた
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彩「本当にこの先にルイがいるの?」
夢「確かじゃないけど水にシャリアさんのマナが溶け込んでいるってことは、この山の水源近くにいるはず」
彩「なるほどねー、でも川沿いに登るのはいいけど水に触れたらダメなんだよね」
2人はシャリアを探すべく山を登っていた
夢「はぁ、結構疲れる…水飲もうにも触ると蝋になるしなぁ」
彩「というか水源ってどこにあるの?」
夢「行った事ないから細かい事は…」
彩「だよね、山に用なんてないもんね」
夢「あ!」
険しい道を登っていくと夢雪が何かを発見する
彩「お、水源あった?…あ」
夢「川が分かれてる、どうしよう」
2人の前には2つの川が1つになる合流点、つまり水源が2つになっている
彩「んーー…」
夢「彩さん?」
それを見て彩は目を閉じ、2つの川を往復し始める
彩「こっちかな?少しマナが感じれる、ということはあっちの水は」
夢「え、彩さん!?」
急に蝋質の川へと両手を入れる彩を見て夢雪が焦る、が
彩「うん、ただの水だね」
マナを感じれない方の水に入れた手は、蝋になる事はなく綺麗な水をすくい上げていた
夢「そんなまだ確信を持ててないのに」
彩「ほら飲めるよ?」
・
・・
・・・
夢「洞窟だ」
彩「洞窟だね」
しばらく登ると川は洞窟から流れ出ていた
夢「これ入りたくないなぁ」
彩「ここまで来てなに言ってるの、明りなら私が出すから、ほら」
夢「わ、明るい…これなら安心ってなにさりげなく私に先頭行かせようとしてるんですか!?」
彩「え?やだもん」
夢「並んで行きましょう」
彩「しょうがないなぁ」
夢「うぅ湿っぽい…」
彩「なんでルイはこんなところ入って行ったんだろう?」
夢「確かにシャリアさんってこういう場所には絶対に行かなそうなのに」
彩「うん、ということは」
夢「やっぱり」
彩・夢「襲われた?」
彩「こういうところの魔物ってさ、蛇だったりなんかこう足いっぱいあるようなタイプが出そうでやなんだけど…」
夢「それは私も同じですよ…」
彩「ん?おおっ」
夢「うゎ…」
嫌な敵の想像をしてる2人が辿り着いた場所は今までの狭く湿っぽい洞窟とは異なり
光が入り込み暖かく、天井も高く広い空間になっていた
彩「あれ?これ水源?」
夢「みたいですね、シャリアさんは?」
広間の中央には透明度の高い湖があり、湖底からは水が沸き続けていた
しかし、予想と違い近くにシャリアの姿はなく、水だけが流れていた
夢「まだシャリアさんのマナって感じれてます?」
彩「うん、さっきより強いから近くには居ると思う」
夢「もしかして通ってきた洞窟のどこかに分かれ道が?」
彩「あったかな?探してみようか」
とりあえず来た道を戻ろうとしたが
夢「あれ?」
彩「うそ、なんで?」
通ってきた通路が塞がっていた、そして
ゴボゴボ
彩「っ!?夢雪後ろ!!」
夢「え?あぐぅっ!」
さっきまでは何もなかったはずの湖、そこから水でできた太い触手が現れて夢雪を弾き飛ばした
彩「大丈夫?!」
夢「と、とくに問題は、あれ?なんで白く…」
夢雪の服は水触手が触れたところが真っ白に染まり、硬くなっていた
彩「ルイのマナで蝋化の効果があるんだ、しかもルイの意思関係なしに服を固めてる」
シャリアの行う蝋化は生物以外を蝋化するには意識してマナを浸透させる必要があるはずだ
夢「でも水が相手なら私が有利、凍らせちゃえば何もできないはず」
触手はさっきよりも太さを増し、夢雪達ぐらいなら丸ごと納まってしまうほどの大きさになっていき
そして、巨大化した触手が夢雪に向かって伸びてくる
夢「シャリアさんの探索の邪魔しないでよね [氷の槍]Ice Spear!」
アイススピアの単発詠唱、これだけでも十分に凍結効果がある魔法
打ち出された氷の槍は真正面から触手にめり込み、パキパキと水を凍らせながら貫いていく
夢「ふふ、水相手なら楽勝楽勝」
ミシッ…ミシ、バキッガシャンッ
彩「ぉおっと、折れちゃったね」
夢「ただの氷ですからね」
凍りついた触手は自らの重さに耐えきれずに根元から崩れ落ちて砕け散り、地面に欠片が散乱した
彩「他には出てきそうにないかな?」
夢「今ので警戒してるかも」
折れた触手の欠片が浮いてる以外とくに変化のない湖面
彩「それじゃとりあえず出口か通路を見つけないとね」
夢「ですね」
・
・・
・・・
彩「ないなぁ、出れるとしたらこの川を潜っていくしか」
夢「そんなことしたら一瞬で固まっちゃいますよ」
彩「ほらそのまま流れていけばきっと」
夢「途中で引っかからなければいいですけど」
彩「引っかかっちゃうのはやだなぁ…ん?うわああ!」
夢「どうしました!?」
彩「す、スライムが脚に」
夢「スライムぐらいで驚かないでくだ…」
彩「なにこれ脚が動かないんだけど、んーもう」
脚にまとわりつくスライムを両手で払いのけようとした瞬間
夢「それ触っちゃダメです!」
彩「え?」
だが夢雪の忠告は間に合わず、スライムに両手を入れてしまった彩
触れてはいけない理由に彩も気がつく
彩「これまさか」
夢「恐らくはさっきの触手の欠片です、時間が経って溶けてたんですね」
グク…
彩「まずい、蝋になって…」
スライムに包まれた部位は硬くもどこか柔らかい独特な音を立てながら蝋化していく
夢「スライムだけ凍らせましょう」
彩「え?あ…」
夢「うそ、そんな一瞬で」
彩を蝋化させているスライムを凍らせようとしたが、彩は一瞬の内に全身が蝋と化してしまった
夢「彩さん!うう…やっぱり蝋が体を覆ってるだけじゃないんだ、本当に蝋になってる」
真っ白に固まった彩は温もりもなく、冷たくツルツルとした感触を返していた
夢「どうしようシャリアさんのマナは私には感じれないし、探さないと出れないし…」
ザバァァッ
夢「今度はなに!?」
湖から今までにない水音が響き、夢雪がそこに向かうと
夢「え、あ…あれはシャリアさん!?」
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彩の表情がとってもとっても可愛いのです。
その効果で何十倍にも引き立たせていて、
蝋化彩(蝋花彩)を美しく・可愛くしているのです。