一世風靡SEPIA ラジオ出演リスト


1984年から1989年の解散までの間にラジオでも彼らの曲は、よく取り上げられていた。
ここは、「前略、一世風靡セピア」(ニッポン放送 毎週土曜日、30分)という
彼ら自身が、DJを務めた伝説の番組を中心に紹介します。
(それぞれの会話の内容は、要約したものです。)

2003.5.17 作成(一部工事中)

「前略、一世風靡セピア」全26回放送(1984.10.13~1985.4.6)
放送日 出演者 お も な 内 容 備  考
1984.10.13 全員
テーマ「自己紹介」
哀川翔氏の司会によるメンバーの自己紹介とフリートーク。
哀川・・23才、わがままな奴です。知ったかぶりの大人よりましだと思ってます。言い忘れたけど、本業は、ライターです。(原稿書きです)
春海・・アパート管理人をしています。コミニュケーションを含めての管理です。こだわりのある奴が好き。人間観察をやっています。
武野・・おそばやさんです。最近芝居をやりました。
挿入歌「前略、道の上より」
松村・・暗いとか言われてますけど・・(何故か世間に離婚がはやっている話を始める)
西村・・パントマイムやってますけどラジオじゃ通じないからどうしようと思ってます。ヨロチク。
柳葉・・仕事で一番上に立ちたいというのがあるけど、一人じゃ出来ないからチャンスを生かしてがんばりたい。
小木・・この世の中には様々な疑問がある。世間で見慣れたもののなかにも疑問があるのでみんなの意見を教えて貰いたい。感じ取ったものを教えて貰えれば自分にとってプラスになると思っているのでそれを課題としたい。
挿入歌「宴曲への回避」
詩の紹介・・詩 大戸天童(芳本美代子 朗読)
メンバーが、コメントするたびに横から口出しする哀川氏。言い忘れたことをその都度思いだしたら言わずにはいられない性分らしく、やんちゃぶりを発揮している。
また、「自分達は、アンケート集団なのでこちらの方からお題を出しますのでハガキで答えてください。ヨロシク」と視聴者にメッセージを送っている。
1984.10.20 春海
松村
テーマ「占いと優しさについて」
初っぱなから「恐い顔に限らず優しい人なんですね」というハガキを貰ったことを憤慨する松村氏。女性週刊誌を購入した春海氏が、その中から「占い」の記事を取り上げると、占いや心理学は、自己の欲求を満たすモノにすぎないと断言する松村氏。
「いい人」「優しい人」は、誉め言葉ではなくイージーで最悪な言葉だよという春海氏。「優しさ」は、石油と同じで限度があり「優しさ」の次に来るのは、「不気味さ」だと言って笑う二人。
春海氏は、恐いオヤジが時折見せる優しさが、子供の頃の思い出として残っているらしい。
「優しい人」だと言われたら他に形容が無いのかよと思ってしまうそうな・・。ことわざについても、時代によってケース・バイ・ケースで意味が違ってくるだろと述べている。
また、春海氏が側にいると酸素が足りなくなると言った後に「時には、相手に鋭い忠告をするのも優しさの一つだ」と松村氏は語るが、「優しさの裏に悪意がある場合は、注意した方が良いぞ」とやり返す春海氏であった。微妙な会話だ。
挿入歌「道からの組曲」
詩「男の詩(うた)」の紹介・・詩 大戸天童 (芳本美代子 朗読)
あみだくじでD.Jが決まったらしく春海氏と松村氏が、担当する。
結構、厳しい会話をジャブで応酬し合う二人。「優しさ」をテーマにした会話でありながら、お互いの風貌について指摘し合うなどなぜかせめぎ合っているのが可笑しい。

