北条時政(坂東彌十郎)と比企能員(佐藤二朗)との争いにより、義時(小栗旬)と梶原景時(中村獅童)の構想から大きく逸脱し、13人まで膨れ上がった訴訟の取り次ぎを行う宿老たち。鎌倉殿となり気負う源頼家(金子大地)はこれを自身の力を侮っている結果だと捉えて憤慨し、北条時連(瀬戸康史)・頼時(坂口健太郎)ら若い御家人をそばに置いてけん制する。そんな中、13人の宿老たちが集まり常陸の御家人の土地争いについて評議を……
2022年7月24日(日)
- 午後8時~
- 午後6時~
再放送
2022年7月30日(土)午後1時05分~
これまでの放送をご紹介します
放送前に出来事や背景などをかいつまんで説明する“前説”
【監修】時代考証・木下 竜馬
鎌倉殿と十三人
『吾妻鏡』建久10年(1199)4月12日条には、幕府に寄せられるさまざまな訴訟に関して、13人の宿老が対応するようになったと記されています。そのメンバーは、
【有力武士団】
●伊豆 … 北条時政、北条義時
●相模 … 梶原景時、三浦義澄、和田義盛
●武蔵 … 比企能員、足立遠元
●常陸 … 八田知家
●ほか … 安達盛長
【文官】
●大江広元、三善康信、中原親能、二階堂行政
の13人。いずれも頼家の父・頼朝を支えた有力御家人です。
これまでは、これを機に源頼家が直に決断することが停止され、この13人の合議によって裁決が行われていたと考えられてきました。しかし、
●『吾妻鏡』の写本のひとつ「吉川本」には「直に決断」ではなく「直に聴断」と記されている
●頼家が裁決したと考えられる正治2年(1200)11月9日付の文書が現存する
などから、頼家が禁止されたのは訴訟の裁決ではなく、訴えを直接聴くことであったとも考えられています。