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(歌子 良子)結婚!?
(暢子)お母ちゃん いいよね?
(優子)2人で決めたことならうちたちは 応援するだけさぁね。
(歌子)暢ネーネー仕事はどうするの?
いろいろ考えてたくさん悩んだけどうちは 両方つかむことにした。仕事も 結婚も。
(良子)だけど 大変だよ。家事と仕事の両立は。
和彦君は それでいいの?
(和彦)僕は 自分らしく生きる暢子を好きになったんです。
フフッ…。
分かりました。
なら うちからは2つ お願いがある。
お願い?どんなことでしょう?
1つ目は 琉装の結婚式が見てみたい。
琉装って琉球王朝時代からの民族衣装ですよね?
うん。 亡くなったうちのネーネーが言っていた「結婚式は 琉装でやりたい」って。
代わりに うちがと思っていたけどうちの頃は そんな時代じゃなかった。
良子は 和装だった。 だから…。
お母ちゃんが そう言うならうちは 琉装がいい。
うん。 賛成です。
もう一つは?
あ…。(せきばらい)
やっぱり 親としてはあれを言われたいさ。
(2人)あれ?
ほら お決まりの「あれ」!
ん?あっ… 分かった!
なるほど あれね。(良子 優子)うん。
何? 何?
おかあさんお嬢さんを 僕に下さい。
必ず 幸せにします!
う~! フフッ…。(拍手)
(優子)はあ…!
ありがとうね! ありがとう!
お母ちゃん喜んでる場合じゃないよ。
あっ そうか…。
ふつつかな娘ですけど末永く よろしくお願いさびら。
こちらこそ。
暢ネーネー おめでとう。
幸せになってね。
ありがとう!
両家のみんなに祝福してもらいたいさぁね。
当たり前さ!
♪~
♪「陽の光纏う朝」
♪「開く窓 願う姿」
♪「忘れない 机の前 あなたの場所」
♪「また会えたら話をしよう」
♪「あの日の続きを聴かせてよ」
♪「届いて この歌あなたが」
♪「信じてくれたように」
♪「どんな日々もどんな意味も」
♪「繋がっている」
♪「響いて この歌あなたへ」
♪「降り注ぐ順光線」
♪「照らす背には永久の願い」
♪「『大丈夫ほら 見ていて』」
(善一)あ~ できれば 花嫁の父として祝いたかった。
えっ?ううん。
フフッ まあ どうでもいい独り言。フフフッ。
それで 式はいつ?
春ごろにでも 東京で。
ああ 暢子ちゃんの職場も和彦君のおうちも東京だからね。
2人で 琉装にしようと思います。(善一)お~!
暢子 ちょっと…。
アイ? 何?ん?
まだ 母さんに話してないんだ。
アイッ… であるね。
連絡しよう 今すぐ電話で。
今?こういうのは 早い方がいいよ。
はい。 アリアリ。いや ちょっと…。
んっ!
はい。うん…。
℡(呼び出し音)
℡(重子)もしもし 青柳でございます。もしもし?
和彦です。ちょっと 大事な話が…。
(重子)なあに?久しぶりに電話してきたと思ったら。
結婚したい人がいる。その人と会ってほしい。
(重子)お名前を教えてちょうだい。
比嘉暢子さん。沖縄出身で 今は銀座のフォンターナっていうお店で働いてて。
お母さん? 聞こえてる?
(文字を書く音)
(重子)是非 お会いしたいから連れてらっしゃい。次の日曜日は どう?
(小銭を入れる音)分かった。 ありがとう…。 じゃあ。
うん 大丈夫そうだね!うん…。
すぐ電話して よかったさぁ。
とう! 帰って荷造り。
はぁ…。 大丈夫かな…。
(三郎たち)おめでとう!(拍手)
よかった~。(拍手)
(順次)で 新居はどこになるわけ?
あっ とりあえず結婚式が終わって 落ち着くまでは2人とも これまでどおりこのまま ここに住まわせてもらおうと思ってます。
(多江)さっきの琉装の話もう 手配できてるの?
