テッパチ! #03【何度でも立ち上がれ!友情と涙の特別訓練!】[字][解][デ]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
テッパチ! #03【何度でも立ち上がれ!友情と涙の特別訓練!】[字][解][デ]
第一班からついに脱落者が…!?寡黙な青年・武藤が過去に負った消せない傷跡…仲間の窮地を救うため、宙が行動に移した秘策とは?八女の真の目的が明らかに。
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番組内容
陸上自衛隊の自衛官候補生として厳しい訓練を続けている国生宙(町田啓太)や馬場良成(佐野勇斗)ら第一班の面々は、同じ班の武藤一哉(一ノ瀬颯)が少年刑務所あがりだといううわさ話を聞く。父親を刺し殺したのだという。武藤は普段から無口で、何を考えているのかわからないだけに「アイツならやりかねない」などと言い出す荒井竜次(佐藤寛太)や丸山栄一(時任勇気)たち。宙や馬場は「ただのうわさ話かもしれないから
番組内容2
気にする必要はない」と言うが…。
そんな折、宙たち自衛官候補生は新たな訓練が始まり、渡辺淳史(坂口涼太郎)や小倉靖男(池田永吉)、西健太(藤岡真威人)らは、桜間冬美2尉(白石麻衣)が教官のひとりだと知って盛り上がっていた。宙は冬美から指導を受けることに。一方、武藤は男性教官から叱責(しっせき)されながら指導を受けていたが、様子が変で…。
出演者
町田啓太、佐野勇斗、白石麻衣 / 北村一輝
〈第一部〉
佐藤寛太、時任勇気、一ノ瀬颯、坂口涼太郎、池田永吉、藤岡真威人 他
スタッフ
【脚本】
関えり香
【企画】
渡辺恒也、江花松樹
【企画・プロデュース】
栗原美和子(共同テレビ)
【プロデューサー】
山崎淳子(共同テレビ)
【演出】
根本和政
【制作協力】
共同テレビ
【制作著作】
フジテレビジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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- 武藤
- 八女
- 冬美
- 渡辺
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- 訓練
- マジ
- 自候生
- 自衛官
- 丸山
- 小倉
- 馬場
- 一同
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- 父親
- バカ
- 今日
- 家族
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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体力検定じゃ ぼろ負けだけどな
酒じゃ負けねえ!
決着つけるぞ!
(渡辺)レディー ゴー!
(自衛官)なあ 今期の訓練生の噂
知ってるか?
(自衛官)少年刑務所上がりの
やつがいるんだってさ。
少年刑務所?
(自衛官)
父親を刺し殺しちまったんだって。
(自衛官)マジかよ ヤッベえな。
そいつの名前 聞いたか?
(自衛官)確か…
武藤って言ってた。
(荒井)はっ?
(渡辺)えっ!?
ムトさん?
マジ?
(しゃっくり)
♬~
ホンマなんか?
武藤が父親 刺し殺したって。
俺 一気に酔いがさめた。
まあ マジだとしたら
相当ヤベえやつだな。
さすがに俺も
人 殺したことはねえな。
あったら怖いねん!
(西)ていうか
殺人犯でも自衛官ってなれんの?
さすがの俺も聞いたことないな。
じ… 自衛隊に潜む殺し屋。
ミステリーが過ぎる!
殺したかどうか分かんないだろ。
ただの噂話かもしれないし。
なあ? 馬場の言うとおりだよ。
噂なんか気にしやがって
くっだらねえ。
「マジ?」って
お前もビビってたじゃねえかよ。
えっ!? ビビってねえよ。
(西)でも何もないのに
噂になるんすか?
俺には分かる あの目。
あいつなら やりかねねえな。
確かに。 武藤のやつ
何考えてるか分かんねえし。
勝手に言ってろ。
(丸山)あっ…。 ただいま。
(小倉)おお… お疲れ。
僕ら 隊員クラブで
の… 飲んできたとこ。
(渡辺)せやけど
特におもろいことなかったわ。
なっ?
