2020年3月30日

ジュピタープロジェクトがテレビ東京系の報道番組『ガイアの夜明け』に取り上げられました。

あるオフィスの映像。上司が部下を次々殴り飛ばしていく。元部下が内部告発した。ジュピタープロジェクトという仮想通貨事業への投資名目で40億円を募っていたという。影のオーナーが部下たちに過酷なノルマを強いていた。詐欺被害者の救済に取り組む加藤弁護士の下に、ジュピターに3000万円を投資した主婦が相談に訪れた。プロジェクトには大手企業の元役員などが名を連ねていた。主婦に返金されたのは20万円だけだった。影のオーナーは、かつて空気清浄機の預託商法で70億円を集め、訴訟になっている。加藤弁護士はジュピターの元開発メンバーと接触。彼は詐欺だと知り、2ヶ月で退社。架空のプロジェクトで金を集めていたと証言した。オーナーは集めた金を私的流用していた。加藤弁護士は影のオーナーを直撃。オーナーは何も語らず立ち去った。

顔にぼかしが入り実名報道も避けられていましたが、陰のオーナー「城浩史」が次々と社員を殴り飛ばす衝撃的な映像が公開されました。番組では内部告発者からも生々しい証言がありましたが、内容はおおむね過去の検証記事通りで、内部告発により検証結果が事実であると補強された格好です。

詳細は過去の検証記事をご覧ください。

以下は2019年9月以前の記事です。

ジュピタープロジェクトからジュピターコイン（JPI）上場！

2019年9月20日、10億円詐欺報道で炎上した疑惑の「ジュピタープロジェクト」からジュピターコイン（JPI）がシンガポールの仮想通貨取引所「Gold Arbi EX」に上場しました。

予定より1年以上遅れているうえに、週刊誌等で被害総額10億円以上の詐欺事件として報道された為、まさか上場するとは【仮想通貨の鉄人】もノーマークでした。

仮想通貨取引所「Gold Arbi EX」は【仮想通貨の鉄人】も全く知らない取引所でしたが、トップページに華々しくジュピタープロジェクトのIEOが掲げられています。

そもそも1年以上前にICOが行われている仮想通貨を上場させるのにIEOも何も無いと思いますが、スペシャルセールとあるので価格を検証します。

ジュピターコインのICO価格は1枚2.1円から3.5円と言われています。

2019年9月20日日本時間PM3:00頃に約52円（0.00004780BTC）で初値がついていますから、一見15倍程度の爆上げなのですが、VOLUME　1.00000000＝1枚売れただけ。その後6時間経過しても全く値動きがありません。

チャートではなく板を見れば一目瞭然なのですが、大量の売り板（中央より上）に対し買い板（中央より下）がゼロです。つまり、ジュピターコインを買いたいという人が一人もいない状態なので売買が成立しないのです。

仮想通貨トレードの経験は豊富な【仮想通貨の鉄人】もIEOでこんな板は初めて見ました。

やはり10億円詐欺報道に加えて6か月のロック期間が効いているのでしょう。ICOから1年以上経過したプロジェクトでマスコミから詐欺と書き立てられている仮想通貨を購入後6か月間売買ができないとしたら買いたくないですよね。

買っても換金できない可能性が99％位ありそうです。

打診の買い注文さえ入らないという事は、ジュピターコインの上場に気づいた投資家の100％がそう考えているとみて間違いないでしょう。

ICOで購入した人は売りたくて売りたくて仕方が無いのに、誰一人買おうとしないジュピターコイン。これは詐欺と言われても仕方が無いでしょう。

以下は8月の検証記事です。

ジュピタープロジェクトは人工知能とブロックチェーンを使ったセキュリティシステムを開発するプロジェクトです。「Jupiter coin(JPI)」という仮想通貨(トークン)を発行し2018年5~&月にトークンセールを行ないました。しかし、2018年夏と言われていた上場は地合いを理由に延期され、2019年8月になっても上場していません。

