国内

反安倍を叩きまくる安倍首相「宣伝工作部隊」の素性

 その年に行なわれた東京都議選で自民党は安倍首相の「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかない」発言もあって大敗し、総選挙でも苦戦が予想されていた。首相は街頭演説に「お前が国難だ!」と書かれたプラカードを持って押し寄せる反対派を怖れ、直前まで場所を公表しない異例のステルス戦術を行なっていた。

 そんな自民党にとってJ-NSCはネット選挙の重要な集票組織でもあり、緊急集会は会員に「選挙活動でやってはいけないこと」を解説する目的で開かれた。

 その時のやりとりだ。会員の1人は、自分が画像入りで「従軍慰安婦像の辻元清美」「手榴弾を投げる人民解放軍姿の志位和夫」などの投稿をしていると明かし、「やっぱり誹謗中傷になるでしょうか」と質問した。

 すると当時の自民党ネットメディア局長の平将明・代議士は笑いながらこう語ったのだ。

「あの、個人のご判断だと思います、はい」

 これでは、野党への誹謗中傷を煽っていると言われても仕方ないだろう。その日の緊急集会にはサプライズがあった。

 街頭演説を切り上げ安倍首相が登場したのである。首相は「ウォー」という歓声の中で、「ネットサポーターズの皆様には、日頃、自民党をしっかりと支援をして頂いていますこと、厚く御礼を申し上げたいと思います」と挨拶すると、参加者全員と一緒に「ガンバロー」と掛け声をあげて記念撮影し、ハイタッチしながら会場を後にした。

※週刊ポスト2019年12月13日号

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