こ「ねぇ灯、外に置いてある千紗の所に誰か居るみたい」
灯「こんな時間に？」

　あれからタイルに覆われた千紗はいつもの展示場に設置されていた
昼間でも賑わうようなほどではないが、興味を持つ人は少なからず存在しており展示の度に見に来る人はいる

しかし今は深夜、外は暗く千紗に当てられている小さな照明しかない展示場はほぼ闇だった
だが動くことのできない千紗の安全のために灯はしっかりと監視用の設備は敷いている

このかがモニターを見た時には薄闇の中、青いタイルに覆われた千紗に近寄る者が映っていた


灯「うーん…一応見に行こうか」
こ「もしも悪いやつだったら私が土にしてあげる」
灯「なんか物騒な言い方だね…」





・
・・
・・・




～展示場～



？「わぁ凄い…今なら誰もいないから触っちゃってもいい…よね？」

　薄暗い展示場では緑色の髪をした女の子が青いタイル像と化した千紗に近寄ろうとしていた


？「ぁ…本当にタイルそのものになってる…指も全部……口の中も…」

　昼間では人目が気になって触れなかったような部分などを指でなぞり、その硬い質感を確かめていく


？「こ、ここも…そうなってるのかな？でも見えないようになってるから…」

　口の中を覗き込んだあと目線を下に落とす、千紗の秘部を見ながらその内側も口のようにタイルが敷き詰められているのかが気になったようだ
しかし、そこにはネジ山付きバイブがしっかりと栓をしており、中を見ることはできないようになっている


？「んー…これ抜けたりしないかな……ダメかなぁ」

　しっかりと奥まで差し込まれたネジ山付きバイブを握り、引き抜こうとするもネジ山によって引き抜ことはできずカタカタと硬い陶器の当たる音が闇夜に響く

？「少し動くって事はくっついてるわけじゃないし……回す？」

　カラカラ…カラ…

？「あっ！回すと出てくる……え、ちょ…長いよこれ……」

　カラカラ…カラカラ…と硬い音がしばらく続き、ネジ山付きバイブが千紗の膣から引き抜かれていく
１０ｍｃほどのタイル柄をしたネジ山付きバイブが取り外されると、そこには望んだ光景が待っていた

？「やっぱここの中もタイルになってるんだ…わぁ、凄い…中も触っていいかな…」

　ぽっかりと開いたタイル柄の膣、暗くてその奥までを見ることはできないが、わずかな光に照らされた穴の入り口にはタイルがはっきりと見て取れる
見ることはできないが触ることはできる、全身をタイルに覆われて動くことのできない千紗のタイル張りされた膣穴に人差し指が入り込む
差し込まれた指は穴の全周をこするように動き、全てが硬いタイルに覆われている事を触覚で伝える

？「全部…全部タイルだ、すごい…すご…？あれ？濡れて、る？」

　膣の中でグリグリと動こしていた指に硬いタイル以外の湿った感じ…というかヌメるような感触

？「え？これ…千紗さん濡れて…？え、でもタイルになってるんじゃ？どいうこと？」

　体の芯までタイルと化していると思いこんでいたからこそ今の状態に頭が追いついてこない
無機物の塊と思い込んでいたのに指には愛液がまとわりつき、大きく口を開けたタイルの膣穴からはトローっと糸を引いて愛液が流れ落ちていく

？「え？え？私が触ってたから千紗さんが感じて？意識があって感覚もあるの？ど、どうしよう…元に戻った時に今日の事を灯さんとかに報告されちゃう？」

　まさかこんな異様な姿のまま意識や感覚もあるとは思ってもみなかった故に軽く混乱してしまう


　パッ

？「へ？あっわ、私はべつにあやし…」

　薄暗い中一人混乱していた所に突如強烈な光、それに驚き怪しい者ではないと言おうとしたところで不自然に言葉が途切れた



灯「ま、ここは暗いし私の所で聞こうか」
こ「言っても聞こえないでしょ、ていうかそんな道具あるなら言ってよね…」
灯「そこまで魔法に頼ってたら私じゃなくなるからね、といってもこれもアタナシアの魔法の力に協力させてもらった物だけど」
こ「頼ってるじゃん」
灯「それはいいとして、運ぶの手伝ってね？」
こ「動きを止めただけじゃないの？」
灯「さっきの光浴びたからね、もうあの子は凍ってるよ」
こ「光で冷凍したの？」
灯「これはアタナシアの力を応用したライトでね動きを奪うんだ、原子レベルでね」

　かつて千紗と夢雪を凍らせたアタナシアの動の魔法を元に作られた冷凍ライト、ライトに照らされた場所は全てが動きを奪われ停止する
動きの無くなった物は熱を持つことができずに絶対零度にまで冷却されてしまう

？「……」
　灯とこのかが話を続ける中、光を浴びた瞬間のまま動きの止まった体からは大量の白い冷気が流れ落ち、服や肌は真っ白な霜に覆われ始めた

灯「さ、中まで運ぼうか」




・
・・
・・・


～実験室～


灯「常温ライトでっと」

　パッ

と、再びライトに照らされる凍てついた体、既にその体は完全に霜に覆われ至る所から氷柱が成長し一つのオブジェと化していた
灯のライトに照らされてるとキラキラと反射し、同時に霜は消え氷柱は溶け落ちていく




？「っ！あ、え？」

　真っ白に凍っていた体が解凍されると真っ暗な場所に居たはずなのに今は明るい部屋に居ることにまた混乱してしまう

灯「やぁ」
？「え、あっ灯さ…ん？」
灯「そうだよ、置いてあった千紗の前で何やら色々してたからちょっとね」
？「あ、そうだ！私別に怪しい者じゃないです！ただ千紗さんのファンというか…その、いつも固まった姿が美しくて…」
灯「なるほど、千紗が聞いたら喜びそうだね、でもなんでこんな時間に？」
？「昼間にも見に行ったんですけど、周りが気になって隅々まで見れなかったから…」

灯「まぁ確かにね、今回のはちょっと過激だったからね、千紗本人があの格好になったからなんともいえないけど」
？「あの、千紗さんはいつまであそこに？」
灯「明日には戻す予定だけど、どう？ここでじっくり眺める？」
？「え？それは…どういう？」
灯「君が良ければだけど、千紗の実験に参加する気はない？」
？「ほ、本当ですか！？」
灯「私達の実験に興味あるみたいだしね」
？「あ、そうだ私ロナって言います、ロナ・エイト」
灯「ロナ、か…じゃ、明日は千紗を気が済むまで堪能するといいよ」
ロ「わぁ、ありがとうございます」