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今季早くも覇権の呼び声高い、満を持してのアニメ化な「異世界おじさん」だが、おじさんの体験した異世界が、普通の異世界モノとは一線を画しすぎていることに関して、「あれはセガ系フォーマットの異世界なんだよ」が、理屈はともかく妙に説得力がある。
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いやだって現行の異世界モノが、要はJRPGのフォーマットを基本に作ってるのは拭いようのない事実で、そのフォーマットは何かって、とどのつまりは「ドラクエ」と「FF」の本邦RPG２枚看板なわけじゃない？
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そしてそのどちらも、「プレイステーション」のゲームなわけですよ。（一部例外あり）
要は、数え切れぬほど溢れかえっている異世界ものは、根をたどれば「プレステ」なんです。
プエステ異世界なんですよ。
アンソニーなんですよ。
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対して「おじさん」は、今は滅んだセガ系、それも「サターン」の人なんですよ。
サターン異世界の話をしているんですよ。
だからおじさん自分で言ってるじゃないですか、「そんな人生を歩めると思うな」と。
セガールなんですよこっちは。
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いやまぁこれがマジな話、セガとソニーのハード戦争は、ほぼ互角と言っても過言ではなく、識者によっては一部機能に注目すれば、サターンの方が上と言えるという評価だったのです。
サターンは間違いなく、革命を起こしたハードだったのです。
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以前放送された、「X年後の関係者」で、セガ開発陣が語っていた、「敗因」なのですが、「ファーストワンになることにこだわりすぎて、ベストワンになれなかった」的に言ってたのですな。
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これが普通の者たちなら普通の失敗で終わったでしょう。しかし、技術は間違いなく世界最高クラスだった。
ゆえに、常人ではできない失敗をした、してしまった。
まともな失敗なら成功の母にできるところを、「誰も見たことがない失敗」を繰り返し、セガは敗れたとも言えます。
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こう考えると、セガが敗れたのはプレステではなく、「セガ自身」であったのかもしれません。
だがそうだとすると、夢想してしまいます。
「誰もしたことのない失敗」すら凌駕し、さらにセガが蘇ったならば、その果てに現れたモノは、もしかして・・・
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それは、「ナンバーワン」「ベストワン」を進むプレステを引き離す、「誰も見たことのない次元」に進んでいたかもしれません。
そうなると、本邦の大看板「ドラクエ」「FF」すら、今とは違う形に進化し、JRPGの根幹が変わっていたでしょう。
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そうなると、そうなるとです。
それらJRPGのフォーマットに基づいて生まれた、近年のあまたある異世界モノもまた、姿を変えた可能性があります。
そう、恐竜が滅ばなかった世界では、我々哺乳人類ではなく、恐竜人類が生まれたであろうと言われるように・・・
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ある意味そんな、「生まれなかった未来」「ありえなかった未来」の一端を垣間見る作品、それが「異世界おじさん」なのかもしれません。
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なので、普通に、まっとうな異世界モノと、異世界おじさんを比べるような真似は、ナンセンスなのです。
「異世界おじさん」というジャンルなのです。
ただし、上も下も右も左も前も後ろもない。
孤高の存在、並び立つ者なき存在。
ファーストワンにしてオンリーワン。
そう、かつてのセガのように・・
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