(宙たちの笑い声)
うわーっ!?
うわーっ!?
(西)うおお…。
酒は別に。 まだ飲めないんで。
(西)あっ そっか。
ムトさん 19っすよね?
あっ 誕生日とか いつっすか?
(武藤)何で聞く?
えっ? な… 何で?
(小倉)なな… 何で?
何でだよ?
(渡辺)何で?
えっ 何で?
何でだろう?
俺に聞くんじゃねえよ。
つかさ お前 何か
隊員クラブで変な噂されてたぞ。
実の…。
いや~っ!
(小倉)だだだ… 駄目!
(渡辺)風呂 行こう!
(丸山)お~ さっぱりしに行くぞ。
(小倉)あっ 僕は娯楽室で
自習しに行くよ。
俺も!
ハァー うるせえな。 ったく。
武藤。
お酒 飲めなくても
今度は一緒に来いよ。
お前も もっと みんなと話そうぜ。
俺の話なんて つまんないんで。
♬~
(自候生たち)1 1 1 2
そーれ!
1 1 1 2 そーれ!
(吉田)あと1周!
(自候生たち)今日は! 今日は!
今日は! 今日は!
訓練! 訓練! 訓練! 訓練!
天気が! 天気が!
天気が! 天気が!
(吉田)列を乱すな!
(吉田)まだ元気がありそうだな。
気を付け!
その場に銃を置け!
(自候生たちの返事する声)
この場に
腕立て伏せの姿勢をとれ!
(自候生たちの返事する声)
(吉田)いくぞ!
1!
(自候生たち)1!
(吉田)2!
(自候生たち)2!
(吉田)3!
(自候生たち)3!
あぁ… 鬼疲れたな。
フンッ あれくらいでバテてんのか。
てめえのその筋肉は見せかけだな。
あっ?
(荒井)まあ 俺は
お前に体力検定で勝ったしよ。
あのくらい
どうってことねえけどな。
体力検定?
何億年前の話してんだよ。
俺はな 工事現場で働いて
そっから徹マンして
最高4日連続で起きてた。
お前より体力あるからな。
ハハハッ!
徹夜くらいで
イキってんじゃねえよ。
俺はな 俺にケンカ売ってきたヤンキー
全員 しばき倒して
85勝 無敗だよ!
うわうわうわ…。
自分でケンカ自慢するやつとか
くそダセえな!
うるせえな ヤムチャ!
誰だ それ?
雑魚だよ 雑魚!
また やってる。
あれはあれで楽しいんだろうな。
そういえば
俺をひきそうになった軽トラを
体当たりで
止めたこともあったな!
激辛 食える。 熱湯風呂 入れる。
風邪ひかねえ!
風邪ひかねえのは
てめえがバカだからだろ。
あっ…?
(荒井)あっ?
バカは風邪ひかねえって言うもんな。
おい 武藤!
お前も こいつに何か言ってやれ!
どいて。
(荒井)おお。
よく言った。
あっ?
どいて。
貴様が どいて。
あなたが どいて。
あなたが どいて。
どいて!
どいて!
お願いだから どい…。
あっ!
何だよ。
どうした?
あ… あれ。
(小倉)はっ…。
♬~
♬~
♬(丸山の鼻歌)
朝っぱらから
何ニヤニヤしとんねん。
んっ? ニヤけさせてよ。
今日の射撃訓練
とうとう本物の89式自動小銃が
撃てるんだから。
ああ。
撃つっていっても
予習だから撃つまねだぞ?
分かってるけど。
俺も
今日 ちょっと楽しみなんすよ。
何で?
(西)だって あの幹部の
美人教官も担当だって。
(渡辺)美人教官?
桜間 冬美が!?
(西)その人っす。
あああ… あの人のこと
何て呼んだらいいのかな?