「美代子のハーピット占い」というコーナーが始まる。視聴者プレゼントもあったらしい。
ちなみにハーピットは、バンダイから当時、売り出されていた占いグッズ。(この番組のスポンサーである)
1984.10.27 小木
武野
テーマ「芸術は、時代が一人の天才の手を借りて作り出すのかも知れない」
「俺達は、いい加減なあみだくじなどででてきたんじゃない!」と断言する武野氏に「ジャンケンで~す」といきなりボケをかます小木さん。「リーダーなんだから・・」といさめる武野氏にさらに「グとパーです」と可愛く呟く。
最近、美術館に行ったという小木氏。建物から圧迫感を感じてなかなか入っていけなかったらしい。
芸術は、自意識から来るもので、ある種のマスターベーション的なものじゃないかと語る武野氏。そして、「芸術」という言葉をつくった人自体が、すごいと誉める。芸術を作りだした人間は、自らそのことを言わない方が良いだろうと語る。
挿入歌「街で生まれた唄」
アンケートについてなかなかお題が出ないじゃないかというリスナーに対して「愛」という課題が、二人から出題される。
詩の紹介・・詩 大戸天童(芳本美代子 朗読)
最後に、LP制作の話とロンドンに行く計画についてちょっとだけさわりがある。
映画音楽の調べに乗って「芸術」について格調高く語るの二人。大人の会話で展開した30分であった。
1984.11.3 哀川
西村
テーマ:言葉について
1984.11.10 春海
柳葉
テーマ:明治について
1954.11.17 武野
松村
テーマ:いじめについて 大阪でいじめが原因で高校生が、同級生を殺す事件が発生する。これを受けて「いじめ」について視聴者がどう考えているかという声を紹介している。

