【BS朝日 毎週水曜 よる8時00分放送】
嵐山を代表する名所・天龍寺。世界遺産であり、かつ特別名勝を持つ、京都で最も格式の高い禅寺のひとつ。この寺はなぜ多くの人々を惹きつけているのか?実は、その創建と繁栄の秘密は周囲に点在する塔頭寺院に隠されていました。そこで今回は、歌舞伎俳優の尾上右近さんが、天龍寺や周囲の塔頭などを巡りながら、天龍寺が繁栄し続ける理由を紐解いていきます。
まず、特別に見せて頂いたのが、創建から約80年後に描かれたと伝わる天龍寺の境内図。敷地は創建当時、30万坪。現在のおよそ10倍にも及んだ巨大寺院でした。室町幕府の初代将軍・足利尊氏はなぜこれほどまで巨大な寺院を開いたのか。室町時代に創建された宝厳院で見せて頂いたのは、足利尊氏がつねに携えていたという念持仏、地蔵菩薩。その仏から伺える尊氏の意外な素顔とは?天龍寺創建に関わる更なるキーマンが、後醍醐天皇と、国宝の庭を作った初代住職、夢窓国師。浮かび上がるのは、「尊氏がなぜ、敵対していた後醍醐天皇を弔うため、天龍寺を開いたのか」という疑問。臨川寺を訪ねると、夢窓国師が足利尊氏に贈り、その尊氏の心を動かし、天龍寺の創建を大きく後押しした言葉が明らかに。また、この寺がいつの時代も人々を惹きつけているのはなぜか?その秘密も解き明かします。明治時代、寺の危機を救ったのは…お風呂!?さらに世界遺産の中にあり、ミシュランガイド・ビブグルマンに認定された精進料理店へ。驚きの真実を伝える1時間です。
旅人:尾上右近(歌舞伎俳優)