チーム右京 片山右京さん
「徹さんが特別なのかっていうのは、それだけものすごい光を放っていた、可能性を見せたことだと思うし。日本中の若い人に本当にその一瞬にかけて、全力を尽くしている姿とか、計算しないでまっすぐ生きるってのが大事だっていうのが、言葉じゃないけど知ってほしいなあという気がしますね」

高橋徹さんの兄 邦雄さん
「5年間でしたけど、楽しい5年間でした。死んでしまったのが一番…」



この年のグラチャンのレース中、高橋徹さんは事故で亡くなりました。享年23。



ことし4月、当時乗っていたF2時代のレースカーが整備を終えて、広島に帰ってきました。

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クロマ 伊藤英彦代表
「何十年経って見つかった状態なので、さびなどもひどかったし。特に高橋さんのイベントではきれいにしておきたいなというのがあったので」


運転席のモノコックとシャシーは、徹さんが実際に乗っていたときのものです。クラシックカーなどの販売を手掛ける現在の所有者・伊藤さんが、3年前に見つけて購入、将来的には元のF2仕様に戻したいと計画しています。

6月、高橋さんの自宅ではミュージアムの職員が展示物の搬出を行なっていました。

今回、展示のため、初めて外に持ち出されたこのハンドル。事故の激しさを物語る曲がったハンドルは、事故後36年の時を経て、高橋家に戻ってきたものです。


徹さんが生きた証の数々が、よみがえり続けています。


高橋徹さんの兄 邦雄さん
「だから今でも弟が生きていて、アメリカに行っていると思っているんですよ。展示もばっちり決まっていて、機会があれば来てもらいたいと思います」

広島が生んだ天才ドライバー・高橋徹さんの展示は、9月4日まで広島市内のヌマジ交通ミュージアムで公開されています。

来月13日には片山右京さんのトークショーも行われますが、こちらは締め切りとなっています。