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自家製のお酒で酔う楽しみをアナタにも…
ペットボトルで作る炭酸系簡単どぶろくの作り方


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はじめに

私のドブロクづくりは「台所でつくるシャンパン風ドブロク」(山田陽一著/農山漁村文化協会/定価1300円)(農村漁村文化協会 TEL.03-3585-1141)という本を読んで作ったのが最初です。

これを参考にしながら作り始めて、いろいろと自分なりに工夫を加えていったのですが、その基本はこの本で学ばせていただきました。 もっと詳しく知りたい方は、この本、ぜひ購入して読んでみてください。これから自家製どぶろくを作ってみたい人なら、ゼッタイ損はないと思います。

それから、厳密に言うと、現在の法律では個人の酒造りは違法となります。これは明治の昔、軍費調達のために酒から税金を取ろうと作った酒税法という法律のためです。

当時は、全税収のうち酒税の占める割合が約3割、現在の酒税は全体の4%。社会情勢はかなり変わっているのに、この法のなごりが百年たった現代も続いているのは驚きです。時代錯誤もいいところですね。

なんで個人が楽しみで作るお酒が違法になるのか、私にはてんで理解できません。実際、諸外国にはこんなバカげた法律はどこにも存在しません。「酔える酒が個人で簡単にできてしまうことが世間に広まったらマズイ」という酒メーカーの圧力か?と勘グリたくもなってきます。

どぶろくは本来、大昔から民衆が楽しみに作り続けてきた、生活に密着した庶民の飲みものなのです。先に紹介した本の中でも著者は強くこの事を訴えています。まあ実際には、手作りビールキットなんかも堂々と市販されていて、個人の酒造りはもうすでに解禁同然なんですが。

ちょっとヤヤコシイ話になりましたが、要するに「自分で楽しむ酒を自分で作って何が悪いねん!」ということです。それでは自家製カンタンどぶろくの作り方です。

用意するもの

・米3合
・日本酒少々(お猪口一杯ほど)
・米コウジ250g
・ヨーグルトの種菌1g
・ドライイースト6g
・冷やしたミネラルウォーター1.2リットル
・1.5リットルの炭酸飲料のペットボトル
・3リットルくらいの容量の広口の容器
・編み目の細かなザルかフキン
・お 玉
・ジョウゴ(どぶろくをペットボトルへ移す時に重宝します)

これで、1.5リットルペットボトル1本弱の量のドブロクができます。米は台所にある普通の米でOKです。米コウジ、ヨーグルトの種菌、ドライイーストは市販されています。大坂だと梅田大丸の地下1階で売っています。こうした売り場では米コウジは味噌売場、他2点はジャムやパスタ、手作りケーキ材料等のコーナーにだいたいあります。

別に百貨店でなくても、米コウジは味噌屋さん、麹屋さん、自然食品の店に、ドライイーストはケーキ材料店で売ってます。それから、衛生上、手をキレイに洗う、器具はお湯かけて消毒、ケガで化膿した手では作らない、くらいの配慮はあった方がいいです。

その1

炊飯器で米3合を2合の目盛の水加減で炊きます。要するにセイロで蒸した堅めの米の状態を、敢えて炊飯器で作ってしまおうというわけです。この際、おチョコ一杯くらいの日本酒を入れておくと米が芯まで炊けます。

その2

米が炊きあがったら広口の容器に移し、これに冷やしたミネラルウォーター1.2リットルをドバドバとそそぎ入れます。量は目分量で構いません。これで水温が自動的に40度くらいになり、初期の温度管理が全く不要になるというわけですが、もし少々ぬるくなってても大丈夫です。

このドブロク作りはまず失敗することはありませんから自信を持って次へ進んでください。実際、私もこれまで失敗は皆無です。

次に米コウジ250g、ヨーグルトの種菌1g、ドライイースト6gを入れて、シャモジか何かで混ぜます。水、米コウジは目分量で構いません。(ヨーグルトの種菌の代わりに、ヨーグルトそのものを入れてもできたという報告もいただいています。分量は大さじ一杯程度とか)