(渡辺)桜間 冬美やから
やっぱ「冬美さ~ん」やろ。
(荒井)「冬美ちゃん」だろ。
ああいうタイプは
親しみを込められると弱えからな。
(渡辺)
その顔が すでに親しめへん。
桜間教官って呼ばないと
怒られんだろ。
幹部で教官なんだし。
(渡辺)いいやん いいやん。
「冬美教官」なら ギリいけるかも。
(渡辺)いける。
あっ チュウさんは どう思う?
んっ? あっ 俺?
(西)うん。
呼ばねえよ。
呼べよ。
ノリ悪っ。
うるせえな。
俺はな お前らと違って
訓練に全集中すんだよ。
うわっ
炭治郎みたいなこと言うてる。
全集中。
(渡辺)冬美さん。 冬美さ~ん。
全集中。
全集中だよ。
(八女)あと 肩付け 頬付け
確実に意識させろ。
(冬美たち)了解。
(渡辺)あ~。
美人が さらに美人に見える~。
いつも お前らばっか
見てっからな。
いや お前が言うな。
(荒井)お前って言うなよ。
(渡辺)あ~。
(冬美)《ホントは悔しいんでしょ?》
《だったら一人前になってよ》
(八女)本日は射撃予習を行う。
人命に関わることなので
予習であっても
皆 気を引き締めて訓練に当たれ。
(自候生たち)はい!
(八女)それぞれ 列に並んで
順番が来たら
その列の教官が基礎を教える。
えっ?
ほな 俺 冬美さんの列がいい。
(西)俺も冬美さんの列希望。
(八女)一同 番号順に並べ。
(自候生たち)はい!
チュウさん 冬美教官の列だ。
っしゃ!
(自候生たち)パンッ!
次 前へ!
前へ!
≪次 前へ!
(冬美)射手 銃を取れ。
射手 銃を取れ。
射手 安全装置 弾込め!
射手 安全… 安全装置 弾込め!
安全装置 よし!
あれ? おかしいな。
(自候生)弾込め よし!
(自候生)弾込め よし!
(自候生)弾込め よし!
あっ…。 何でだよ くっそ…。
弾倉を渡しなさい。
渡しなさい!
(心臓の鼓動)
落ち着いて。
深く息を吸って 吐いて。
フゥー…。
吸って。
吐いて。
ハァー…。
フゥー…。
それでいい。 やってみて。
できるじゃない。
あざっす。
弾込め よし!
射手! 目標 正面のテーキ!
(宙たち)
射手! 目標 正面のテーキ!
寝撃ちの姿勢をとれ!
(宙たち)寝撃ちの姿勢をとれ!
(松本)射撃 用意!
(宙たち)射撃 用意!
撃て!
(宙たち)撃て!
パンッ!
っしゃ!
≪(郷原)おいっ 脚 もっと開け。
≪(武藤)はい。
(郷原)開け。
(武藤)はい。
もっとだ!
(武藤)はい!
胸! もっと張れ!
(武藤)はい…。
(郷原)声が小さーい!
はい!
たるんでるんじゃないか? おい。
いえ。
(郷原)まだ小さーい!
何度も同じ注意をさせるなー!
(武藤)《うっ…》
《うっ うっ…》
《何遍も
同じこと言わせんなよ!》
《このバカ!》
《あ~!》
《邪魔なんだよ!
お前みたいなクズ どっか行け!》
《うう…》
(武藤)うっ…。
(郷原)おい 返事はどうした?
(武藤)ううっ!
(郷原)うっ…。
うあ…!
(丸山)武藤!
おい 何やってる!
(武藤)ううっ!
何やってる!
おいっ。
(自候生たち)武藤! 武藤!
(叫び声)
(武藤)うっ…。 うああっ!
(叫び声)
さすがにビビったっすわ
さっきのムトさん。
(荒井)
俺だって あんなキレ方しねえわ。
(小倉)でで… でも あの教官
何か めちゃめちゃ厳しかったよね?
