去る3月11日に東北地方を襲った「東日本大震災」の爪痕がまだ大きく残る宮城県石巻市で、災害復興支援ボランティアに参加してきました。石巻市ボランティアセンターが開設されたのが、3月の23日。それまでは一般の人の立ち入りを規制していた地域でボランティアの人々へのニーズが高まり、センターが設置されました。
石巻市は人口は約16万人。今回の大震災で死者・行方不明者が約5,000人、約2,800棟が全壊、約20,000人が避難中の市です。今回行ったのは石巻漁港から内陸へ約2㎞入った石巻市民会館の近くで、この付近は海からの津波ではなく、津波の影響でせり上がった近くの川の水が流れ込んだ地域とのことで流された家も少なく、避難も早かったとのことでまた死者も少ないとのことでした。しかしながら、約1.5m程度の浸水があり、一階部分の家具、電化製品は全滅、土砂の流入で床はボロボロの有り様でした。
もちろん、僕らはボランティアですので出来る範疇は決まっています。今回、この地域は床上浸水の状況でした。使えない家具や電化製品の運び出し、また土砂の除去は当然のことながら住民負担となります。公道まで運び出せば、あとは自衛隊が撤去するという段取りになるのですが、その公道まで出すことが出来ない住民が多く存在するのが現実です。そこでボランティアの出番となります。各家庭から出されたニーズ票をセンターが取りまとめ、各ボランティアに振り分ける。災害時のボランティア活動として確立されてきたシステムです。実際今回やったことは、高齢者家庭でタンスが捨てられない、土砂を出せない等のことで、男手があれば足りることです。決してプロの領域のことをやるのではなく、出来ること、やれることを一日でも少しでも手伝う、その気持ちが大切ではないでしょうか。

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