桑原司
くわばら・つかさ 桑原 司 | |
|---|---|
| 生誕 | 1970年1月21日（52歳） 日本 埼玉県 |
| 出身校 | 東北大学大学院 |
| 職業 | 社会学者 |
桑原 司（くわばら つかさ、1970年1月21日 - ）は、日本の社会学者。文学博士。専攻はシンボリック相互作用論。父は化学者・工学者の桑原誠。
人物[編集]
埼玉県生まれ。本籍地は山口県防府市。出身は福岡県宗像市。八幡大学附属高等学校（現：九州国際大学付属高等学校）を経て、1988年4月に熊本大学文学部地域科学科に入学。熊本大学に入学後、当初は平田順治の下で日本民俗学を専攻するものの（1989年4月～1991年3月）、その後、田口宏昭から影響を受け医療社会学に転向する（1991年4月～1993年3月）[1]。1994年4月、東北大学大学院文学研究科博士前期課程入学。1999年3月、東北大学大学院文学研究科博士後期単位取得退学。2000年3月、博士（文学）[2]。
船津衛、徳川直人の強い影響の下、シンボリック相互作用論（シンボリック相互行為論）を研究。ハーバート・ブルーマー、タモツ・シブタニ、トーマス・シェフ等の学説をもとに、①コミュニケーション・人間関係の理論化や、②社会的世界論の展開、③社会的構築主義の探究、④合意概念の構築を企図している。
経歴[編集]
- 2015年4月～鹿児島大学学術研究院法文教育学域教授
- 2012年4月～鹿児島大学法文学部教授
- 2001年3月～2012年3月 - 鹿児島大学法文学部助教授
- 2000年3月～博士(文学) - 東北大学［文博第91号］
- 1996年4月～1999年3月 - 東北大学大学院文学研究科博士課程後期3年の課程（単位取得退学）
- 1994年4月～1996年3月 - 東北大学大学院文学研究科博士課程前期2年の課程
- 1993年4月～1994年3月 - 熊本大学大学院文学研究科大学院聴講生
- 1988年4月～1993年3月 - 熊本大学文学部地域科学科
- 1985年3月～1988年3月 - 八幡大学附属高等学校（男子部）
学位論文[編集]
- 桑原司「社会過程の社会学 : ハーバート・ブルーマーのシンボリック相互作用論における社会観再考」東北大学 博士論文 (文学),甲第7122号、2000年3月、 doi:10.11501/3177383、 NAID 500000198261、 NDLJP:3177383。[3]
- 桑原司「H.G.ブルーマーのシンボリック相互作用論における「行為者と社会との関係」再考」東北大学大学院文学研究科修士学位請求論文、1996年。
論文[編集]
- 日高優介, 桑原司「石油基地誘致反対運動のネットワーク的展開 : 奄美大島宇検村を事例に」『経済学論集』第95号、鹿児島大学、2020年10月、 105-124頁、 ISSN 0389-0104、 NAID 120006895643。
- 伊藤慎吾, 日髙優介, 桑原司「「学校－家庭」連携における保護者の失望 : 「発達障害児童生徒」支援をめぐる保護者の語りから」『Discussion papers in economics, sociology』第1901号、鹿児島大学、2019年12月、 1-13頁、 ISSN 1347-085X、 NAID 120006770994。
- 桑原司, 山口健一「An Introduction to the Sociological Perspective of Symbolic Interactionism: Herbert Blumer's Perspective Revisited」『経済学論集』第67号、鹿児島大学、2007年2月、 1-9頁、 ISSN 03890104、 NAID 120001394130。
- 木原綾香, 桑原司「社会問題研究とリアリティ」『経済学論集』第77号、鹿児島大学、2011年10月、 71-99頁、 ISSN 0389-0104、 NAID 40019193469。
- 桑原司, 木原綾香「シンボリック相互作用論の根本問題 : ハーバート・ブルーマーを起点として」『研究論文集－教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集』第5巻第2号、国立大学協会九州地区支部 九州地区国立大学間の連携に係る企画委員会 リポジトリ部会・編集委員会、2012年、 ISSN 1882-8728、 NAID 120003850462。
- 桑原司, 油田真希「シンボリック相互作用論序説」『経済学論集』第76号、鹿児島大学、2011年3月、 1-13頁、 ISSN 0389-0104、 NAID 40019193911。
- 桑原司「シンボリック相互作用論の方法論的立場」『経済学論集』第79号、鹿児島大学、2012年10月、19－32頁。
- 桑原司「『相互作用』と『合意』」『社会分析』第30号、日本社会分析学会、2003年3月、57－74頁。
- 桑原司「シンボリック相互作用論序説（3）（東北大学審査学位論文（博士）の要旨）」『経済学論集』第54号、鹿児島大学、2001年3月、69－86頁[4]。
- 桑原司「シンボリック相互作用論序説（2）」『経済学論集』第53号、鹿児島大学、2000年10月、103－137頁。
- 桑原司「シンボリック相互作用論序説（1）」『経済学論集』第52号、鹿児島大学、2000年3月、165－210頁。
- 桑原司「ハーバート・ブルーマーのシンボリック相互作用論における社会観再考」『文化』第60巻3-4号、東北大学文学会、1997年3月、55－72頁。
- 桑原司「ハーバート・ブルーマーのシンボリック相互作用論再考：主観主義を超えて」『社会学年報』第25号、東北社会学会、1996年8月、81－101頁。
著書[編集]
- 宝月誠・吉原直樹編『初期シカゴ学派の世界』恒星社厚生閣（2004年）［第5章（共著）］。
- 中野正大・宝月誠編『シカゴ学派の社会学』世界思想社（2003年）［第10章第2節］。
- 伊藤勇・徳川直人編『相互行為の社会心理学』北樹出版（2002年）［第3章］。
- 船津衛・安藤清志編『自我・自己の社会心理学』北樹出版（2002年）［第2章］。
翻訳[編集]
- バージェスE. W., 鎌田大資, 桑原司「コロンバスのプール・ルーム : プール・ホール，高校生によるその使い方の研究，そして合衆国の大都市における非会員制ビリヤードおよびプール・ルーム規制条例の要約」『経済学論集』第94号、鹿児島大学、2020年3月、 19-44頁、 ISSN 0389-0104、 NAID 120006882685。
- ポール・ゴールビー・クレッシー著『タクシーダンス・ホール』ハーベスト社（2017年）〔桑原司ほか（訳）〕。
- シブタニ タモツ, 木原綾香, 奥田真悟, 桑原司「パースペクティブとしての準拠集団」『Discussion papers in economics, sociology』第1301号、鹿児島大学、2013年、 ISSN 1347-085X、 NAID 120005293525。
- ブルーマーH. G.,桑原司, 山口健一「集合行動としての社会問題」『経済学論集』第66号、鹿児島大学、2006年11月、 41-55頁、 ISSN 03890104、 NAID 120001394128。
- ハーヴェイ・ウォーレン・ゾーボー著『ゴールドコーストとスラム』ハーベスト社（1997年）〔吉原直樹・桑原司・高橋早苗・奥田憲昭（訳）〕。
