期日 2002年7月20日(土)
場所 東京都港区三田
笹川記念会館
第4.5合同会議室
時間 13時30分開場
14時~16時30分
主催 川崎 緑 さん
協力 有限会社ネスト様
(小木茂光氏所属事務所)
文責 ERIN
(「クールイズビューティ セカンド」管理人)
レポート中の写真については、主催経由で事務所の許可を得て掲載しています。
無断転載は、お断りします。
はじめに 7月20日、この日を心待ちにしていた人も多かったに違いない。 ファンの集いを開くことができるかも知れない・・その計画が始めて知らされのは、もう1年半以上前になるだろうか。東北地方に住む1ファンの女性が、小木茂光氏所属事務所に手紙を出すようになった・・・そんな些細な出来事からこの一大プロジェクトは始まった。長い年月の末、ある日、彼女は、事務所社長兼小木氏マネージャーからこんな話しを聞かされた。 「ファンの手でファンの集いを開いてみませんか?」 それが、今回の主催、川崎緑さんである。かくして主催+13名の有志スタッフにより企画・運営は、実施された。 VIPお出迎え 13時10分 11時より五月雨式に集合した主催とスタッフは、とりあえず顔合わせと打ち合わせを終えた後、各自、準備に入っていた。やがて、そこに一本の電話が鳴った。 「小木さん、着いちゃったんだって!」 13時30分頃にご到着されるはずだった小木氏ご一行は、予定よりも20分繰り上げてご到着した。スタッフ全員に緊張が走った。ざっとテーブルを片づけると主催と私は、直ちに駐車場へと向かった。エレベータに乗るとドキドキと胸が高鳴り何とも言えない複雑な気分になった。 「どっちが運転してるんだろう。小木さん?それとも社長?」 「プジョーだって聞いてるけど」 「小木さん、やっぱり外車なのね」 そんなことを囁きながら煮え立つような駐車場に着くと、まもなくブルーライオンと呼ばれるナス紺のブジョーがやってきた。運転していたのは、小木さんご本人だった。とてもびっくりした。 『えっ?自分で運転しているの?』 その車は、どうやら小木さんのマイカーらしくS社長は、助手席に乗っていた。お二人は、業界の人と言うよりは、日曜日の一般人という出で立ちだった。それにしてもなぜこの暑い日に窓が全開なんだろう?エアコンは、お嫌いなのか?素朴な疑問が残る中、彼らは、颯爽と車から降りてきた。 その日、東京は、摂氏36度、台風一過で大晴天。この夏一番の暑い日となっていた。 「暑い・・・」 小木さんの第一声もそんな感じだった。本日のお召し物は、紺色のダブルの麻のジャケットに黒いTシャツ、細めのジーンズである。靴は、黒の皮靴。髪の毛は、いつもの真ん中分け、軽く上に上がっている。 『うわぁ・・・小木茂光・・ホンモノだよ・・・』 いつもテレビで見ている人が、目の前にいるというのは、実に奇妙なものである。 「こんな暑い日にわざわざご足労いただいてすみません。私たち福井で一度お会いしたんですが、覚えていらっしゃいますか?」(2001.8.18 H学園同窓会主催 トークショーのこと) 小木さんは、覚えているのかいないのか軽くわらった。 主催は、それからS社長を先導した。私は、小木さんの少し後ろを歩いた。なかなか声をかけられるモノではない。しかも私は、内心感じていた。 『大スター 小木茂光、もしかして機嫌を損ねたら一発、椅子でも蹴り倒して帰ってしまうんじゃないだろうか・・・』 別にその時、小木さんが、そんな素振りを見せたわけでも不機嫌だったわけでもないのだが、なぜか私は、控え室に到着するまでの間、ずっとそんな杞憂に捕らわれていた。思えば、それは、これから始まるトークショーに対する一種の畏怖のようなものだったに違いなかった。 打ち合わせ 控え室にご案内した後、私たちスタッフは、しばし遠巻きに小木さんたちを眺めていた。着席するのもはばかられ自然とそういう形になってしまったのだが、端から見ればかなり不自然だった。 御茶の用意をする千穂さんも動揺していた。 「御茶をお出しした方が良いのか、お水の方が良いのか・・・どっちだと思います?」 千穂さんは、小さな声で私にそう聞いた。 『どっちだといわれても・・・』 そんなことは、解らなかった。そこで思い切って 「どちらになさいますか?」 伺ってみると 「水で御願いします」 と、即答が帰って来た。確かに先ほどの様子からしてお水だろうなぁと思った。彼らは、暑い中、窓全開で車を運転してきたばかりだったのだ。