旅館での朝食。
友は言う。
一週間以上二輪で旅をしてみて得た
感想。
それは、民泊やキャンプよりも旅館
やホテルで寝泊まりしたほうがずっ
と翌日には疲れが取れて快調だと
いう事。
なるほど「旅の宿」とはよく言った
もので、旅には宿が適しているのだ
ろう。
そりゃあ江戸時代から、野宿より
も宿場町での旅籠泊まりのほうが
良いと相場は決まってる。子連れ
狼じゃないんだし。
永ちゃんが歌った「きつい旅だぜ
あのトラベリングバスに揺られて
行くのは」というのは、「若い
お前」だからできる。
「その日暮らしがどんなものなのか
知っているのかい」と。
ルイジアナ、テネシー、シカゴ、
遥かロスアンゼルスまで、だね。
私が今住む地方の友人たちも、
「果てしなく続くこの道飛ばせば」
の奴らで、とてつもなくロング
ランをする連中だが、旅の行程に
は必ずシュッとした豪華宿を何泊
かは入れている。まだ若者なのに
だ。
これは、そうしたプランニングと
いうのは「旅」では大正解かも。
彼らは超ロングライドの経験を多
く積む中から、そうした計画立て
が適正だと知って来たのではなか
ろうか。やつらの平均走行距離は
1日700km。300-400kmなどは
「チョイ乗り」だ。
私も体質は20代の頃から彼らと
同系統なので共走りは全く苦では
ないどころか、やつらと走ると
楽しくて仕方ない。
なんせ、セカンドバイクで50ccの
カワサキを買ったら、その足で
日吉ちょい北の川崎市内のバイク
屋からそのまま「慣らし運転」で
広島までノー宿泊で走り通したり
したりするからだ。
ツーリングを計画してではなく、
納車のその日にその足で800km
を下町で走り続けるバカなど他
にあまり見た事ない。
横浜-大阪往復などはしょっちゅう
だったし、横浜-広島もちょいち
ょい自動二輪で走った。
とにかく、距離は走っている。
ただ、そうした弾丸は、距離には
関係なく1日である「瞬間的」な
ものなので「ツーリング」という
「旅」ではない。
ただ走るのみ。それだけだ。
昔は弾丸という表現は存在しなか
ったので「ドカン」とか言っていた。
「大阪までドカン」というように。
「先週ドカン?」「そう、ドカン」
というように。
なので、ドカン=弾丸は瞬間的瞬発
力を1日もたせればよいが、それが
数日連続は無理がある。そんな
ハードワークを無理にでも頑張る
のは甲子園で勝ち続ける投手くら
いのもんだ。
あれ、成人以降の男子だときつい
と思うよ。連投、連投、また登板
というのは。
「ドカン=弾丸」意外の「旅」で
は、やはり旅の宿に泊まるのが
正解かも。
20代の時には疲れたら公園で仮眠
とかしていたけどさ。ララバイの
原宿テディーボーイズの子が原宿
から札幌まで思い立って赤木を
探しにドカンした時のように。
船の中で寝なかったのかよ、とは
思うけど(笑
ああ、そうだ。
弾丸と言うよりドカンのほうが
やはりしっくり来る。「カ」の
発音が「ガ」に近い発音ね(笑
新宿、練馬、板橋、文京、足立、
荒川、北区の奴らはそう言ってた。
「ドカン」と。
そしてツーリングとドカンは違う。
厳密には「弾丸」とも違うような
気もする。
弾丸というのは高速度走行で距離
を稼ぐようなニュアンスなのでは
なかろうか。昔シンヤがよくやっ
たような。計画性のある高速長距離。
ケンタの600マイルブレンドみたい
なのは弾丸でもロンツーでもなく、
あれはまさしくドカンだと思う。
思いついたらサッと出立する長距
離走り。それがドカンだ。
基本的にドカンでは「宿」など
予約はしない。
やはり、ドカンというものは、ロ
ングツーリングや弾丸とは概念が
違うように思える。
つか、違いますね。三者は内実が。
ドカンと弾丸とロンツー。
何れも共通項は、走らせるマシン
なりの基準で高速度連続走行をす
る事だ。