重いテーマだが、柳葉&小木氏の妙~に明るい会話で楽しめる内容になっている。
1984.11.24 柳葉
小木
テーマ「いじめ」について
先週のセピアより課題。「男のしわに刻まれていくのは何か」
柳葉「男が流す涙の後」
小木「うん、なるほど。で?」
柳葉「聞き忘れた愛のささやき・・・」
(このころ起きたいじめによる殺人事件について様々な高校生の意見が流れる。)
小木「殺すのはダメだよ」
柳葉「この事件については、評論家に任せて・・。それに関して電話のコメント聞いて・・始めの子は、『話し合えばよかった』といってるけどそういう問題じゃないね」
いじめっ子でありいじめられっ子であったという柳葉氏。「どうやら生意気な子供だったらしくて・・」いじめられた次の日にはすでに仕返しを考える勝ち気な子供だったらしい。結局、シカトを決めるに留まったそうだ。
「俺なんかセンセイいじめてたから・・・」と小木氏。おいおい・・と思わず突っ込みを入れたくなる発言。
部活ではけ口を求めて鬱憤を晴らしていたという柳葉氏に対して「ちゃりんこのって青春してたよ。あのころは・・」と昔を振り返る。
挿入歌「道からの組曲」
「男の詩」詩 道乃上夢麿 (朗読 芳本美代子)
小木「学校で今どんないじめが行われているか電話で聞いてみよう」(視聴者と電話が繋がる。“靴がなくなったりイタズラされた女子高生の話”。原因は、どうやらその子がモデルをしていたことに対する同級生のやっかみらしい。彼女には、別の友達がいたので無視をすることで対処したと語る)
小木「よりどころを他の友達に求めることで解消したのかな」
柳葉「愛というのとこれも関連させてまとめたらおもしろい結果が出るんじゃないかと思います」
小木「人間には、感情があるからこういう事も起きる。だから法律があるんじゃないかな」
柳葉「小木さ~ん(←さすが・・というかんじで)」
小木「難しいと思うけどもっと大きな心でいてほしいね」
柳葉「ほれ、明日仕返ししようとしているオメエだ。オメエ。人に当たんねぇで道にあたれって・・」
1984.12.1 春海
西村
テーマ:「いじめ」について
1984.12.8 哀川
柳葉
テーマ:「いじめ」と「愛」について
10 1984.12.15 春海
哀川
小木
テーマ「鼻でフン!忠臣蔵~忠臣蔵だよ!セピア」
#1 江戸城松の廊下
246が込んでいて遅刻した浅野内匠頭(小木氏)は、いきなり吉良(哀川氏)にズートスーツ姿を責められる。事前に聞いたときは、ズートで良いと言っていたのにどうやら、付け届けが鰹節だったことが原因で、吉良の不興を買うはめになったらしい。こ馬鹿にされブチ切れた浅野は、ついに吉良に斬りかかる。
「で・・殿中でござる~」と叫ぶのはハルさん。
かくして浅野内匠頭は、切腹を命じられることとなる。
#2 浅野内匠頭切腹
「内匠頭殿。拙者が介錯させて頂きます。しからばっ」
「あー。ちょっと待って。ガスの元栓しめたかな・・・」
往生際が悪いところをみせる浅野(小木氏)。そして、「そうだ。辞世の句を詠まないと・・・」とおもむろに筆を取りだしなめる。当然、口の回りは、真っ黒になりそれを介添人から指摘される。
「田植えの時期は、終わったしなぁ・・・」なかなか辞世の句が出てこない浅野に介添人(ハルさん)が、その時、本を差し出す。
『あなたも辞世の句がつくれる』『ハウ・ツー辞世』『試験に出る辞世の句』『辞世を詠んで極楽へ行こう』
「お、なかなかいいな」参考書をめくる浅野。
「3両のところをいまなら22分!」「あー。金取るんだ・・・」「あたりまえじゃない。給料が安いんだからこれくらいのアルバイト認めてよ」「じゃあ、後で家来に貰ってよ」「後払いだと割引無いよ」句を詠み始める浅野。
「風誘う・・・花よりもなお我は、また・・・」
「はい!」
「百人一首やってんじゃないんだから・・」
「いいね。で、下の句は?」
「世に盗人の種は・・」
「それは、石川五右衛門の句でしょうが。盗作は、ダメ」
「人の句か、これ。通りですらすらでて来ると思ったよ。むずかしいなぁ~。そうだ、唄を詠むのは難しいから詩にしよう」
「男の詩」詩 孤舟 (朗読 芳本美代子)
「まことに素晴らしき詩。拙者思わず落涙致しました。では」
「ん。もはや名残はない。介錯御願い致します」(ジャーン♪)
ナレーション(哀川氏)「かくして浅野は、切腹。大石以下家臣たちは、我が殿の無念を思いハラハラと哀惜の涙を流したのであった。」
(ジャンケンが始まり芸者の役は、負けたハルさんに決まる)
#3 一年後 遊興三昧の内蔵助
世間を欺くために宴会をする大石内蔵助(小木氏)
「いや~。ゆかいだ。愉快だ」
「あたくしは、もう・・」
「まぁそういわずに飲め、カラオケはねぇのか」
「カラオケですか」(シナを作るハルさん)
「気持ち悪~。やめやめ」(小木氏、哀川氏)
ハルさんの芸者シーンをやめていきなり討ち入りシーンに飛ぼうという哀川氏と小木氏。
#4 吉良邸討ち入り
ナレ(小木氏)・・・今まさに討ち入らんとする所であります。
大石(小木氏)「ヤマ」
家来「えっと・・緑」
「ヤマ」
「ひらひら・・」
「連想ゲームやってんじゃないんだからよ。合い言葉だよ。ヤマ」
「道に落ちていた男」
「カワ」
「12月16日発売」
「よし。これで全員そろったか・・・では、みなさ~ん」
「ちょっと待ってよ。今から討ち入りするんだよ。それをさあ、みなさ~んはないんじゃないかな」
「じゃあ、なんかあったかな。・・・やろうども」
「おー。・・ちょっとまってよ。山賊じゃ無いんだから・・・」
「なんだっけなぁ・・おのおの方っ」
「いいねぇ~」
「おのおの方っ」
「サイコー」
「おのおの方っ」「おのおの方っ」「おのおの方っ」(何度も繰り返す)
「いつまでやってんだよ」
「おのおの方っ・・・亡き殿の無念をはらさんと(中略)目指すは、吉良の首一つ。心してかかられい!!」
陣太鼓とときの声が鳴り響くと、太鼓の音に被さり「前略、道の上から」が聞こえてくる。(素意や、素意や・・・♪)
小木「そ~いやぁ、去年の今頃は、寒かったなぁ~」
やっと炭小屋で見つかる吉良(哀川氏)を引っ張り出すハルさん。
大石「ここまで来れば、あんたも男だ。いまさらじたばたしねぇだろ。我が殿の仇、覚悟いたせよ」
吉良「あ~ちょっとまった。寿司たべちゃぉ」
「覚悟いたせ~」
「待って。辞世の句詠まなくっちゃ」
「切腹じゃないんだから・・」
「待って。待ってよ。おもしろいものがあるんだ。見たくない?(ハーピットを見せる)それ、あげるから。じゃあね~」
「待てっー」
「しまった」
大石「我が殿の仇、覚悟いたせ~。俺、こればっかりだな・・・」
ナレ「かくて大石内蔵助以下四十七士は、切腹。ご存じ忠臣蔵、これにて終わりであります。」
顔を真っ赤にしているらしい小木さん。熱演で力が入ったらしい。
「余韻が残ってるな・・。表にでないと・・」
「忠臣蔵」は、日本人好みの話だなと締めるメンバーであった。
挿入歌「輪の中より、草々」
「前略、一世風靡SEPIA」の中でも最高におもしろいラジオ・ドラマ「忠臣蔵」。これ一本でCD化してもよい傑作である。

