悩み解決 やりがいある仕事で輝く人がうらやましいハッピーWOMAN養成講座 田中ウルヴェ京

「安定」を最優先に仕事を選んだけれど、充実感が得られない。やりがいある仕事と、素敵なプライベートを両立している女性が羨ましい…。五輪メダリストでメンタルトレーナーの田中ウルヴェ京さんが、そんな読者の心にズバッと斬り込みます!

【今月の相談者】

坂巻涼子さん(仮名・24歳・通信・営業)
 大手通信会社に入社して3年。システムの部署を経て、1年前から営業の仕事をしています。仕事柄、顧客の都合に合わせて生活しなくてはならず、毎日窮屈です。仕事が忙しいため、平日はOFF時間を楽しむこともできず、ストレスがたまる一方。やりがいのある仕事に就く女性や、プライベートと両立しながら生き生きと働く女性を見ると、自分と比べてしまい、みじめに感じます…。

自分が得た“価値”と“仕事”を結びつけよう

坂巻 営業という仕事柄、顧客の都合に合わせて動かなくてはならない毎日が窮屈で、苦痛です。さらに、通勤に片道2時間かかるうえ、残業も多く、平日はOFF時間がほとんどゼロ。仕事とプライベートを両立させて楽しそうに過ごしている友人や、海外で生き生きと働く女性たちが羨ましくて仕方ありません。

田中ウルヴェ京(みやこ)さん 1988年ソウル五輪シンクロ・デュエットで銅メダルを獲得。日、米、仏のシンクロ代表コーチを歴任後、米国の3つの大学院でスポーツ心理学や認知行動療法を学び、修士号取得。01年にMJコンテスを起業。プロ選手やビジネスパーソンにメンタル指導を行う。国立鹿屋体育大学客員教授、日本大学医学部講師。二児の母(この記事の写真:竹井俊晴)

田中 ハードな日々に心身共にお疲れのようですね。そもそも今の仕事を選んだのはなぜかしら?

坂巻 別に営業をやりたかったわけではないんです。大企業で安定しているし、親のすすめもあって。それに、早く就活を終えて、当時打ち込んでいたダンスを再開したかったので、内定が出たところに決めました。

田中 ダンスは今も続けているの?

坂巻 いえ、就職してから忙しくなり、1年前にやめました。

田中 なるほど。ではひとつ質問をしますね。もし、「何でも願いを10個かなえてあげるから今すぐ答えて」と言われたら、何を願いますか?

坂巻 まずは、ダンサーになりたい! 海外に行きたい、英語が話せるようになりたい。あとはなんだろうな…視力の回復、車とお金と犬が欲しい、魔法が使えるようになりたい、親を健康にしたい、いいベッドが欲しい…それくらいでしょうか。

田中 実は、これらが坂巻さんの心理状態をリアルに表しているんです。今、10個挙げてもらったけれど、坂巻さんが本当にやりたいことは、最初の3つ。でも、その3つと今の仕事は全く接点がないですよね。やりたいことをやっていないのだから、現状が楽しくないのは当然よね。

坂巻 ダンスで食べていくのは現実的には難しいのであきらめたんです。海外も行きたいけれど、今の忙しさを考えると英語を習う余裕がない。このままの状態は嫌だけど、どうしたらいいか分からなくて。

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“上ばかり見るクセ”が自分を苦しめている
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