まあ 確かに俺でもビビるかも。
(丸山)けど武藤は…。
やっぱヤバいやつだったんだよ
噂どおり。
(荒井)実の父親を
ナイフでめった刺しにして
殺したんだもんな。
だから決め付けんなって。
(小倉)でで… でも班のメンバーに
犯罪者がいるなんて
こ… 怖くて
訓練に集中できないよ。
(神宮寺)
今回の武藤 一哉訓練生の件は
起こるべくして
起こった結果だな。
そもそも あの経歴の彼を
自衛隊員として
受け入れるか否かの議論はあった。
そのことは知ってるよな?
(八女)はい。
(神宮寺)私はね
大いに懸念をしていたんだがね。
案の定 その懸念どおりになった。
果たして
彼を うちに受け入れるべきでは
なかったのかもしれないな?
大隊長 武藤を辞めさせる
おつもりでしょうか?
(神宮寺)そうは言ってないよ。
だが このままでは
彼自身が 訓練を
続けられないんじゃないのか?
(冬美)うれしそうなのは
気のせいですか? 大隊長。
私が? なわけないだろう。
(冬美)ですよね。
では あの一件で
彼の進退を決めてしまうのは
早いんじゃないでしょうか?
それに郷原教官の指導は
少し度が過ぎていました。
あれでは訓練生も
萎縮してしまいます。
(神宮寺)訓練になじむまでは
訓練生には問題がつきものだ。
現時点で
武藤を除隊処分とするのは
時期尚早だな。
≪(ドアの開閉音)
(八女)うっ… うああ…。
ああっ…。
(八女)うぅ…。
ああっ…。
武藤 何があったんだろうな?
あっ?
誰かに話してみたら
楽になるかもしれないのに。
ほっとけよ
別に知られたくねえんだろ。
そうかな…。
≪(八女)うっ…。
お疲れさまです!
お疲れさまです。
ああ。
八女中隊長。
武藤は大丈夫なんですか?
医務室で休ませた。
部屋に戻ってるはずだ。
あの 武藤について
教えてもらえませんか?
このままだと あいつ
孤立しそうなんです。
だから…。
(八女)他人の心配してる場合か?
ハァ…。
あれ 嘘だったんだな。
(八女)えっ?
あの張り紙だよ。
部隊勤務では
中隊長を核心として
家族のような一体感で
どうたらこうたらって あれ。
ここを あんたを中心として
家族のような関係に
したいんじゃなかったのかよ。
ハァ…。
おっさん 口だけか?
家族なら 普通 心配すんだろ。
武藤について知りたいんです。
俺 あいつを
家族だと思いたいんで。
(武藤の父)《おい
俺のガキかどうか分かんねえガキ》
《産むなって言ったのによ!》
《お前はな! あのくそ女が
勝手に産みやがったんだよ!》
《お前なんか
どうせ ろくな大人にならねえよ》
(八女)DVだ DV。
それも かなりひどかったらしい。
(八女)あいつの母親
父親の暴力が原因で出てった。
母親が出てった後
まだ子供だった武藤が
どんな仕打ちに遭ってたか
想像できるか?
で まあ 色々あって
あいつは児童福祉施設に入った。
18で そこを出て就職したが
まあ どこ行ってもうまくいかず
途方に暮れた揚げ句
自衛官を目指した。
えっ? おっさんが
誘ったわけじゃねえのか?
いや あいつは自ら志願してきた。
あいつ 面接のとき
志望動機 何て言ったと思う?
「親を殺しそうになったような
自分でも
誰かのために
何かができるかもしれない」
「誰かの役に立てるなら
立ってみたい」
そう言ったんだ。
誰かの役に立てるなら…。
あいつ…
今が踏ん張りどころだ。
お前ら 家族なんだろ? んっ?
家族って言ったよな?
あっ?
(八女)頼んだぞ。
フゥー…。 だから
そういうの うぜえんだって。
揚げ足 取りやがって。
どこ行くんだよ?