【キャスト】
吉良上野介、ナレーションを哀川 翔氏、
浅野内匠頭、大石内蔵助ナレーションを小木 茂光氏、
介添人、芸者、家来等を春海 四方氏が担当した。

セピア風忠臣蔵というだけあってそこらかしこに楽しいコントが入っている。
おそらく、脚本は、道でのパフォーマンスを意識したものであろう。
小木氏は、後の「怪」東雲右近にみられる迫力のあるセリフ回しを展開している。(「怪」の中では、唯一、時代劇を理解してセリフを喋っている俳優だと某映画評論家に賞賛された)
11 1984.12.22 春海
小木
西村
松村
テーマ:セカンドアルバム「道に落ちていた男」について
挿入歌「ROAD MAN」
この楽曲は、全員が、気に入っている様子。
挿入歌「やがて来る日に」
「男の詩」詩 平賀雅臣 (朗読 芳本美代子)
好きな曲について
松村「メディナの風景」
西村「TIME UP」
小木「俺、なんでもいいや」(でたー。いつものことだよ。と他のメンバー)
挿入歌「メディナの風景」
松村「シゲの声とこの曲の乾いたザワザワした感じがいいね」
春海「お香が匂ってくるね」
小木「俺は、モロッコ風の場所の砂塵の舞う市場に人が群れているのをたたずんで見ているっていうイメージだね。」
春海「この曲を聴くと世界が中近東に飛べるね」
松村「蜃気楼が漂ってくるね」
小木
「今度のアルバムは、一曲ずつかけ離れたものという感じがいい」
風景がみえる唄を目指したというセカンドアルバム。室内でも外の風景が楽しめるのは、コンサートと一緒だというメンバー。セカンドアルバムを作りながらサードアルバムづくりもしたぐらい曲の貯金が出来たらしいが、後で時間が経ったときに世に出せるかが解るという小木氏。
レゲロは、嫌いだという松村氏。
挿入歌「レゲロの溜息」
西村「溜息って感じするでしょ」
小木「見せるところは、あまりないけどライブではおもしろいんじゃないかと思う」
挿入歌「セピア狂詩曲-暗褐色ラプソディ-」
小木「自分たちの事を歌手とは言えないけれどレコードを出すということは、何かを感じて欲しいということだね」
12月16日に発売されたセカンド・アルバムを聞きながら曲にまつわる話を展開する4人。

レゲロは、武野、春海、西村によって結成されたユニット。
電車の中でゲロを吐いたことがヒントになって命名されたらしい。
12 1984.12.29 小木
西村
松村
春海
テーマ:この一年間を振り返って
13 1985.1.5 武野
小木
テーマ:正月の七不思議
昔より正月が短くなったという武野氏。何故正月は、「正しい月」なのか。止めるに棒が一本あることからトメ天井と呼ばれ、つきが落ちるのを防ぐという意味だと説明する。蛍雪時代という言い方と同じで睦月というより正月という方が接しやすいらしい。
(ここで哀川氏から新年の挨拶がながれる。)
門松について、「門松与平という人が魔よけに置いたのが始まり」「うちのマツは、クールだね」と二人。
(ここでハルさんから新年の挨拶がながれる。)
おとそについて「昔は、薬草にみりんを入れて飲んでいたらしいよ」
(飲みながら会話が進む)
挿入歌「セピアラブソディー」
男の詩 詩 道乃上夢麿 (朗読 芳本 美代子)
一富士、二鷹、三なすびについて「秋なすは、嫁に食わすなが、正月まで後をひいているらしいよ」
アメリカだと三番目は、コーンだなという小木氏。
(ここで西村氏より新年の挨拶がながれる)
なぜ喫茶店の料金は、正月に高いのか、について「おねえさんが、すずしい格好ででてきたから?」「そうなの?・・・10分ぐらいででてきちゃったからなぁ・・」(小木氏)どんな喫茶店に行ったんだろう。(このころノーパン喫茶なるものが、巷に流行る。)
東武沿線沿いは、餅つき器の普及率が何故高いのか
「電柱が多くて羽付が出来ないから・・」「キャンペーンでばらまいたのかな」
(ここで柳葉氏から新年の挨拶が流れる)
書き初めについて「正月だから字を忘れないように書くんだよ」(武野氏)「それを思いながら寝ると初夢見るんだよな」(小木氏)
「正月といえば、マンガ太郎と染めの助染め太郎」
ロンドンに行ってパフォーマンスをしてきたと話す武野氏。(しばし、紙を切って遊ぶ二人)そろそろおとそが効き始めている雰囲気である。
(洋楽の挿入歌の後、ハーピットコーナー)
昨年を振り返って「言いたいことをいってきたなぁ。言い過ぎたかなぁと思ったけど・・・今年も言います。」(小木氏)
(以下、テープ切れのため不明)
1985年の始めの放送を担当する和服姿の二人。小木氏は紺、武野氏は、大島紬のベージュ(100万ぐらい)を着ていたらしい。

