ブロックチェーンの特徴2:トークンを発行できる
二つ目は、「独自通貨(トークン)」を発行できることです。
インターネットの普及により、近年100~1000人単位の小さなコミュニティが数多く生まれるようになりました。
そのようなコミュニティごとに、独自の通貨を発行することができるのがブロックチェーンです。
ここで重要なのは、先述した通り、ブロックチェーンによって特定の管理者(例:法定通貨における国家)を排除することができるということです。
通貨に対して管理者が存在すると、その管理者による価格の操作が発生します。
モノの価値は、市場における需要と供給によって決まります。
これは通貨も例外ではなく、本来、通貨に管理者は必要ないのです。
ブロックチェーンによって、「特定の管理者不在の状態」で発行される通貨により、小さなコミュニティ単位での経済圏が生まれます。
また、この通貨はデジタル上に存在するものであるため、当然キャッシュレスであり、様々な用途に応用することができるでしょう。
このコミュニティは、Webサービスにも適用させることができます。
例えば、弊社の運営するブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル)」では、「PoLトークン」と呼ばれる独自の通貨を発行しています。
PoLトークンは、PoLを使ってブロックチェーンについて学習するほど獲得することができます。
獲得したPoLトークンは、PoLの有料カリキュラムで使用することができ、さらなる学習機会を得ることに繋がるのです。
また、PoLトークンは学習するほど獲得できるため、PoLトークンの保有量が多い人ほど学習量が多いと定義づけることができ、個人のスキルを可視化する際の新たな指標の一つになり得るのではないかと、現在も検証を進めています。
また、日本で初めて大規模なICOを実施したソーシャルメディア「ALIS」では、投稿したり、いいねしたりするほど「ALISトークン」と呼ばれる独自通貨を獲得することができます。
ALISの利用者は、お互いに獲得したALISトークンを投げ銭し合ったり、ALIS公認のグッズを購入したりしています。
ALISへの投稿は、ブロックチェーンに関する内容だけに留まらず、多種多様なものが日々更新されています。
ALISは、利用者のALISトークン保有量をブロックチェーンに記録しているため、利用者のALISトークンの保有量が勝手に改ざんされる心配がありません。
その他にも、スマホゲームにおけるブロックチェーン活用も活発に進んでいます。
「My Crypto Heros」というブロックチェーンを活用したゲームでは、ゲーム内で育てたキャラクターやアイテムを、ゲーム外でも売買することができます。
既存のスマホゲームでは、長い時間と資金をかけてキャラクターを育てたとしても、何らかの理由でゲームの運営が終了してしまった場合には、その投資が無駄になってしまいます。
しかし、ブロックチェーンを活用したゲームの場合は、特定のゲームで育てたキャラクターに対して、ゲーム外でも通じる価値を持たせることができます。
これは、ブロックチェーンを活用することで、特定の管理者に依存しない運営方法を実現できるためです。
このように、ブロックチェーンを活用した独自通貨をWebサービスに組み込むことで、従来とは全く異なるユーザー体験を生み出すこともできるのです。