森友文書改ざん訴訟結審、元職員の妻「真実知りたい」
(更新)
森友学園に関する財務省の決裁文書改ざんで自殺した近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん(当時54)の妻、雅子さん(51)が、改ざんを指示した佐川宣寿元国税庁長官に損害賠償を求めた訴訟は27日、大阪地裁で結審した。判決期日は11月25日。
雅子さんはこの日の本人尋問で「私は真実を知りたい」などと佐川氏の尋問を求めたが、中尾彰裁判長は合議し、弁論の終結を決めた。
尋問は約45分にわたり、雅子さんは「夫は改ざんに関与させられ、死にたいと口にするようになった。頻繁にけんかをするようになり、地獄のような日々だった」と振り返った。改ざんが始まる前の生活については「普通だったが、毎日が充実していた」と語った。
雅子さんは2020年3月、改ざんへの関与が自殺の原因だとして、国と佐川氏に損害賠償を求め、大阪地裁に提訴した。21年12月に国が賠償責任を認めたため審理が打ち切られたが、佐川氏を相手取った訴訟は続いていた。