おとそを飲んで酔っぱらっている様に聞こえるが、本当は、コーヒーを飲んでいた二人。











ハーピット占いでは、二人の相性がよいと星が4つ着くらしい。
★★★★)ってな具合か。
14 1985.1.12 春海
哀川
テーマ:ロンドンツアーについて
15 1985.1.19 柳葉
西村
テーマ:自分の別れ道
16 1985.1.26 武野
哀川
テーマ:色々なこと
17 1985.2.2 春海
小木
哀川
テーマ:今、壊したいもの1
18 1985.2.9 松村
春海
小木
哀川(アンケート集計センターより)
テーマ:今、壊したいもの2
いきなり壊したいものとして「マツさんの顔」というハガキを読む春海氏。理由は、恐いからということらしいが、当然松村氏は怒る。それからゲストとして、自分を紹介する松村氏。なぜなら久しぶりのDJだが、語りたいことがいっぱいあるからという。テーマは、「一世風靡SEPIAはアイドルだ」ということで言いたいことを紙に書いてきたらしく取りだして読み始める。
「セピアは、芸能人ぽくなくて好きだというファンからの手紙に対してレコードや写真集を出すのは、セピアをまとめる証。形に残すことが主であり今の自分たちの姿を示せればそれで良いと思っている。チャートや売り上げは、関係ない。それは、みんな解っていることだと思う。そのこだわりがある限り大丈夫だと思うが、セピアがそれを忘れてしまったら道に戻るか解散した方が良い。解散を前提にしたグループではあるけれど出来れば自分がいるセピアはそうしたくない」
挿入歌「輪の中より、草々」
アンケート集計センターからの報告ということで哀川氏より報告が入る。この日のテーマは、「男の子らしさ」上位3位の結果は、以下の通り。1.元気 2.ひたむきさ 3.意志の強さ
「男の詩」詩 孤舟 (朗読 芳本美代子)
スタートラインからの確認なのでその気持ちを忘れずにいたいねと語る二人の前に小木さんがやってくる。(一応、ゲストらしい)
「あなたが今一番興味を感じる新しいこと」について語る三人。ズートスーツと答える松村氏。ルービック・キューブやアメリカン・クラッカー、にこにこバッチ、フラフープと答える春海氏。
アンケートの課題となる。最後に話題を振られるが、「・・・・」と、悩んで終わる小木氏。