そのジュピタープロジェクトは関連会社を通じて「極秘セミナー」を開催し、「3か月で1.5倍」などと称して投資家から多額の資金を集めておきながら返金が滞り訴訟を起こされそうです。投資家側代理人の加藤博太郎弁護士によると、 約8000万円の損害賠償を求める。未判明分を含めると集金総額は10億円規模に上る可能性もあるという事です。

ジュピタープロジェクトは一見まともな仮想通貨プロジェクトのように見えました。というのもボードメンバーの顔触れがまともそうだったのです。主なメンバーは以下の2名。

代表取締役会長は東京エレクトロン元副社長 風間善樹 
財務省プロジェクトのリーダーは財務省出身元衆院議員 松田学

SCAM案件では毛唐の合成写真と嘘だらけのプロフィールだらけのホワイトペーパーばかり見せられてきた日本の投資家にとって、ボードメンバーに元上場企業副社長と元政治家のタッグはまぶしく見えたのかもしれません。まあ、こっちもSCAMだったんですけど。

松田学は「そのような資金集めをしているとは知らなかった」と容疑を否認しています。2019年8月26日には「松田政策研究所代表松田学」名義で以下の主張を発表しました。

＜事実と異なる報道について＞
１、 同記事に「関連会社」に関する記述がありますが、本件は同社とは別の会社において生じ たトラブルであり、同社と関連付けた報道はミスリーディングであること。この点について訂正を 求める旨
２、 また、報道の中に私（松田学）が同社の事業に携わっているかのような印象を与える記述 がありますが、私は同社には所属しておらず、同社の事業には仮想通貨の発行も含め、「全くタッチ してこなかったという事実」に反する記述であることについて、この点について訂正を求める旨 上記２については私（松田学）からも共同通信の記者にすでに 8／25 時点において抗議をいたしま した。

プロジェクトリーダーは会社の肩書じゃないからっていいわけでしょうか？かなり無理がある気がします。

風間善樹は「4月に退任の意向を伝えたが、手続きされていない」と責任逃れの発言をしたかと思えば、松田学と口をそろえて実質的運営者は「城浩史」だと暴露して自分たちには責任が無いと主張しました。

ところが、2019/8/25　代表取締役会長名義でコメントを発表、一転して疑惑を全否定しました。

『報道の内容を、確認いたしましたが全くの事実誤認であり、関連会社という表記がされて おりましたが、ジュピタープロジェクトには、関連会社がございません。 弊社といたしましても、訴訟も今のところ確認されておりません。 以上の点も、再度事実関係を確認したうえで、共同通信社に抗議をする方針です』

新聞記事と言ってること全然違いますが。

この人たち、自分は関係ないとしか言っていないのですが、そんな言い訳通るほど世の中甘くないです。

ジュピターグループ（現GLI GROUP株式会社）の入居しているビル

冒頭の新聞記事でジュピタープロジェクトの実質的運営者だと、風間善樹と松田学から暴露されていた「城浩史」とは何者でしょうか？

「城浩史」は、表向きは空気清浄器の卸販売をしているＭＬＭ＆ポンジスキーム会社「Soft-EX」の陰のオーナーと言われています。「Soft-EX」は空気清浄機の販売と見せかけて実際は怪しい投資話を持ち掛け、資金の無い人にはオーバーローンを組ませるなど違法行為を繰り返しています。

その仕組みは、次亜塩素酸水噴霧器(ジアミスト)を１台2万円で購入してオーナーとなり、その後Soft-EXがジアミストを病院やホテル等にレンタルして、レンタル料の中から協力金を5年間支払うとし、協力金は一口100万円に対して月利4.9％という超高利回りだそうです。紹介も煽っていたそうでHYIP/MLM/ポンジスキームと3拍子そろった悪徳商法ですね。

果たして本当にジュピタープロジェクトとSoft-EXは無関係なのでしょうか？どちらも城浩史が絡んでいて、どちらもセミナーで販売されたHYIP案件ですが。

ジュピタープロジェクトとSoft-EX、そして城浩史。ヤバすぎです。
地上波TVでも紹介され、内部告発者が詐欺の全容を明かしたことから刑事事件として捜査される可能性が高まりました。