それから千穂さんは、献身的にせっせと小木さんたちに水を注いだ。 「私、水しかつげない女だと思われたかも知れない・・・」 そんな事を千穂さんは嘆いていたが、トークショーの最中も小木さんは、実にお水をおいしそうに飲んでいた。おそらく、暑かった上に素人のツッコミに少し緊張していたのだろうと思われる。 さて、一息ついた頃、本日の集いの概要をお配りして簡単に進行についてご説明申し上げた。「ふぅん」という感じで小木さんは、レジメをご覧になっていた。それから、抽選会用のグッズにサインを入れてもらった。本日の目玉商品は、ソフトバージョンとハードバージョンの目覚まし時計だ。それは、主催が、是非ともと早期から考えていた一品だった。ちなみに、お宝「ハミング」を提案したのは私だ。当たったみなさん、おめでとう。末永く家宝にして頂きたい。 「時計に向かって喋るのは、初めてだ」 目覚まし時計を持って苦笑する小木さんは、何だかかわいらしかった。そして、少し考えてから 「おはよう。朝ですよ~。起きてくださ~い。もしも~し」 と、いう優しいセリフと 「おはよう。起きろっ。朝だぞ」 と、いう厳しいセリフを録音してくださった。 当選者は、きっと、あの声を聞くためにもう一つ、目覚まし時計を枕元に置くことになるに違い。考えてみれば、罪作りな時計だった。 さて、その後、 「せっかくなのでこの時間を利用してフリートークしたらいいんじゃないですか?」 と提案してくれたのは、S社長だった。たまたま地方から来たスタッフが、小木さんの前に座り(机が船型になっていた)都内のスタッフがその横に座った。しかし、みんな緊張しているためか、なかなか質問を切り出せなかった。いくつかの会話の中に、 「『おとり捜査官5』では、25分間も出番があって大変だった」 というものがあった。後述する「25分のセリフ」のくだりは、実は、この辺から来ていた。また、以前、主催から聞いていたフランス映画の件は、 「国際映画祭出品後に公開される予定ですが・・・」 というお話だった。何でもフランス側が、書類を一枚だしそびれたばかりに制作費が出なくなっていろいろ後から集めていたとか何とか・・・。業界とは、なかなかスレスレ仕事をするところの様だった。 この時間のおかげでその後、トークショーにいささかなりともふくらみを持たせられたように思う。今思えば、それが打ち合わせといえば打ち合わせになったのかもしれない。早めに会場入りしていただいたことを司会者として誰よりも感謝している。 Aパート トークショー 14時10分~15時10分 第一部 俳優 小木茂光氏について 14時10分~14時40分(30分) BGM「ゴールデンボウル主題歌~ポール・アンカ」 聞き手:川崎 緑 (向かって右に着席) 司会: ERIN (向かって左に着席) (1)芸名の由来(本名は、小林 茂和さん)を教えてください。 小木氏 「丁度21ぐらいの時に芸名作ろうぜと言うことになって本名があまりぱっとしなかったので(『小林』から)『木』を一本抜いて『小木(おぎ)』にした。名前『茂和』の『和』は、かっこよくないということで『光』に変えた」 川崎「これから光り輝くように・・・」 小木氏「そうそう・・・」 司会「深いおはなしですねぇ~」 小木氏「(いったんうなずいた後、えっ?と顔をあげて)深いっすか?(笑)」 (2)最近出演のドラマ・映画から ①「ゴールデンボウル」の役づくりについて 小木氏「台本が最初からちゃんと出来ていたのであまり考えることはなかった。後から聞いて参考にするものはあったかも知れないが、自分の想像で作った。『レオン』の警察をイメージしたというのは後で聞いた」 ②気に入っている回は、どれですか? 小木氏「(しばらく考えて)全部おもしろかったからなぁ。早口言葉は、全然早口じゃないから・・・。台本が、『生米・生麦・生卵』と書いてあって野島さん(脚本家)は、そんなこと間違える人じゃないから、これは、無理して間違えた方が良いんだろうなと考えて喋っているウチに早口言葉じゃなくなってしまった」 ③イメージの入り方は? 小木氏「現場でてきと~に・・・」(笑) ④役を演じる上での自己規制は、ありますか? 小木氏「それは毎回有りますねぇ。ここは、ゆっくり喋ってとか常にどっしりとしてぱっと上げないようにとか・・・」 ⑤ボウリングについて 小木氏「昔は、やっていた。最近は、あまりやらない。たまに行くときは、友達や社長と行く。