いつものように微妙な会話を応酬しあう二人。何故か春さん相手だと一言多いいじめっ子になってしまう松村氏。松村氏に言わせれば口が悪いのは、ハルさんのほうだということ。
クールな筈の彼がなぜか熱い。
19 1985.2.16 武野
西村
春海
テーマ:男の子らしさ
20 1985.2.23 松村
柳葉
テーマ:守りたいもの、興味を感じる新しいこと
21 1985.3.2 小木
哀川
柳葉
テーマ:アンケートの集計と発表
アンケートは、唯一のコミュニケーション手段かも知れないと語る小木氏。ウエットな人間関係を避けつつも意志の疎通を図るには、善い手段。真剣な答えが返ってくる。予想以上に沢山の解答が寄せられて嬉しいと語る。
「女の子らしさ」について男の子に聞いてみたら柳葉氏は、「ノスタルジックに求めている人も少なくない。今の女の子の姿がみえるような厳しい解答も多かった」
1.優しさ 2.明るい笑顔 3.しとやかさ
ということ。その後に家庭的なことや言葉が乱暴じゃないなどがつづく。紙一重だけど現代っぽい答えだなという哀川氏。
ここでいう「女らしさ」というのと実際の女の子に望んでいるものとは、違うと考えた方が良いだろうと付け加える。
「男の子らしさ」については、前回と同様の解答順になったという。7位に何故かHが入っている。やさしさは、4位。
アンケートは、10代後半の人の思っていることの反映だと考察する。10代の感覚は、まだ彼らにとって遠いものではない。(このころ、22.23才のセピア)
セピアを一言で括るのは、難しいが、生き方を考えてみると次の三つのものになる。「自分にとって大切だと思うことは、守り通す。立ちはだかることは、全力でぶつかり、ぶち壊す。常に新しいことを目指す」と小木氏。以上が、人間としての3つの条件だと語る。
壊したいものについてのアンケート結果は、以下の通り。
1.学校関係 2.自分自身 3.受験制度・テスト
(このころ受験戦争と言われ校内暴力が、流行っていた。時代の反映か)
守りたいものについては、
1.一世風靡セピア 2.自分自身 3.素直な心、
その他としては、命、夢や自然、平和など壊したいものと紙一重の様相を見せている。
新しいと感じることは、
1.セピア 2.自分自身 3.古いもの
アンケート結果を受けて、メンバーは、これらは一つの本心だと思うが、自分の回りのことしか考えられないのは、寂しいことだから外の世界に出て行くことが大切だと言う。新しい感覚は、外に出て人や物に刺激を受けてこそ磨かれるものだと語る。
挿入歌「賽を振れ」新曲
世の中には、いろいろな番組があり、俺達の番組は、変わってるかも知れないが、こんなのが一つぐらいあってもいいと思うとメンバー。
最後にズートスーツの抽選者の発表がある。(1万以上の応募者より5名の当選が決まる)
若者からの圧倒的な支持を受けている彼らが、こうしたアンケート結果に対して理解を示しながらも安易に同調せず厳しい提言を示したことは、実に一世風靡らしい。
今の自分たちを否定し、むしろこうありたいと思わせる存在、若者たちにとっては、一世風靡は、アイドルではなく目指すべき理想の姿であり、その厳しさと秩序を持った集団は、憧れであったようだ。
体育会系ののりに女心がときめくのは自然な事だが、当時は、男の子からも熱狂的に支持をされている。(ちょっと不良系にも熱心な応援者がいた)
22 1985.3.9 哀川
西村
後藤次利
テーマ:後藤次利さんを迎えて
レギュラーだけどあまり来なかったので気分は、ゲストのようだと言うニシヤン。じゃあ、お前は、ホストだという哀川氏。
本当のゲストは、彼らの楽曲を作曲・編曲した後藤次利氏。スタジオのエレベーターで出会ったのが、どうやら初めらしい。
初対面の時のセピアのイメージについて、恐い人たちだと思ったという後藤氏。
自分をあまり見せず、よく解らない人が多いと。だが、そこが魅力でもあると語る。優しさと強さは、表裏一体でなければ意味がないが、セピアにはそれがあるという。そんな中でいい距離感を持ってオープンでいられるのは、哀川氏だと誉める。小木氏については、言葉を噛みしめながら話す「三年殺し」の様な人で、ぼそっと一言低音で話す男だと評す。
セピアの曲については、ハーモニーで聞かせるよりも一本でパワーに変える楽曲を心がけたらしい。セピアに会ったからこそ、お互いに触発しながら生まれた曲であり、彼らに出会えたことがとても嬉しいと語る。
挿入歌「ブレーキング・ポイント」(曲 後藤次利)
踊る自分たちと音を作る後藤氏は、ステージで勝負していると哀川氏。
道が好きでレコードも出したが、始めからそれを望んでいたわけではない。でも、いろんな人間との出逢いがあったのは、収穫であり、自分たちもそう言われたいという哀川氏。
「俺は、そう言われているよ。哀川さんは、まだですか?」と最後に西村氏。
後藤次利氏は、セピアの楽曲の作曲・編曲のほとんどを手がけている。
今もヒット曲の裏に後藤次ぐ利あり!な存在なのである。



ハーピット占いは、このころ星ではなくハートが表示されるようになったらしい。
改訂版か・・。
23 1985.3.16 松村
小木
テーマ:ナンセンス・クイズ
クラスで、はやっているクイズというテーマで募集したハガキを松村氏、小木氏の両名が紹介する。全体的に男二人が、友達同士で普通に喋っている雰囲気でナチュラル~に進む。
クイズは、ダジャレ有り、くだらないもの有りとまさにナンセンスなのだが、実に楽しそうに紹介しては、げらげらと笑う男二人。
「男の詩」詩 平賀雅臣 (朗読 芳本美代子)
ヒットラー・ジョークを小木氏が紹介するが、マツさんには、あまりおもしろくないらしい。ちなみに「ヒトラーとその側近が、飛行機に乗って事故にあった。誰が助かったのか」「ドイツ国民」というものである。
ナンセンス・クイズが、はやるのは良いことだと言うマツさん。常識があって、それにとらわれないで作るのは、発想の展開になってよいと小木さん。
挿入歌「賽を振れ!」
ナンセンスクイズには理屈はいらず、その場が楽しければよい。でも、ついつい色々と考えてしまい損な生き方をしているよなと呟く小木氏。セピアは、みんなそうだなと語る。
組み合わせによってこんなに雰囲気が違うのかと思わせるセピアたちの会話。春さん相手だと妙にいじめっ子になってしまうマツさんだが、シゲさん相手の時は、何だか素直な善い人である。