空気が くそ重てえんだよ。
たばこ吸ってくる。
♬~
(八女)ハァ…。
(八女)おう 桜間
さっきはありがとな。
でも まさか
君が大隊長を言いくるめるとはな。
大隊長と八女中隊長との
確執のために
訓練生が犠牲になるのは
フェアじゃないと思ったんです。
(冬美)八女さん。
(八女)どうした?
八女さんは第1空挺団
つまり精鋭部隊の中隊長まで
上り詰めたんですよね。
おう。
(冬美)高卒から たたき上げた
誰もが認める
優秀な自衛官だったと聞いてます。
でも1年前
あなたはミスを犯した。
でも それは
本当は上官たちのミスだった。
あなたは上官たちの指示に
従っただけだったのに
全責任を
負わされたんですよね?
それで部隊から外され
教官職に異動。
桜間 何が言いたい?
(冬美)教育隊の中隊長も
立派なポジションです。
でも 八女さんは
第1空挺団を誇りに思ってる。
だから教官としての実績を上げて
再び精鋭部隊に返り咲きたい。
そのためには例年より多くの
自衛官を育てる必要がある。
つまり訓練生たちは
八女さんが出世するために
必要な駒。
(八女のせきばらい)
(冬美)でも
単に駒として見ることが
できないんじゃないですか?
熱い思いを持った
自衛官に育ってほしいと
心から願ってしまう。
違いますか?
確かに第1空挺団に
戻りたいというのは
本音なんでしょう。
でも あなたは
駆け引きできるような
器用な人間ではないと思います。
だから
武藤のことも
引き受けたんですよね?
(冬美)武藤のことを
誰もが避けようとしていたのに
「武藤は 私が責任を持って
引き受けます」と
八女さんが
真っ先に手を挙げたんですよね?
(冬美)1人も脱落させたくない。
それが 八女さんの
本音なんじゃないですか?
だって本来の八女さんは
熱くて
真っすぐな自衛官ですから。
♬~
何だよ すっきりしねえな。
うおっ…!
1 2。 1 1 1…。
あっ!
おいっ! 驚かすんじゃねえよ。
おいっ!
あっ?
武藤? 何やってんだよ。
何 その荷物?
あっ お前 もしかして
逃げるつもりだろ?
フッ そんなわけ…。
お… おい!
お前
マジで逃げるつもりだったのか?
おいおいおい…。
何すんだよ!
何すんだよじゃねえよ。
お前が逃げたら
また連帯責任だとか言われて
俺たちまで
ペナルティー食らっちまうじゃねえか。
関係ねえだろ 離せよ。
関係大ありだ! バカ!
しつこいんだよ も~!
うう~!
おい。
あぁ… いってえな。
何ちゅう石頭してんだよ。
おお サンキュー。
フッ フフフ…。
分かるわ 逃げてえよな。
つか何で
こそこそ逃げようとしたんだよ。
あっ。 もしかして
人 刺した 殺したって噂
マジだったりして。
ハハハ…。
マジ?
俺…。
父親を本気で殺しそうになった。
俺なんか
ここにいるべき人間じゃない。
(武藤の母)《やめて! お願い…》
(武藤の父)《離せよ!》
《おいっ 何で俺の言うことが
分かってくんねえんだよ》
《やめて! やめて…》
(武藤の父)《何だ お前は…》
《どけよ!》
《何で分かってくれねえんだよ?
なっ? 俺だって こんなこと…》
♬~
《あいつ どこ行った?》
《し… 知らない》
(武藤の父)《知ってんだろ?》
《知らない》
(武藤の父)《嘘つけよ!》
《知ってるんだろ!? なあ なあ。
知ってるんなら教えてくれ!》
《教えろよ!》
(武藤の父)《このクズが!
何の価値もねえな!》
《この役立たずが!
生ごみなんだよ お前は~!》
♬~
(武藤)《ハァ ハァ ハァ…》
《うあーっ!!》
刺したのか?