スコアは、160ぐらいかな」 川崎「私、60を出したことがあります」 司会「ガーターですね。それはかなり・・・」 小木氏「そりゃ、練習した方がいいよ。(ちょっと考えて)・・・小銭を少しお掛けして・・・そうすると人間必死になる。お遊びは、だめだ。何事もリスクを背負いながら・・・(笑)大銭は、まずい」 (場内大爆笑) (3)今までやった役の中で一番気に入ったものについて 小木氏「はぁ・・まぁ・・そうだね。前にも言ったんだけど『突然炎のごとく』。一番自分の事をよくわかってくれている監督やスタッフと撮影したのでおもしろかった。白黒映像だから結構、大変だったらしいよ。ビデオになると小ちゃくなっちゃうから・・・(突然)あれは、フィルム売った方がいいよ。・・・ちょっと違うか・・・(笑)」 司会「ビデオでもか~なり高いんですが・・・」 川崎「そういうことは、後で事務所に帰って相談を・・・(笑)」 司会「きっとここでフィルムが有れば買おうというファンも・・・、今、考えちゃいましたねぇ」 川崎「予約をこの場で取り付けて・・・」 小木氏「映写機も買った方がいいね(笑)」 司会「みなさん。映写機も買わないとダメです(笑)」 (4)男の魅力(ダンディズム)について 川崎「SEPIAの頃は、「強さ」、解散時は、「優しさ」と答えられていますが、さて、現在は?」 小木氏「そうなんですか?」 司会「雑誌などに記事が残っていますが・・・」 小木氏「ん~むずかしいなぁ。・・・ダンディズムだって・・(苦笑)。今もう40ですから、なんて言うかな。最近、年を感じるんだけどまだまだというのもあるし・・・自分の目指している所にまだ行けているのかと考えると・・・それをやっている人が魅力的に見えるね。簡単に「強さ」とか「優しさ」とか語れなくなってしまった。昔は、良かったなぁ」 川崎「セピアの頃は『流されず・・・』とも言ってましたね」 小木氏「え?」 司会「お・・お忘れですかぁ~?」 小木氏「昔のことは、忘れようとしてたんだよ」 川崎「朝日新聞の記事ですね。やっと10年かかってイメージを振り切ることができたと・・・」 司会「この後、ちょっと辛い時間になるかもしれませんね。『SEPIA』についてお伺いする時間があるんですが・・・(笑)」 小木氏「あの時は、SEPIAの頃は、そう言うことを言っちゃえる存在であった。そうでないと支えきれなかった。本当は、違うんだよという部分もあったが無理していた。年を取るといろんな事が、全部魅力的に見えますよ」 川崎「マネージャー氏も素敵ですよね」 司会「この際なのでマネージャー氏の魅力について」 小木氏「恥ずかしがるのでやめておきます(笑)」 (5)イメージ・チェンジ計画について 小木氏「ダンディズムとよく似ているんだけど一番イメージを変えたかったのは、一世風靡から役者になったとき。それまでとは、まったく違うものになりたかった。いろんな事をやってきた。どこかいろんなものが有る中でぎゅっと掴めるものがあるというのは、必要だろうなと。まだ、これと言ったものも見つかっていない」 ・髪型について 小木氏「普段は、何もつけてない。直毛なので(ムース等)つけたら上がってしまう。堅い職業の役の時は、きちんとしないといけないと思ってメイクさんに会う前に自分できっちり上げていきます。そうじゃないパターンの時は、相談して・・・」 川崎「誰に相談するんですか」 小木氏「メイクさんと・・・」 司会「他に誰とするんですか(他にいないじゃないかというニュアンスで・・・)」 川崎「家帰って相談するとか」 司会「ああ、家の人とね」(笑) 小木氏「最近は、この髪型に飽きてきたんでどんなのがいいか募集したいという気持ちも・・・。髪型変えると今まで来ていた役は、できなくなるけどそれまで来なかった役が来るようになるんで。(金髪もありかという質問に)家族を抱えて生活する身ですから仕事が半年空いちゃうと困るし・・・」 〈ここで会場、オーディエンスとなる〉 前髪バージョン「はみんぐ」スタイルが好きな人 約3分の2が挙手 〈意外だったのか小木さんは、驚いた様子を見せる〉 一筋たりとも乱れないオールバックが好きな人 約3分の1が挙手 司会「一番おいしいのは、最初は、かっちりしてて途中いろいろあって、辛くなったら前髪が降りてくるという・・・。一役で2度以上楽しめるという(笑)」(爆走する司会に会場拍手) 小木氏「(あまりの反応にびっくりしている)」 川崎「おびえているという。