中国移民が再急増しているワケ
家賃は2LDKで約10万~11万円と、同地の相場からすると5万円ほど安い。何事も合理的に考える中国人だからこそ、築浅物件やタワマンなどには目もくれず、団地に住むのも頷ける。
日本人住民によれば「特にこの半年、すごく早いペースで中国人の入居者が増えている」という。実際、中国最大の検索エンジン「百度」では、3月下旬から「移民」というキーワードの検索数が急増しているという話もある。
中国事情に詳しいジャーナリストの姫田小夏氏が語る。
「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う上海市のロックダウンをきっかけに、軸足を海外に置こうと考える中国人が増えたのです。当局がゼロコロナ政策の継続姿勢を示したことで、自由な生活を渇望する上海市民を中心に、中国脱出への関心が高まっています」
しかし、中国人による「自由な生活」は、時として傍若無人な振る舞いとして映る。「ドアの外には無関心」と言われる彼らが集まればどうなるか。トラブルは必至だ。
午前中、団地近くにあるゴミ捨て場を通りかかると、せっせとゴミ袋を開ける70代女性に出会った。聞けば目の前の民家で一人暮らしだという。
「そこの団地の中国人が、夜中に捨てにくるんですよ。生ゴミのせいでゴキブリが湧くし、近くの植え込みではネズミが繁殖し始める始末です。分別しないと清掃局が持って行かないから、仕方なく私がしているんだけど、この暑さの中で作業をするのは本当にこたえます」
女性の懸念はこれだけではない。ゴミの中から時折、大量の注射器や女性物の派手な下着も見つかり、どこか犯罪の臭いを感じるという。実際、葛飾区のとある団地では、2018年、室内でマッサージ店を開き、性的サービスをしていたとして中国籍の女が逮捕される事案も起きている。