父親の方が強かった。
組み伏せられたよ。
んっ?
《あれ》
もしかして
背中の傷 そんときの?
うん。
やってやるつもりが
やられそうになった。
親父は逮捕されて
俺は養護施設に
入ることになったんだ。
でも… 仲間なんかできなかった。
施設でも ずっと独りだった。
その後 寮のある工場で働いた。
ここから人生
一から やり直すんだって
自分で自分に言い聞かせて。
でも 父親を殺しかけた
ヤバいやつって噂が
いつの間にか広がって…。
居づらくなって
辞めるしかなかった。
(父)《焼き肉 食べる?》
《焼き肉 食べたい?》
(父)《お肉 大好きだもんね》
(武藤)それで ここに来た。
ここなら 今度こそ
生きる希望が
見つかるんじゃないかって。
自分の生きてる意味が
分かるんじゃないかって。
だけど
訓練で厳しく注意されたとき
父親のことが頭に蘇って
震えが止まらなくなって…。
《まだ小さーい!》
《何度も
同じ注意をさせるなー!》
《うっ…》
(武藤の父)《何遍も
同じこと言わせんなよ!》
《このバカ!》
《うあ…!》
(武藤)
自分でも訳分かんなくなった。
(叫び声)
俺は…。
この手で 父親を殺そうとした。
そんなやつが 誰かを守る自衛官に
なりたいなんて
おかしいだろ。
初めから
なれるわけなんかなかったのに…。
(八女)《「親を殺しそうに
なったような自分でも
誰かのために
何かができるかもしれない」》
《「誰かの役に立てるなら
立ってみたい」》
《そう言ったんだ》
うーん…。
お前が すっげえ ひでえ目に
遭ってきたっつうのは分かった。
でも うらやましいわ。
えっ?
生きる希望 見つけようってだけ
ましだろ。
俺は自分が何していいか
分かんねえから ここに来た。
希望なんてもんがあるだけ
お前が うらやましいわ。
でも
無理だって分かった。
訓練でも またパニックになって
暴れちゃうかもしれないし
ひょっとしたら
教官を殴っちゃうかもしれない。
でもホントは ここに残りたい。
だよな?
なら鍛えてやるよ。
(荒井)
おい こんな時間に何なんだよ。
勘弁しろよ。
(小倉)て… ていうか何で剣道場?
チュウ君 俺たちに手伝えって何?
お前ら よく聞け。
これから こいつを
俺たちで ボッコボコにする。
(馬場たち)えっ?
(渡辺)はっ!?
(冬美)
《だって本来の八女さんは
熱くて
真っすぐな自衛官ですから》
≪(荒井)
てめえ どういうつもりだよ!
≪(荒井)勝手に1人で
逃げようとしたらしいな。
おい このボケが おい。
何とか言えよ この役立たずが!
(丸山)お前なんかクズだ!
(西)そうやって
逃げ足だけは速いんすね。
≪(渡辺)アホんだら!
何で逃げんねん!
待ってください。
(冬美)どきなさい!
これは訓練なんです!
訓練?
ふざけないで!
こんなのが訓練なんて。
武藤が どんなに罵声を浴びたり
暴力を受けたりしても
絶対に手を出したりしない。
そのための訓練です。
えっ…?
《これから こいつを
俺たちで ボッコボコにする》
(馬場たち)《えっ?》
(渡辺)《はっ!?》
(西)《どういうことっすか?》
《ここでやってく自信がねえって
こいつは さっき逃げようとした》
《えっ? 脱走?》
《マジっすか?》
《それって連帯責任だろ?》
《だから俺たち全員で
こいつを訓練すんだ》
《馬場 お前 教官たちが来ねえか
外で見張っててくれ》
《分かった》
≪《おいおい…》
《やるからには手加減なしで
マジでやるからな!》
《武藤》
《だから お前も本気で耐えろ》
(渡辺)《でも こいつを
いじめろっちゅうことやろ?》
《んなアホな》
《ででで… できないよ》
《何も悪いことしてないのに》
《待て待て お前 自分が
何言ってるか分かってんのか?》
《いいから!》
《頼む。 やってくれ》
これで もし
1時間 耐えられたら合格。
チュウ君が そう決めたんです。
≪(渡辺)始まったばっかりやぞ!