ハーピットコーナー担当の芳本美代子さんは、このころデビューしたらしく番組中に挿入歌が入るようになる。男性ファンにとっては、一石二鳥の番組構成だったのだろうか。挿入部は、別収録だったらしくセピアとの面識は、ほとんど無かったようだ。
24 1985.3.23 哀川
柳葉
西村
テーマ:ナンセンス・クイズ2
春休みに宿題がないのが不思議だという柳葉氏。
25 1985.3.30 全員 テーマ:六ヶ月を振り返ってみて
冒頭、メンバーに対する印象をクラスでアンケートしたというハガキを武野氏が紹介する。小木・・・こわい、哀川・・むっつりスケベっぽい、松村・・しぶい、柳葉・・少年みたい、春海・・たぬき、西村・・泥棒みたい、(あたってるよと西村氏)、武野・・カッコイイ(笑)ということ。カッコ笑いというのが余分だと武野氏。
この後、めいめい好き勝手に喋り混乱。そこで武野氏の提案で出演回数が多い人から(出たがりの奴から)しゃべろうということになる。
11回春海「マツとやったのが印象に残っているけど、いろんな人とやって想い出にのこっている」
10回小木「やりにくかったのは、武野君。話が、違うところにいってね。ショウとニシヤンとは、二人でやってないね」
9回哀川「後半ばたばたでたね。半年やったけど風のように過ぎ去ったね」
8回西村「あんまり喋ってないね。一番やりにくかったのは、柳葉さん。一言いうと3発突っ込まれてオドオド・・オドオド・・。ラジオは、むずかしいね」
挿入歌「前略、道の上より」
「男の詩」詩 道乃上夢麿 (朗読 芳本美代子)
8回柳葉「功雄さんとは一回もやっていない。これは、有り難い配慮でしたね。翔ちゃんとは、半分ずつ一人で話したよね。NG何度だしたことか。やりにくくて申し訳なかったのが西村香景くん。テンポがあわなかったね。必ずつまずいてくれるから・・やりやすかったのか、やりにくかったのか・・そんなところだね」
8回松村「思い出に残ったのは、春海くん。口が悪いなと思った。そのわりには、何回も組んじゃったね」
「シゲと組んだときは、長かったよ」と西村氏。
一番少なかったのは、武野氏。「おじさんは、忙しかったんだよ(6回)それで今日は、リーダーシップを取っている」
武野「組んだのは、シゲが2回で一番多い。後は、一回ずつ」
「シゲは、さすがリーダーだね。2回も我慢したんだ」と春海氏。
「最後に一つ言っておかなければならないのは、ハガキの数の多さ。みんな真剣なので安易にしゃべれないものがあったということ。皆さんに感謝したい」と小木氏。
挿入歌「賽を振れ!」
この番組が、セピアに対してなんであったのか視聴者にとってなんであったのかはまだ解らないが、人は、常に自分が出した質問の答えを探していくのだからそれで良いのだと締めの言葉。
司会は、武野功雄氏。
26 1985.4.6 全員 テーマ:最終回 これからの進むべき道
最終回は、終わりではなく始まりだというメンバー。
春海「ポスターに書かれていた現代が好きですという言葉が好き。普段も言い続けられる人間でありたい」
哀川「前を見ているから不安だけどそれは、自分にとって活力になっている。セピアで活動してプラスになったこともマイナスになったこともあるけど、やばいなと思うこと自体が間違っているんじゃないかと最近思いだした。数多くの出逢いがあり、今後もそういう機会を増やしていきたい。失敗を恐れる必要はない。コンサートについても誰もが経験できることではないから経験できてよかったと思う」
春海「民主主義の団体だから3対4になったら4の方に行くけど6体1になったら1は、独自で活動すればいいんだからね」
松村「良いかみ合い方は、これから重用視される。ただ自分たちは、どういう人間であるかということを考えることで芯が強くなるのではないかと思う。自然にも親しんでみたいと思っている」
武野「今後のセピアの活動に対しては、自分たちでもっと細かいところを考えていきたい。自分の中の発想を豊かにしていきたい」
挿入歌「賽を振れ!」
「男の詩」詩 道乃上夢麿 (朗読 芳本美代子)
柳葉「セピアとして活動していく上で一つ楽しみがある。みんなが今後どのように活動していくかわかんないところだね。せっかくやるなら自分がいるセピアは、格好良くありたい。何が格好良いのかというとまだ、石垣状態だから今は、語れないけど(ご謙遜~とメンバー)自分が一番動きやすいものをなにか見つけたい」
西村「舞台をやっていて熱くなってくれる人がいるんだなと思った」
小木「最近、ツアーで回っていて思うことは、日本は、狭いようで広いということ。考え方や生活様式がこんなに変わっている国は、他にあるかなと思った。科学博については、科学博だから一世風靡だと思った。科学を作ったのは、人間で、それを使うのも人間だから精神的なところで今、一世風靡なんじゃないかな」
挿入歌「セピアカラー」
最後の挨拶
哀川「哀川ここにあり。とこれからもやっていきたい」
松村「これから始まりだと思う」
武野「俺は、俺で変えようがないんで同じようにやっていきます」
柳葉「黙って見ていてください」
西村「まだまだ体験していきます」
春海「同じ時代に生きているんだから気張って行こうぜ」
小木「道が街に変わる時ではないかと・・・、では、また何処かで」
エンディング「輪の中より、草々」
司会 小木氏
