(笑)みなさん、最初にお手柔らかにとおっしゃってますから(笑)」 小木氏「でも、そうだね。ん~その中で変えてみてもいいかと思ってます」 注 :妙に納得していた小木氏。すでに「暴力教師」や「はみ刑事」「玉金」でちゃんとそうなっていたのだが、ご本人は、意識的に前髪を降ろしていたわけじゃなかった様だった。今後は、意識的に前髪を降ろす小木氏の姿が見られるかも知れない。期待したい。尚、会場内からは、「ベッカム・ヘア」というリクエストもあった。いずれにしても髪の毛が有るからこそ出来るスタイルである。 (6)一番今までで辛かった役は、なんですか? 《肉体的に辛かった役「新・半七捕物帖」》 小木氏「あれだ。真田さんと・・・NHKの・・・公家のちょっとそれ系の武将で・・・真田さんと対決するんだけど、かなり力入っちゃって・・・ざんざん雨が降る中でさんざん刀で突かれたあげく落雷を浴びてそのまんま仁王立ちに固まったまま後ろに倒れてくれっていわれて。そのままいっちゃいました。カツラは、づれるし背中からだったからそれからむち打ちみたいに一週間ぐらいなっちゃって・・・もうちょっと違う撮り方有るんじゃない?って思った」 《精神的に辛かった役「裸足のシンデレラ」》 小木氏「最初の頃だね。一世風靡やっていた頃だから生意気で・・・。今の社長とも知り合う前で・・。行ったらいきなり楽譜出されて・・・全然知らない曲で知らない歌詞で・・・衣装合わせかと思って行ったのにこう、(ギターを)結ばれて今から撮影しますって言われて・・・勘弁してよと思った。歌をやっていた時期だったから『これ出来なかったらどうなるんだろう』って・・・ナーバスになった。15分ぐらい練習してそれから撮り始めて・・・でも何やってんだか全然、自分じゃわからなくって・・・格好よくやれっていわれたけど全然格好良くなかった」 注:ついでに伺った「暴力教師」の折田役は、すごく楽しかったそうだ。 (7)昔の作品を見直すことがありますか? 小木氏「暇なときは・・・。この前アレだ。『グッドモーニング』を見直して・・『あぁ・・』。あのときより今見た方が、おもしろかったな。ドラマって言うのは、その時にやるより後の方がおもしろいことがある。アレは、早く走りすぎちゃったんだろうね。後でいいのになって・・・なんであのときやったんだろうという作品が多いな」 司会「アフロ・ヘァで他社のお葬式やさんに潜入するシーンがありましたね」 小木氏「あったねぇ」 司会「かぶりもの、めずらしかったですね」 小木氏「おもしろかったよ」 川崎「また、かぶりものがきたらどうなさいます?」 小木氏「やります。何でも(笑)」 司会「家族がいますし・・・」 川崎「半年仕事から離れないように・・・(笑)」 第二部 過去 「SEPIA時代を振り返って」(15分)14時40分~14時55分 ここで3枚の「こわいシゲさん」写真が登場。いずれも「一世風靡SEPIA」の時代に撮影されたモノ。一瞬、我が目を疑ったのか「俺?」と写真を見入る小木氏。それは、紛れもなくご本人の写真だったのだが・・・。 会場の大半が、今の方が若く見えるという反応を示すと意外な顔をして笑っていた。 (1)このときと今とでは、今の方が素に近いと・・? 小木氏 「そうだと思うけど。このときがあったから今があるんだけどね」 (2)SEPIA当時と現在では、どちらが、好きですか? 小木氏「(ちょっと考えてから)・・・現在(いま)が好きです(笑)」(会場拍手喝采) 司会「いかにもSEPIAというお答えで・・・」 川崎「こちらがどう答えて欲しいのか、理解していただいてますね(笑)」 小木氏「(笑)」 (3)他の元SEPIAメンバーとの現在の交流について 小木氏「たまに電話したりとか・・最近は、ないね。家庭の事情もあるし・・・」 司会「みなさん、お子様がいらっしゃる?」 小木氏「いるよ。・・・西村と・・・松村は、いないか・・・」 川崎「みなさんご結婚は、されたんですか?」 小木氏「してないね」 司会「独身の方もいらっしゃる?」 小木氏「いるね」 司会「みなさん。いらっしゃるそうですよ。独身の方が・・・」(会場拍手) 川崎「今からでも間に合う・・・間に合わないか(笑)」 ・元メンバーと共演したときの話~哀川さんについて 小木氏「やぁ・・元気って。『僕が地球を救う』での翔チャンとの共演では、翔チャンがやりにくかったんじゃないの?俺は、全然感じない。