≪俺たちをバカにしてんの?
15分経過 残り45分!
(荒井)泣けって。 あっ!?
(丸山)逃げたきゃ逃げろよ!
根性なし!
(渡辺)その顔 何とかせえ!
ムカつくねん!
(西)マジ使えないっす
チキン野郎!
(小倉)おお… お前 終わってる!
逃げるなんてマジでダサいよ!
(荒井)
悔しかったら かかってこいよ。
おい。
おい 言われてんぞ 来ねえのか?
来ねえのかよ!
根性ねえやつだな!
生きてる価値ないんちゃうか!?
まだ35分あんぞ。 逃げるか?
なら立て!
はい…。
声が小せえよ!
はい!
(冬美)八女さん これは…。
しゃきっと立て しゃきっと!
(丸山)お前のことなんて
何とも思ってねえかんな!
バカなやつらだ。
≪おい!
(丸山)お前なんか
いるだけで迷惑なんだよ。
俺たち 面倒見れねえからな!
(渡辺)
ヘタレ! 陰キャ! 不気味!
また逃げんなら今のうちだぞ!
逃げたら許さないけどな!
人 殺してそうな面してるもんな!
お前の人生 望みなしだよ!
≪あっ…。
ぐっ… ハァ ハァ…。
頑張れ。
ハァ ハァ ハァ…。
うっ! ハァ うう…。
ハァ ハァ ハァ…。
あと10分!
いけんぞ 武藤!
うっ…!
(丸山)
お前なんか いらねえんだよ!
(渡辺)アホ! ボケ! カス!
くたばっちまえ!
この… クズ!
残り5分!!
くっ… ハァ ハァ…。
根性 見せろ!
あと1分!!
≪おいっ!
(武藤)いっ…。
(荒井)おい 悔しいよな?
悔しいよな?
ほら 殴れよ。
殴ってこいよ ほら あっ?
悔しいよな? 理不尽だよな?
お前なんか
一生 変われるわけねえだろ。
あと10秒!!
9! 8! 7!
6! 5! 4!
3! 2!
1!
終了~!!
ハァ ハァ…。
(一同)武藤~!
(武藤)ハァ ハァ…。
(荒井)あ~…。
武藤! お疲れ!
やればできるやん!
マジリスペクトっすよ ムトさん!
悪口って疲れる…。
おい 本心じゃねえから。
やりきったな 武藤!
お前 すっげえカッコ良かったぞ。
♬~
桜間。
(冬美)はい。
馬場も
少し 手 貸してくんないか?
はい。
正式に。
武藤。
マジで悪かった!
(一同)ごめんなさい!
これしか思い浮かばなかった。
(西)チュウさんがやれって。
あっ?
ちょっとだけホンマやけど。
後で こいつ…。
こいつに仕返ししていいか?
(荒井)おい お前が発案者だろ。
最後 何やねん
お前 最後 ビンタして!
(渡辺)めっちゃ汗かいてもうたがな。
(丸山)シャワーでも行くか!
俺も行きたいっす!
(渡辺)お前は あかん。
(西)何で!?
(小倉)あれ? そういえば
ば… 馬場さん どこ行った?
(一同)えっ? あっ? あれ?
(渡辺)馬場~!
(西)馬場さ~ん?
馬場~!
あいつ どこ行ったんだよ。
(自候生)第一班
八女教官から伝達事項がある。
「全員で
娯楽室に来るように」だそうだ。
伝達 終わり。
えっ 全員で?
まさか 武藤が脱走しかけた件が
バレたんじゃ?