まだです。
じゃあ私の持ってるものを使って。
アキサミヨー。琉装 持ってるんですか?
親から もらったのが。今度 うちに来て。 ねっ。あっ はい!
ありがとうございます。
あっ あの…智は どうしてますか?
(トミ)智君 暢子ちゃんたちと入れ違いで沖縄に帰ったんだよ。
何しに?仕事さ。
こっちは 従業員に任せて仕入れ先を増やすために沖縄中 回るって言ってた。
(三郎)大丈夫だよ。今は ちょっと気まずいだろうがあいつは まっすぐな男だから。
はい。
・お休み ありがとうございました。
それで オーナーのおっしゃるとおり仕事も 結婚も両方 目指すことにしました。
(房子)もう一つは?もう一つ?
(房子)自分のやりたい店。
そこまでは まだ…。
じゃあ 引き続き宿題。
はい!
それで 披露宴は春ごろにやろうと思っていますのでお二人も是非 出席してください!
(二ツ橋)披露宴には 鶴見の皆さんも?
もちろんです。
私ね その時期 地方だった…。
あらっ え~っと海外だったかもしれない…。
えっと… だから私のことは気にしないで 話を進めて。
はい…。
(田良島)嘉手刈さんの取材レポートいいもの 読ましてもらった。
いつか 必ず 記事にして読者に届けなけりゃならんな。
嘉手刈さんが 田良島さんにくれぐれも よろしくと。
ああ…。 重い約束だな。
沖縄戦を 正しく伝えるにはどう表現すべきか。
考え続けるしかないな。
はい…。
仕事の話は 以上。
次は お前たちの結婚話。
どこまで進んだ?
近々 暢子を連れて 母に挨拶に。
ふ~ん。 おふくろさんとは折り合いが悪いって言ってたよな。
でも 僕も もう大人ですし。え~ どうかなあ?
母親の一番の不幸は息子と結婚できないことって言うからな。
ちょっと やめてくださいよ。何でだよ?
いや そんなことないですから。やめないよ。
やめてください。(田良島)何で。
(晴海)…けんぱ けんけんぱ。お母さん 見て!
は~い 上手ね。
じゃあ また3人で名護の博夫さんのアパートに?
うん。
うちは 暢ネーネーの披露宴で唄を歌いたい。
暢子も きっと喜ぶさぁ。
うん。
℡
もしもし 比嘉です。
(賢秀)結婚!?
ついに 暢子も結婚かぁ。
そうなると 俺も 長男としてビシッと決めないとヤー。
くれぐれも 変なことはしないでよ。
ニーニーは 今どこで 何をしてるの?
ちょっと 声が聞きたかったからよ。次は 東京でな。
あばよ!
待って ニーニー! ニー…。(電話が切れる音)
℡(不通音)
はぁ~…。
♪~
(清恵)何?
給料 どのぐらい前借りできますか?
はぁ…。
そして 約束の日曜日が やって来ました。
着いた。
ここ。
母さんは 昔からオルゴールと詩人の中原中也が好きで。
あ~! デージすてきな お母さんさ。
暢子は 詩なんて読まないでしょ。
そんなことないよ。五七五のとか。
それは 俳句。
アイヤー… 緊張してきた。
♪~(オルゴール)
(ドアが開く音)
ただいま。
(波子)お坊ちゃまお久しぶりでございます。
ただいま。
家政婦の 波子さん。
初めまして比嘉暢子でございます。
(波子)どうぞ。
奥様。
(重子)和彦の母重子でございます。
(和彦)母さんこちら 電話で話した…。
私が… あっ あっサーターアンダギーです。
さーたー あんだぎー… さん?
「さーたー」が名字?
違う。 彼女は 比嘉さん。
ひが あんだぎー?
あっ 違います!あの 私は サーターアンダギー…あっ じゃなくて…。
こっちがお土産のサーターアンダギー。
私の名前は 比嘉暢子です。
フフッ 楽しいお嬢さんね。
あっ…。
母さん 電話で言ったとおり僕は 暢子さんと…。
許しません。
結婚は 許しません。