おもしろかった」 ・共演しやすいメンバーとそうでないメンバー~柳葉さんについて 「(共演しやすいかは)あんまりそう言うのはないね。柳葉と始めて共演したのは、「踊る大捜査線」か。(場内から違うという声。かつて「親愛なる者へ」で共演していたことがあった)ごめなんなさい。「踊る大捜査線」では、柳葉が、やりにくそうだったと人づてに聞いた。(やりにくそうだった?)びびったんじゃないの?(笑)あの中での彼の役は、フラストレーションのたまる役で・・・彼が想像していた自分とそこにいた自分が、違っていたので・・・俺が行ってそこで拓(ひら)いた。それから真剣にやるようになったと人づてに聞いた」 川崎「名前の上がっている柳葉さんに影響を与えられるぐらい存在感のある役者さんになったと・・」 小木氏「俺は、そうは思っていない。相手が勝手に思っているだけ。意識はないけど、チャンと役者になりましたよというところは、見せたいと思った。翔チャンとやったときもそうだけど・・・何度か彼の映画に誘われたけどスケジュールとかが合わなくて・・・でもこれは、きちんと役者として対応すべきだなと思った」 注 当時、一番気があったメンバーは、一緒に住んでいたことのある松村氏。いろんな事を話したそうだ。雑誌の方では、「柳葉敏郎」と答えたモノも存在する。こちらの方は、感性という部分で気があったと語る。かつての「仲間」は、それぞれ対等に張り合うライバルでも有るのだろうか・・・。「自分との戦い」と語った哀川氏の言葉が思い出される。 (3)音楽活動再開の予定について 小木氏「いつ頃がいいすかね。自分がやりたいと思う日が本当に来るか来ないかってことですよ。時期が来たらそういう流れに身をまかせていきたい。今は、役者の仕事をやる」 注 カラオケで良く歌わされるのは、「前略・・」それ以外で歌うのは、柳ジョージ。アンケートの記載によると「あの声と私は、田舎者なのでアメリカにあこがれをもつ詩の感じが好きです」ということだ。 (4)「道」の存在について 第三部 未来 「今後の活動について」(15分)14時55分~15時15分 (1)やってみたい役・やりたくない役について 小木氏「いろいろやったから・・・どうしょう。って最近は、思っています。今までやったことがないやつがやってみたいのもありますし、だから髪型も変えてみたいなぁと言うのがありますし・・・」 川崎「こんなのは、嫌だというのはありますか?」 小木氏「ないっ(きっぱり)。本当に自分がやりたいものを今ようやく考え始めたという段階です」 司会「特撮モノの隊長役が来たらどうしますかという質問があるんですが・・・」 小木氏「んっ?(いきなり振り向く)」 川崎「ナントカ戦隊とかウルトラマンとか・・・」 司会「特殊警備隊とか・・・」 小木氏「・・・すごいねぇ・・・。現実離れしているものは、ある意味恐いよね。本当にもう仕事がなくてそれしかないっていわれたら考えるけど・・・役者としては、踏ん切れないモノがある」 注 特撮モノ(子ども向け)は、どうやら考えている仕事の範疇には、ないようだった。日本の特撮モノでもハリウッドばりのSF作品を作るとなればきっと小木氏の答えも違っていたのかもしれない。以前「ゴジラ対キングギドラ」にご出演されたこともある小木さん。確か防衛庁の人の役だったような・・・。 ・今後のテレビ出演「天体観測」(7/23オン・エア)について 小木氏「先々週だよ・・・」 司会・川崎「えっ?」 小木氏「台本が来て、これ明日やるからって・・・先週だ」 司会「明日仕事ですか」 川崎「台本覚えるの早いんですか?」 小木氏「まぁ・・・NG出しましたよ。今回は・・坂口くんにいろいろ言うところがあるんだけど・・・それは、見てもらえば解りますけど・・・大人から見た若者像ということでいろいろ言うんだけど葛藤がられても困るし・・・地下駐車場で・・・」 司会「地下駐車場のロケ、多いですね」 小木氏「空気悪いっすよ~(笑)」 川崎「近々、撮影に入られるものはありますか?」 小木氏「昨日は、『科捜研』で京都に行って・・・」 注 小木氏は、そう言って結構、ストーリーの確信に触れる所まで話してしまったらしく、私たちのツッコミに対して「イイんだよ(苦笑)」とちょっと投げやりに言った。可愛い。 ・海外の話 小木氏「何処まで話して良いのか解らないところがあるね。香港じゃ台本は、その日に渡すって言うから・・・情報化社会だからパクられちゃうので。