連帯責任で またペナルティーかよ。
(西)マジで?
ごめん 俺のせいで…。
大丈夫だよ!
全員で口裏合わせりゃ
絶対バレねえ。
(八女)こんな時間で
全員で どこに行ってた?
剣道場っす! 銃剣道
みんなで練習してたんだよな!?
(荒井たち)はい!
そうなんです。
だから こんな汗 べったりで。
みんな ずっと一緒におったんです。
武藤は逃げてません…。
武藤 前に出ろ。
はっ?
前に出ろ。
違うんです 今のは…。
(八女)動くな。
誰に何聞いたか知んねえけど
こいつ ちゃんと ここにいんだろ!
動くな!
えっ!?
あっ!? 何?
≪あれ? どうしたの?
(小倉)えっ?
んっ!?
≪だだだ… 誰?
≪えっ? えっ?
武藤! お誕生日おめでとう~!
ハハハ…。
(冬美)おめでとう。
えっ!?
ハッピーバースデー おめでとう!
誕生日!?
(西)今日だったんすか?
マジかよ!
おめでとう!
(渡辺)何で言わんかったんや
朝一で言えや!
だって 今まで
祝ってもらったことなかったし。
馬場 お前 知ってたのかよ。
いや 俺も知らなくて。
んっ?
《マジで悪かった!》
(一同)《ごめんなさい!》
《桜間》
(冬美)《はい》
《馬場も
少し 手 貸してくんないか?》
《はい》
《実は 今日
武藤の二十歳の誕生日なんだ》
《えっ?》
《えっ?》
八女中隊長が
武藤にサプライズ仕掛けようって。
(宙たち)えっ?
おめでとう。
周り 見ろ。
これが お前の家族だ。
(八女)なっ。
♬~
これからも頑張れ。
(はなをすする音)
はい。
♬「ハッピーバースデー トゥー ユー」
(宙たち)♬「ハッピーバースデー トゥー ユー」
♬「ハッピーバースデー トゥー ユー」
♬「ハッピーバースデー ディア 武藤」
♬「ハッピーバースデー トゥー ユー」
おめでとう~!
(宙たちの歓声)
Make a wish! Make a wish!
(宙たちの歓声)
幾つになった? 幾つ? 幾つ?
(荒井)書いてある。
おっ!
あっ 二十歳ってことは お前
酒も飲めるし たばこも吸えんな!
(一同)お~!
(八女)おいおい
時代は禁煙に向かってるぞ。
あんたも吸ってんじゃねえかよ。
俺はいい…。
お前 あんたって呼ぶな。
すいません!
じゃ おっさんで。
(笑い声)
(荒井)これで彼女もできるな。
そんなん お前
今すぐにでもできるよな。
お前が言う?
あっ!
(一同)あっ!
年下のくせに
お前って呼ぶんじゃねえよ。
(武藤)だって決めたじゃん。
みんな タメ語でいいって。
(一同)うお~!
助けてもらっといて お前な
顔も態度も生意気なんだよ!
お前には言われたくなーい!
(宙たちの騒ぐ声)
そういう お前はな 黙って…。
食っとけ!
(一同)うお~!
≪いけいけ…!
≪フゥ~ッ!
(宙たちの騒ぐ声)
どうだ? うめえだろ?
あんなやつらでも
少しは成長してんのかな?
これからが本領発揮ですね。
八女さんなら きっと彼らを
一人前の自衛官にできますよね?
桜間。
(冬美)はい。
ありがとな。
≪(宙たちの騒ぐ声)
うまっ 久しぶりのケーキ。
と… 糖分って最強だよね。
やめろ やめろ やめろ お前!
やめろ お前!
バカ! バカバカ!
おいおいおい…
ちょっ 待て…。
いくよ? いくよ? せーの!
(西たち)あ~!
ハハハ…!
おいしい?
えっ うま!
(一同)ハハハ…。
マジか! 糖分 最高!