その3

あとはこれにフタをして部屋の中に置いておくだけです。フタをする前に、容器にサランラップを張っておくと衛生的です。アルコール度を高くしたい時は小さじ1~3杯程度の砂糖を混ぜてやるといいです。 早ければ半日ほどでプツプツと発酵が始まり、イイ匂いがし始めます。発酵して米粒が上に浮いてきますので、1日1回程度、シャモジか何かで軽く混ぜてやってください。

冬場なら3日、夏場なら2日でOKです。冬場は居間などの暖房のきいた部屋に置いておくと良いでしょう。毎日、帰宅した際に、そっと発酵具合をのぞき込むのは、ワクワクとそれは楽しいものです(^^)

その4

3日~4日目、いよいよ絞り込みです。容器からお玉を使ってザルへ少しずつ移し、米粒と液体に分けます。フキンで手で絞ってもいいですが、ザルの方が衛生的だと思います。米粒がけっこう形を保っているので、ごく普通のザルで意外とうまくキレイに漉せます。少しぐらい米粒が混じっても、濁り酒の風情と思って気にしないことです。

ザルに残った酒カスは、お玉をギュッと押しつけて絞り込みます。 絞った液をペットボトルへ入れ、しっかりフタを閉めます。1.5リットルのペットボトルなら八分目くらいの量になってるはずです。絶対に満タンにはしないでください。もし余ったら、味見という理由をつけてその場で呑んでしまいましょう。

ペットボトルに残った空間は、発生する二酸化炭素を貯めておくスペースです。この状態で半日~1日、常温で置き、二次発酵させると、発生した二酸化炭素でペットボトルがキンキンになります。白い沈殿ができて分離しますが、混ぜれば元通りになります。そのままフタを開けず、冷蔵庫で冷たく冷やして、あとは飲むだけです。

クーラーボックスなどでキンキンに氷詰めして冷やすと二酸化炭素がたくさん溶け込み、舌にジュワッときて最高です。ただし、一人で2合も飲むと、意外に酔っぱらっちゃいますので油断しないように。口あたりが良いのでダマされてしまいます。どうやら胃の中に入ってもアルコール発酵が止まらないみたいです(^^)

保存について

やはり、できたてが一番オイシイのですが、冷蔵庫に保管しておくと、この後一週間ほどは充分に風味が保たれるみたいです。日にちとともに徐々に発酵が進むので、アルコール度が少し高くなってやや辛口になります。まあ、ドブロクを手作りするくらいの人間なら、アッという間になくなってしまうだろうから、保存の心配は無用ですね(^^)。

また、二酸化炭素が抜けても、普通のどぶろくとして楽しめます。ただし、このどぶろくはビールやコーラと同じように、二酸化炭素の爽快感が身上ですので、ジュワ~ッと炭酸ガス入りで賞味するのをお勧めします。

注 意

飲む際にいきなりフタを開けると、びっくりするくらいの二酸化炭素が出て、中身がシャンパンのようにあふれ出ることがあるので注意してください。中身の泡立つ様子を見ながら、フタを少しずつひねったり閉じたり徐々に開栓していくのがコツです。

容器は“炭酸飲料”のペットボトルでないと絶対にダメです。ガラス瓶や炭酸系でないペットボトルは破裂すると危ないですから絶対使用しないでください。もし持ち運ぶなら氷を詰めたクーラーを使うのがベストです。なんかここだけ読んでると爆弾づくりの方法みたいだなぁ(^^)

残った酒カスは

絞り込む時に、やんわりと絞ると、とってもジューシーな酒カスが残ります。これに砂糖と水を混ぜて温めると、なかなかにイケる甘酒になります。また、これに清酒を足すと「邪道簡易ドブロク」の出来上がり(^^)。また、カス汁をつくってみたという報告もいただいてます。

余 録

せっかく自分で作ったお酒だから、好きな銘柄を付けて楽しむのもいいかもしれません。私、釣りが趣味なんで、付けた銘柄はパソドブ「魚酔(うおすい)」です。
(パソドブとはもちろん「パーソナルドブロク」の略で私の造語です。ちなみにどぶろく作りが趣味の方をドブロッカーと言います、これも私の造語(^^)

手塩にかけた「魚酔」を飲みながら、釣った魚の刺身を食するのが最高の楽しみです。大きい魚が滅多に釣れないのが辛いけど(^^;

では、あなたの楽しいどぶろくライフをお祈りいたします。
ご質問等あればいつでもメイルください。




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