日本じゃなかなかそこまでは・・・」 司会「海外のお話が出たんですが、 邦画が輸出されていることから小木さんは、海外でも人気が高いんですよ」 小木氏「知らなかった」 司会「国際スターですね」 川崎「フランスでも映画をおとりになったそうですけど・・・」 小木氏「フランス語は、勘弁だな・・・(しみじみ)。いろいろ勉強していくじゃないですか。でも全然聞き取れなかった」 司会「どんな役柄ですか」 小木氏「単なる日本人のアパレル系の若社長」 (2)俳優以外のお仕事について 小木氏「脚本書いたりしていますが・・・」 司会「ブロードバンドというお話もあったんですけど」 小木氏「アレは、あんまり良くないみたいですよ。5分という時間で作るので盛り上がりっぱなしになる。ドラマとしてはちょっと・・・」 司会「一瞬芸のような・・(笑)」 川崎「四コマ漫画の三コマ目ばかりという・・・(笑)」 注 実際にその番組は、ネット上で流れた様だが、会場の誰一人としてそれを見る機会には、恵まれなかったようだった。やはり余り良くないのだろう。尚、ビデオになる予定は、当分ないらしい。1時間半盛り上がりっぱなしのドラマ、ちょっと見てみたい。 (3)本日集まったファンへアピール 小木氏「さっきそう言われたんですけど、なにも考えてなかった。・・・(ちょっと考えて)じゃあさっきのフランスの話で日本のスタッフや俳優が、現場を良くしようといろいろやったんですけどその中で日本人の俳優さんは、レベルが高いと評価されてとても嬉しかった。日本人は、絶対に負けていない部分がある。海外に行っても自分の中でも努力しているし全然劣っていない。だから皆さんも次世代に伝えて・・自信を持って生きてください」 インターバル 15時15分~15時28分 ここで13分の休憩となった。(小木さんスモーキング・タイム) また、平行してファン同士の交流とミニ・ドラマ出演者の打ち合わせをした。 Bパート「ふれあいタイム」 15時30分~16時15分(45分間) 第1部 Q&Aコーナー (このコーナーでは、ファンが、小木さんに直接質問をした) (15分) ①「京極夏彦さんの『怪』にご出演されていましたが、ご自身恐い思いをしたことがありますか。又、幽霊や物の怪の類は、信じますか?」(AKANEさん) 小木氏「結構、信じちゃう方ですね。恐い思いという感覚は、ないけどあって欲しいなと言う願望があって信じたいし、その中には、錯覚だろうという気持ちもあります。幽霊をみたことはないし心霊写真とか見せられても全然何も感じません。ぞっとしたというのはないです」 ・「家族」について ②「プライベートな質問で申し訳ないんですが、子どもさんがいらっしゃるということでどのようにすごされていますか」(たくはるさん) 小木氏「土・日とか休みの日は、撮影が入ったりすることが多くて、そんなに頻繁に遠くに行けないし、突然電話が鳴ったりメールが入ると帰ったりすることもあるのでそんなに遠出は、出来ません。大体義理の兄の所とかそういうところに子どもを連れて遊びに行ったりとか・・・後は、公園でサッカーしたりとか・・・自分は、泳がないけどプールに連れて行って泳がせたり・・・そんな所ですね。今のところは」 ・「仲間」 ③「仲間と言うことで気持ち的に特別なものはあるのか、平賀さんや功雄さんとの共演についてもお話ししてください」(森村恵子さん) 小木氏「平賀先生とはですね。あえて先生と呼ばしていただいているのは、一世風靡SEPIAの時代にステージングのテーマについて話し合ったときに「ここは、風林火山だね」とか観念的な発言が多い割には楽しい会話だったなと・・・。役者として平賀先生を見ると『うわっ・・・やってる』とか(笑)。なんか芝居の中でこういう目をしているだろうなということも解りますし、一緒にやったことは、まだ無いんだけど・・・腹の底からこう・・・こみ上げてくるおかしさというか・・・出来るなら平賀先生とは、一緒に仕事したくないなと・・。(笑)武野くんに関しても同じような感じで彼のクセっていうのも解ってますし・・・一緒に共演したことも有りますが、身内が恥ずかしいことをやっているなという思いが有りまして・・・。そう言う点では、柳葉さんや哀川さんとは違うなと・・・。・・・あまりに親密すぎて・・・」 ・四十路を迎えて ④「四十路を迎えられて『道』にでていた頃と今とでどういう風に違いましたか?(をちみさん) 小木氏「昔は、40なんかおっさんやんと思いましたが、全然、気持ちの上では、変わっていないですよ。