(株)ノリタケコーテッドアブレーシブ

私たちが手がけている研磨布紙は、研磨材を布や紙に塗付した工具です。砥石で研削（削る）したモノを、研磨（磨く）する際に使われます。提供分野もさまざまで、自動車なら部品の表面塗装後のブツ取り、ABS樹脂を用いて加工したバンパーの表面仕上げなど。鉄鋼関係なら圧延後の表面仕上げ、IT関連でもプリント基板の表面研磨などに欠かせません。家庭用でもDIYで使う紙やすりのほか、当社のダイヤモンド研磨布紙は、浴槽の鏡のウロコ（白い点々とした汚れ）取りなどで重宝されています。
布を始めとする素材から接着剤まで、すべて購入品ではあるものの、強度を持たせる布処理の工程で、用途に合わせた加工ができる点、さらにベルトやディスクなど自在な形に対応できる点が当社の強みです。

そんな当社の研究開発の醍醐味と言えば、多彩な製品の価値向上に貢献できる点でしょう。しかも営業と一緒にお客様の課題をお聞きし、試作の段階から生産ラインへの落とし込み、完成まで、すべての工程に携わっていくことができます。お客様からダイレクトな感想をいただいたり、使用されている現場を見る機会も豊富です。
またフェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂等をよく扱うため、特性や強度について化学メーカーの人と話す際に、大学での有機化学の学びが生かされます。さらに突き詰めていくと、ジルコニアやアルミナといった無機材料を使う時に、数ミクロン単位の結晶構造を見ることができるといった楽しみも待っています。

私も新卒で入社して、昨年工場長になるまで、ずっと研究開発畑を歩んできました。この間に中国やヨーロッパ、アメリカにも行きましたし、タイにある合弁会社の工場への製造指導にも赴きました。頑張り次第で、どんどん活躍フィールドを広げていけるのも、当社ならではの魅力だと思っています。
新卒のみなさんに求めるのも、まわりを巻き込みながら、自ら主体的に行動する姿勢です。会社としても新しい発想は大歓迎。若手の意見を頭ごなしに否定するのではなく、「おもしろそうだから、1度やってみよう」という社員ばかりです。
国内はもちろん、中国や東南アジアでも当社の品質への期待は高く、需要が途絶えることはありません。特に近年はIT関連でのニーズが増え続けていて、当社としてもさらなる進歩と飛躍をめざしていくつもりです（岡本康成／工場長／2001年入社）。