@chablis777
シャブリ

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(優子)うちらはお父ちゃんの生まれ故郷のこの やんばるに戻ってきょうだいのように暮らし始めた。うちは あんまり食べる気もなくなって泣くことも 笑うこともできなくなっていた。自分だけ生き残ってこの先 生きていても楽しいことは 何もないと思っていた。
(賢三)家族の思い出を 話してくれ。
(優子)賢三さんから「家族の思い出を話してくれ」と何度も言われた。
お父ちゃん… お母ちゃん…。
家族の分まで 幸せになれ。
(賢三)優子の心の中に優子の家族は生きている。
家族の分まで 幸せになってくれ。
うちは その時もう 絶対 離れないと決めた。
この人と家族になりたい。2人で生きていきたいって。
もう一度 一からコツコツ働いて生きていきたいって。
♪~
♪「陽の光纏う朝」
♪「開く窓 願う姿」
♪「忘れない 机の前 あなたの場所」
♪「また会えたら話をしよう」
♪「あの日の続きを聴かせてよ」
♪「届いて この歌あなたへ」
♪「降り注ぐ順光線」
♪「照らす背には永久の願い」
♪「『大丈夫ほら 見ていて』」
結婚して 賢秀が生まれた。死んだ弟に そっくりだと思った。そして 良子 暢子 歌子。
うれしかったねぇ。
だけど うちのお父さんとお母さんネーネーは今でも どこかの山の中に…。
そう思うと たまらなかった。
そんなある日 新聞でこの記事を見つけたわけ。
(暢子)遺骨収集活動…?
(優子)お父ちゃんと相談して一年に一日でもいいからお手伝いしようって。
(優子)行方不明になっている人はほとんど みんな亡くなっているはず。でも 遺品の一つもないといつまでも 気持ちが割り切れなくてつらくて たまらないわけ。そんな思いをしている人が1人でも 2人でも救われたらって…。
(田良島)沖縄で戦死した兄は骨も戻ってこなかった。今でも 沖縄のどこか山の中にいるんです。
自分は まだ10歳でした。
兄が どうして死んだのか分からずに泣きました。
大人になったら 分かるのかなって。
でも 今でも分かんないんです。
房子さんも 陰ながらずっと援助してくれている。
オーナーが?
あの人も 同じようにつらい思いをしてきたから。
(優子)房子さんだけじゃない。
善一さんも毎年 寄付をしてくれている。
善一さんは 本当に いい人さ。
いつも うちたち家族の味方でいてくれて。
だけど 再婚はしない。
(賢秀)母ちゃん…。
はぁ…。 フフッ。
ようやく お父ちゃんとの約束が果たせたさぁ。
(良子)約束?
いつか 必ず子供たちに昔のこと 伝えようって。
(歌子)何で 今まで話せなかったわけ?
怖くて たまらなかった。
何年たっても ふと思い出すと泣いてしまうから…。泣いてしまっておかしくなってしまいそうで…。
秀夫のことを 思い出すと…。
この腕の中で 冷たくなった。
うちの腕の中で…。
自分の食べる分も弟にあげればよかった。
死なずに済んだかもしれない…。
もっと 遊んだり 働いたり恋をしたり泣いたり 笑ったりしたかったはず…。
うちだけ こんなして食べていていいのか生きていていいのか…。
終わっていないわけうちの戦争は。
いつまでたっても…。
(優子のすすり泣き)
亡くなった人たちの分まであんたたちには幸せになってほしい。
幸せになることを諦めないでちょうだい。ずっと そう思っていた。
だから あんたたちには絶対に 家族を亡くすような思いをさせないはずだったのに…。
賢三さんが 無理をしていたことに気付いてあげられなかった…。
ごめんね。
みんなの大好きなお父ちゃん守ってあげられなくて…。
ごめんなさい…。ごめんなさい。ずっと ずっと言えなかった…。
ごめんなさい ごめんなさい…。
(賢秀)それは 違う。誰も そんなふうに思ってない。
お母ちゃんのせいじゃないさ。
お父ちゃんは ずっとうちたちの心の中で生きてる。
会いたい時はいつでも会える。
(良子)暢子の言うとおりだよ。
うちたちは 絶対に幸せになる!
だから うちたちに謝ることなんて何もない。
うちも 幸せになる!
うちも。
俺は グレイトにハッピーになるからよ!
お母ちゃん!
話してくれて ありがとう。
もう謝らんで 謝らんでちょうだい。
お母ちゃんが 大好きだからね。
お母ちゃん ありがとう。
ありがとう…。
みんな ありがとうね…。
♪~
♪~(三線)
♪「てぃんさぐぬ花や」
♪「爪先に染みてぃ」
♪「親ぬ寄し事や」
♪「肝に染みり」
♪「親ぬ寄し事や」
♪「肝に染みり」
♪~
♪「天ぬ群星や」
♪「読みば読まりしが」
♪「親ぬ寄し事や」
♪「読みやならん」
♪「親ぬ寄し事や」
♪「読みやならん」
♪~
♪~
また来年ね。


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