外見がちょっと老けたなというのは感じています。こういうのは、回りが判断するものだなぁというのが実感ですね。気持ちの中では、24の頃のものを引きずっているし・・・」 ・休日 ⑤「小木さんご自身の休日の過ごし方を教えてください。また、はまっているものがありましたら教えてください」(ゆきさん) 小木氏「一世風靡SEPIAの頃からある人に『夢を売って生活しているんだから本人が夢をもっと持ちなさい』と言われてもっともだなと・・。そう思って現実の世界の中で考えてみると夢を持つ生き方って何だろうと・・・。実は、いろいろと・・・。(少し間)・・・最近は、友達と地方競馬行って遊んでいます。すごい前置きが長すぎて(笑)。やりたいことは、あるんだけどまだ、 身に着いていない。情けないと思います。これからがんばります」 (印象に残ったレースはと聞かれて) 小木氏「100円で遊べるもので・・・単なるばくち好きのオヤジじゃんと思われればそうかもしれないし、100円でどれだけ楽しめるか、夢を追求できるのかと・・・こういう風になれば良いなぁと想定して遊べるゲームとして楽しいです。地方なんでそんなにすごい馬がいるわけじゃないけど一人1000円ぐらい投資して・・。スタートした時点で終わっているものもありますし、ゴールしかかる頃にそうくるかというのもありますし、偶然と言っては、おかしいけれど100円で30万ぐらいになったこともあった。100円で30万なら1000円で300万。それを考えちゃあ、おもしろくないから・・。昔確かにそう言う買い方したことが有りましたが・・。(笑)それを果たしてやり続けて良いのかと思っちゃったし、こうして人は、はまっていくんだなぁということもよくわかるし・・。でも、それをやっちゃあ、妻子ある身としては、まずいだろうと・・・。やる日は、小遣いで5~6000円ぐらいしか持っていかないようにしているんです」 司会「一攫千金を狙う話で締めて頂きましたけど・・・違いました?(笑)」 小木氏「だめだ、だめだ。そんなのやっちゃだめだ(笑)」 司会「注意書きがはいっておりますねぇ」 小木氏「そんなの絶対あたるわきゃないんだから・・・(笑)」 司会「深いおことぱですねぇ(笑)」 第2部 ミニ・ドラマ~夢の共演~ (30分) このコーナーでは、参加者(希望者)が、小木さんの出演作をもとにミニ・ドラマを演じた。 「踊る大捜査線」 第6話 「張り込み 彼女の愛と真実」~雪乃を連行しようとする一倉を青島が阻止する場面 一倉さん決めのセリフ 「ショカツに勝手なまねはさせんぞっ!」 「踊る大捜査線」 第7話 「タイムリミットは、48時間」~岩瀬を連行する一倉 一倉さん決めのセリフ 「室井。浪花節ばかり唸っていると出世に響くぞ」 ・ミニ・ドラマへのコメント 小木氏「おもしろかったですよ。みなさん一生懸命役をつくってらっしやるのでそれに負けないように努力しました。・・・すばらしい・・・。こんな本までいただいて(苦笑)。みんなこのドラマをよく見ているから、感情が入り過ぎちゃった人もいたし・・・それは、それで良いと思いますし・・・皆さんと一緒にこんなセリフを言うのは、初めてだったんで僕の方も緊張して・・・最後、間違えちゃいました。すみませんでした。(スタッフを見て)・・・おもしろいですね。今度は、みんな覚えて、立って・・・( 会場ざわめき)短いところで立ってやれるといいですね」 注 始めて見る生一倉さん。思わず第一声の「来い」というセリフで場内は騒然。感嘆の声があがる。さきほどまでニコニコとしゃべっていた小木さんとは、別人の一倉管理官がそこにいた。それでも、劇中、参加者のセリフに苦笑したり振り返ったりとにこにこしているときは、トークの時の小木さんだった。一瞬にして変化する俳優 小木茂光。「ガラスの仮面」の北島マヤもびっくりである。プロの役者魂を見た。 花束&プレゼント贈呈 ちなみに記念品の中身は、ミキモト・パールの2002イヤー・フォト・プレート(銀)としおり(台本に挟んでもらおうと考えた)、ボールペンのセットである。フォトプレートは、2003.2004と末永くシリーズでお渡しすることが出来たらいいなぁという願いをこめた記念品である。 クールにしてビューティフル、そして、どこか上品な小木氏のイメージを考慮して厳選した。 地方競馬の予想にも是非、ご使用いただきたい。 