李 汶玉
<2009 秋季 牧会者説教集 P.108~110>
神様と出会ったことが、何よりもうれしいものであることを実感してほしいものです。人生の目的や存在理由というものが、神に由来するものであることが実感できなければ、毎日の生活が無意味なものになってしまいます。神様が人間をご自身の子女にしてくださったことが、大きな恵みなのです。
神と人間の関係は何でしょうか。身体が第二の心であるように、本来、人間は第二の神なのです。神様は人間を通して自らを表したかったのです。そのことがわかれば、人の言葉を神の言葉として聞くようになり、人間はお互いを尊重し、その価値を認め合うようになることでしょう。そのような人間になれるよう、われわれは努力しないといけません。
神と人間の関係は、父子の関係です。神は親であり、人間は子女なのです。しかし、今日まで人類は、それがわからなかったのです。どのように神と接点を持てばよいのか、わからなかったのです。最も重要なのは血統の問題です。あらゆる存在は親から誕生します。子供は親の実体なのです。親は親、子供は子供という考えは誤っています。子供は親の愛から生まれます。そのように神は創造されました。すべての被造物は、神から来たものです。子供は親から100パーセント受け継いで存在しています。ですから、自分のものはありません。すべて親からもらったものです。自分のものを主張すれば、そこからサタンが侵入します。「私のものはない、すべて神様のものである」と考えればよいのです。
われわれが生まれるための四大原則があります。
第一は、「子女は父母の愛から生まれる」です。愛の主人は神様なのです。ですから、神様を「天のお父様」と呼びます。神様の100パーセントの愛で生まれてきたのが、われわれ人間なのです。そのような愛をもって、人間は子女を生み育てます。
第二は、「父母のものとして生まれる」です。子供は自分のものを主張してはいけません。なぜ今の世の中は、それを主張するのでしょうか。それは、その親が神様を知らないからです。子供に教えていないのです。母親のおなかの中で約10か月間育って、生まれてきます。母親の愛情を子供は覚えています。抱っこすれば安心します。教育の分野において、母親の役割は大変大きいと言えるでしょう。
第三は、「相対のために生まれる」です。神様ご自身がお一人で存在しているのではなく、人間を通して喜びを得ておられます。このように、すべてのものは相対のために生まれているのです。堕落世界には、その思想がありません。ですから、問題が生じます。女は男のために、男は女のために生まれたのです。それがわかれば、絶対に問題は起こらないのです。
第四は、「永生のために生まれる」です。人間は永遠に生きます。霊界に行くために、必ず通過していくのが地上生活です。この地上で完成してから霊界に行くのが原則です。天国に行くのか、地獄に行くのか、この地上生活で決まります。この地上生活が重要です。
神様が人間を創造し、そこから人類歴史が始まりました。真のお父様は、長い祈祷生活を通して、真の愛は直短距離を通るということを悟られました。どこに真の愛が生じるのでしょうか。夫婦が一体となり、真の愛の家庭ができるならば、神様は、そこに入って一緒に住みたいと願われるのです。アダムとエバが結婚して夫婦となれば、神様が臨在されます。夫婦は実体の神様の顕現でした。
アダムとエバの結婚とは何でしょうか。それは神様の初愛だったのです。アダムが神様の身体となり、エバは神様の娘であり相対なのです。ところが堕落によって神様の願いがかなわかったのです。人類歴史上初めて、真の父母様によって神様ご自身が顕現したのが、今の時代です。私たちは同時代に生まれあわせ、真の父母様に直接出会い、いろいろな恵みを受けてきました。私たちは素晴らしい天運を頂きました。
人間の最高の望みは何でしょうか。お金持ちになることでしょうか。真の父母になることです。だれもが目指すべきものです。すべてのものは、父母があってこそ存在します。親もまた、子女がいてこそ親になれます。親は子供の成長を楽しみにします。よく育てて素晴らしい人になることを望みながら、男の子であれば良い新婦を迎えるまで、女の子であれば良い新郎を迎えるまで親は準備します。
だれでも人間は相対のために生まれてきます。独身主義、離婚といったものは天法を破壊していくものです。子供は親の愛を受け、安心して成長し、神様の心情を受け継いでいきます。そうして、子供が大きくなったら、親は年を取っていきます。子が親になり、親が子になります。今度は、親を自分の子のように侍って暮らすようになります。自分の身の回りの世話を親がしてくれたように、親が病気になり寝たきりになったら、親から感じた世界を、そのまましてあげるのです。
忠孝烈の世界を相続し、そして真の父母になっていきます。人間の最高の希望は、真の父母になることです。それは神様が望んでいたことです。やっと今、真の父母様によって、それを出発できる時代が来ました。私たちも実践していきましょう。