首相「原発、冬に最大9基稼働」 美浜・高浜・大飯・玄海など対象

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西村圭史
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 岸田文雄首相は14日の記者会見で、感染状況が悪化している新型コロナウイルス対策として、現在60歳以上などに限定しているワクチンの4回目接種の対象を、医療従事者や高齢者施設職員に拡大する方針を示した。また、電力需給の逼迫(ひっぱく)が懸念される今冬に、最大9基の原発の稼働を進めるよう萩生田光一経済産業相に指示したことを明らかにした。

 コロナ感染の拡大について首相は、「最大限の警戒が必要だ」との危機感を示し、4回目接種の対象をすべての医療従事者や、高齢者施設の職員ら約800万人に拡大する方針を示した。障害者施設の従事者への拡大も検討する。来週以降に接種を開始する。まん延防止等重点措置など行動制限については「現時点で考えていない」とした。

 また、感染が急増している10~30代の若年層に、3回目ワクチンの接種を呼び掛けた。夏休み期間に、主要駅や空港に100カ所以上の臨時の無料検査会場を増設して、帰省客や旅行客の移動による感染拡大を防ぐことも表明。政府は15日の対策本部で、これらの対策を正式決定する。

 一方、首相は「できる限り多くの原発、この冬で言えば最大9基の稼働を進め、日本全体の電力消費量の約1割に相当する分を確保する」と述べた。9基はいずれも原子力規制委員会の審査を通過し、一度は再稼働した原発で、政府関係者によると、関西電力大飯3、4号機、同美浜3号機、同高浜3、4号機(以上、福井県)、四国電力伊方3号機(愛媛県)、九州電力玄海3号機(佐賀県)、同川内1、2号機(鹿児島県)。

 うち14日時点で動いている…

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