集い全体に対してのコメント 小木氏「あの・・・僕もこういう事をやったのは、始めてですごく緊張しました。でも、皆さんが温かくこの会を作って頂いて・・・感謝します。これを心の中にしまってまた新しい仕事で何かが伝えられれば、そういう事が出来るようになれば一人前だなと思っています。今後ともご批判とか、髪型も含めて(笑)ご意見いただければ有り難いと思っています。本日は、ありがとうございました」 小木茂光氏退場(全員立って拍手で見送る) 第三部 お楽しみ抽選会(担当 しかじろうさん ととさん) 小木氏よりサインしてもらったお宝の数々は、以下の通り。(いずれもサインをしているところの生写真付) 本日の目玉商品 小木さん音声録音済み目覚まし時計 2個 本日の穴馬 小木さんサイン入り「はみんぐ」 1個 その他お宝 小木さんサイン入りうちわ「しげちゃん」 2本 小木さんサイン入りシェフ帽 2個 小木さんサイン入り色紙 3枚 深夜の通信販売のように楽しくそして、厳正なる抽選の結果、上記のお宝が10名の参加者に当たった。当選したみなさん、おめでとう。 主催挨拶(16時30分) 川崎「この挨拶を終えると本日の集いも終わりです。皆様、お楽しみいただけましたでしょうか。なにぶん素人の企画で運営した会です。至らない点が多々あったことをまずお詫び申し上げます。勿論、この会は、私一人の力で開催・運営できたものではなく本当に背中を押してくれた多くの皆様のおかげで開催できたことにお礼申し上げます。とりわけ同じ条件で参加したにもかかわらずばたばたと走り回ってゆっくり集いを楽しむことが出来なかったボランティア・スタッフにまず拍手を御願いします。主催挨拶も考えてきたんですが・・いろいろ伝えたいこととか他にもいろいろ有るように思うのですが、上手く出てこないですね。でも、これは、今回で終わりと言うことではありません。何より小木さんを応援している限り何処かで我々は、つながっています。だからその先の事は、次に回したいと思います。本日は、どうもありがとうございました」 好きだから出来ること・・・ こうして当日を振り返って原稿に起こしてみるといろいろな事が思い出される。ファンの集いは、いわゆる小木氏が、「一世風靡SEPIA」の頃からの長きに渡って応援してきた人たちとルネサンスの如く「踊る大捜査線」以降、ファンになった人たちとさらにもっと新しく最近ファンになった人たちの集合体だった。各自がいろんな思いで集まった会・・・それが今回の集いだった。自分が、長年憧れ続けていたスターが、こうしてステージを降りて同じ視線で話をしてくれる。それは、有りそうでなかなか出来ないことだ。そんなチャンスを作ってくれた川崎主催のこれまでの苦労と努力に敬意をこめ心から拍手を送りたい。また、事務所の社長さんの粋な計らいに言い尽くせない感謝を感じる。そして、終始、にこやかに私たちの質問に答えてくださった小木さん。本当にありがとう。以前にも増して小木さんが、大好きになってしまったことは、言うまでもない。 幸運の女神には、前髪しかないという。今回、集いに参加した私たちは、確かにそれを掴んでいた。始めは、半信半疑で・・・そして、後に確かな思いで・・。 何かを具体的な形にしていくことは、「夢」を追うことだと思う。小木氏も「夢を追う」事について語ったが、私たちは、今回まさに参加者全員でその「夢」を追っていた。集いを終えて耳にした運営上のいくつかの反省点は、真摯に受け止めるとして、全般的にこの集いは、好評だったのではないだろうか。スタッフのひとりとして、こんな素敵な企みに参加できたことは、一生の思い出だ。 好きだからこそ出来ること・・・それが、思いもかけない大輪の花を咲かせる事がある。今回の出来事は、まさにそんな一場面だったに違いない。 追記 俳優 小木茂光氏は、トークの中でも「シリアス」と「ユーモア」の二面性を見せた。それは、自然体であると共に役者としての彼の魅力そのものだった。 「やっと最近、自分のやりたいものは、何かと考えるようになった」と、小木氏は、言った。 きっと、これからも我々ファンをあっと言わせ、ブラウン管やスクリーンで変幻自在に進化し続けることだろう。 変化するものには、成長がある。いくつもの役を演じる中でやがて一人の役者が行き着く先には何があるのだろうか。それを遠くから見守り続けるファンでありたいと思う。 小木茂光という俳優と同時代に生まれ、巡り会ったこと・・・それが、何よりも嬉しい。 |