ハーピット・コーナーの最終回は、メンバーとの相性うらない。
視聴者のリクエストで哀川氏との相性を占うが、ハートが3つ着く。しかし、なにもアドバイス出来ないんですが・・と芳本さん。確かに・・。


その他のラジオ番組

出演日 番組名 出 演 者 内   容
1954.9.3-5、9.7 小室 等の音楽夜話 D.J小室等  
ゲスト 武野・哀川
一世風靡セピア特集
1984.9.16 レコパル音の仲間達 D.J手塚理美 
ゲスト 哀川・春海・西村
1984.12.29 サンドウィズコーク D.J山本タロー
ゲスト 春海・哀川
1985.1.21 ビッグヒットトゥモロウ D.J青島みゆき
ゲスト 小木・春海・哀川
一世風靡セピアが自己紹介。D.J青島みゆきをゲストとして紹介する。
挿入歌「セピア狂想曲」
丑年生まれの哀川氏、小木氏。
イノシシ年の青島さんと春海氏。
おじさん達がカイシャを休んですごいことやっていると彼らを初めて見たとき思ったという青島さん。実は、年下だったことを知って驚いたと話す。どうして道でやろうと思ったのかという質問に「たまたま偶然集まってしまって、俺達暴力嫌いだし・・」と言いかけて渋谷公会堂の3日目に紙吹雪を顔に投げられたハルさんが翔さんに思い切り足でケリを入れたという話をする。そして、道で始めた頃は、わりと悲惨だったと語る。
原宿では、タケノコが出ていたが、NHK前は、単なる通り道で、始めは演説でもやろうかと考えたが、みっともないのでそれはやめたという。そして、がむしゃらに体を動かし汗を流そうということになり、次第にパフォーマンスの形が出来上がったと語る。
(熱弁をふるう哀川氏の後ろであくびをしているのを青島さんにとがめられる小木氏。お疲れか)
挿入歌「道からの組曲」
カイシャを作ってやりたいことをやろうとしたのが自分たち一世風靡であるという。本業を持ちながらやれるのは、サラリーマンじゃないからみんなが寝ている時間に出来るからだと言う。仕事を辞めたら一世風靡も首になるという規則があるので仕事は、やめられない。本業は、生活していくための仕事であり、好きなことをするのが、セピアの仕事であるという。
挿入歌「いつか言われたこと」
一世風靡の活動は、エネルギッシュに映り、自分たちでもやれるんだといった前向きな気持ちに勇気づけられるというハガキが多くきてますと紹介する青島さん。
悩むのが一番良くないという哀川氏に対して、教育問題にも原因があるという小木氏。「自分は、反発していた人間なので・・・敷かれたレールの上を行く事に疑問を感じる」と語る。
「でも、チャンとしている人もいないと日本は、倒れちゃうからそれは、それで素晴らしいことだと思うよ」と補完する哀川氏。
「失敗しても失うものはない。失うとすれば、時間ぐらいだけどそれも楽しかったから良いよね」と言うこと。哀川氏は、なかなかバランスのとれた理論派である。
挿入歌「街で生まれた唄」
不明 不明  ゲスト 松村・哀川

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