ルアーはいつもアメリカからやって来る!【ヘドン・クアーズ】

2022年7月22日金曜日

Fishing

 ヘドン・クアーズ、と聞いてピンとくる方は少ないのではないだろうか?ビッグバドの愛称で知られるクアーズはヘドンの数あるルアーの中でも奇天烈ルアーとして語られることが多かった、多かったのだ。

クアーズの知られざる?遍歴となぜビッグバドと呼ばれて親しまれているのかを紐解いていこう。

ビッグバド=クアーズだよ、覚えといて



「ビッグバド(以下、バド)がついにプラドコのカタログからなくなった!」この一報に僕は驚いた。バドの相性で必需品として使われている方も多いだろう。カタログ落ちしたのは2018年のことだ。

詳細は後に書くが、バドほどキテレツでも釣れるルアーはない。と同時にバドほど人にカスタマイズされたルアーもないんじゃないだろうか?このルアーの正式名称がクアーズだと知ったのは収集グセのある僕が数個のバドを購入した20年前に遡る。

なぜクアーズはビッグバドなのか?



バドはなぜバドなのか?クアーズと呼ばれているのは実はアメリカ本国で、日本では雑誌も有名な釣り人もバドと呼んでいる。それはなぜか?


クアーズはもともとキテレツアイテムで、米国のトーナメントシーンでもあまり使われない趣味のトッププラグだったと聞く。バドがバドになったのは、アメリカの有名ビールメーカーのバドワイザーがヘドンと企業コラボで販促グッズとして売られたことが始まりだ、1980年代だった。

バドワイザー社はビール缶のデザインをもとにしたステッカーをクアーズに貼り付けて発売、それが話題を呼んで日陰なルアーだったクアーズの人気が急上昇した。当時は手に入らないルアーの一つだったと聞く。

その後、ヘドンがプラドコ傘下に入っても、バドのバドワイザーデザインは引き継がれて、2000年頃まで貼り方の方向は変わりながらも発売されていた。(その間にクアーズのデザインは一切変わってない)


日本にもバドワイザーデザインのクアーズが輸入され(輸入元はスミス)30年近く愛されたルアーとなっている。ちなみにカタログ落ちしてからも人気は衰えていないし、各地で釣れるルアーとして認識されている。コピーアイテムも多く生まれたが、オリジナルを超えるアイテムは生まれていない。スミス社がミニバド、ある釣具問屋がマグナムバドと派製品はあるが、オリジナルをそっくりコピーされたアイテムはないはずだ。(日本の中小メーカがマスプロダクションで作ってるが少しサイズが大きい)

ビッグバドは釣れるのか?

バドは釣れるのか?釣り人ならここは気になるところじゃないだろうか?

バドは釣れる、はっきり言って釣れる、使い方とシチュエーションを間違えなければ、だが釣れる。

ビッグバドの使い方はただ巻くだけだが、ラインを水面に浸けないとかピンスポットを狙うとか正しく使えば釣れる。そして連れてくる魚が大きい。夕マズメのワンチャンスに登場させるもよし、朝イチの寝ぼけたバスに見せるもよし、真っ昼間のベタ凪で激しくバイトしたこともあった、時間を問わず釣れるルアーだ。


コツは先にも述べたが、巻いてくる最中になるべく水面にラインをつけないこと、あと基本的にゆっくり巻いてくることだ。バドのブレードの影響か、特徴的なボディーの影響か、ゆっくりと巻いても左右にヨタヨタと泳いでくる。これが釣れるアクションだ!みたいに書かれることが多いが、太めのボディーとステンレスのペラが接触する際に独特の音が鳴ることも釣果の一因だといえる。


ビッグバドは釣れるのか?この問は使う人に任せたい。釣れるけど、コツを体得するまで少々時間は必要、いつでも釣れるルアーか?というのも含めて、癖のあるルアーだと述べておく。

トップウォーターの世界を体感してみよう

なんにせよ、ザラもバドもトップウォータープラグというジャンルだ。派手に水面を割るバスとエキサイティングなやり取りを楽しめる。トップは釣れないジャンルではない、時と場所を間違えなければ3inワームよりもぜんぜん釣れる。


知らないことにチャレンジできるのも釣りの醍醐味、どんどん使えるジャンルを増やして、どっぷりとルアー釣りの魅力に使ってほしいと思う。