KinKi Kidsと吉田拓郎の強い絆『LOVE LOVE あいしてる』三浦淳CPが語る復活の舞台裏
7月21日(木)20時~『LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP』
吉田拓郎とは「自由奔放」その一方で見せる音楽への熱量が魅力
──三浦さんにとって、吉田さんはどんな方ですか?
無邪気というか、ピュアで子どもみたいな方ですね。拓郎さんはよく思い出話をされるのですが、『LOVE LOVE~』のレギュラー当時、初回以降、辞表を常に持ち歩いてそうなんです。「いつでも辞めてやる」という気持ちで番組をやってたという。
テレビに対して「出たい」という欲はなかったと思いますし、曲がったことはしたくないという芯がある方。でも、自分のやりたいことに対しては、すごく自由奔放というか。番組でも、ゲストの話から脱線して面白くなることがありますが、それはだいたい拓郎さんがきっかけ。今回の収録にもそういう瞬間がありましたけど、拓郎さんの魅力はその無邪気さ、自由奔放さにある気がします。
──自由奔放でありながら、自分なりのこだわりを持っているということですね。
そうですね。特に音楽に関しては、強いこだわりがあって今回、2週間前にリハーサルや練習をして…そこでいろいろと決めたのですが、本番当日にもアイディアがどんどん出てくるんです。
「Sayonara あいしてる」の制作に関しても、すごくこだわりと熱量を感じました。番組内で何曲披露するかなど、何も決まってない頃に、「新曲を作ろう」「僕が作詞して、キンキに曲を書いてもらおう」と拓郎さんが提案されて。しかも「番組で披露する1回のために」と。
それは、番組としてはとてもスペシャルなことですし、「ぜひお願いします」とお話したら、翌日の夕方にはもう歌詞が送られてきたんです。
そのぐらい音楽に対して、高い熱量があるんですよね。最後のアルバムを作って、これから先、曲を作ることはないはずだったのに、アーティストとしてはどこかに曲を作りたい気持ちもあったのでしょうか。
そこに「『LOVE LOVE~』で披露するために」という目標ができて、アドレナリンが出たんですかね。そのスピード感に、すごくびっくりしました。
それだけの熱量を込めて作られた曲なので、「Sayonara あいしてる」に関するこだわりは特に強くて。音楽監督の武部(聡志)さんに直接連絡して、アレンジも歌い分けもどんどん変えていって、リハーサル前後では違う曲になっていましたね。
──テレビを敬遠していた吉田さんのイメージは、『LOVE LOVE~』レギュラー放送時の前後でかなり変化したと思いますが、吉田さんを変えたものは何だったと思いますか?
KinKi Kidsとの出会いではないでしょうか。
拓郎さんとの打ち合わせは、9割雑談、1割仕事の話くらい。そこで『LOVE LOVE~』のレギュラー放送時のお話をよくされるのですが、「KinKi Kidsと出会って、僕の人生は変わった」と、言っていました。
日本の音楽界を変えたレジェンドである吉田拓郎が、50歳を超してから親友と呼べるKinKi Kidsと出会って、「僕の人生は、そっからが全てだ」と言うくらい、レギュラー当時の約5年は凝縮されたものだったのかな、と。
それまで拒否していたテレビに出て、やりたくないこともいっぱいあったと思いますが、付き合ってくださった。それは、「キンキと一緒だから」ということが大きかったんだろうな、と思います。
──今回の収録でも、お互いにボケとツッコミをしていて、絆の固さを感じました。
すごいですよね。逆にキンキも、拓郎さんと一緒にいると『KinKi Kidsのブンブブーン』では見せない雰囲気に…当時10代のKinKi Kidsに戻る瞬間があるなと感じますね。