- 子宮に沈める [DVD]/伊澤恵美子,土屋希乃,土屋瑛輝
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ママとパパは、別々に暮らすことになりました。
ママは頑張って育てようとしましたが、
力尽きたので、
子供を残して出て行きました。
由希子は、極普通の母親。
手料理を作り、家を綺麗に片付け、
子育てに一生懸命。
でも、旦那とはうまくいって無くて、
とうとう旦那が出ていっちゃいました。
離婚し引っ越して心機一転。
娘の幸(さち)と息子の蒼空(そら)を一人で育てようとします。
しかし、資格も何もない由希子が、働きながら子供を2人育てていくのは結構大変で、
次第に家事がおろそかになっていきます。
モデルハウスのようだった前のマンションに比べ、
徐々にゴミ屋敷化していく新住居。
おかずは出来合いのものに変わって行きます。
高校時代の友人でお水系の仕事をしている友人に刺激され、
それ系の仕事を始めた由希子は、
次第に怠惰な生活へと流れだし、
男を家に連れ込んだり、
ゴミも捨てなかったりと、
アカン一直線。
そしてとうとう、
由希子は大量のチャーハンを作り置きし、
ドアや窓に目張りをして、
出て行ってしまうのでした。
残された幸と蒼空。
幸は必死に蒼空の面倒をみますが、
なにせまだ幸は3歳。
どうにもこうにもなりません。
おむつを変えることも出来ず、
ミルクを与えても、飲んでもらえず、
自分も飢えに苦しみます。
そのうち泣いていた蒼空の声が聞こえなくなり、
幸は冷蔵庫にあるマヨネーズをすすりながら生きていくのでした。
ハエが飛び交い、
足の踏み場もない部屋の中、
幸はひたすら母を待ち続けます。
そしてようやく、由希子が帰ってきました。
「蒼空くん、動かなくなっちゃったよ」
訴える幸。
由希子は蒼空に湧いた蛆を淡々と取り、
洗濯機に入れ洗います。
お風呂に水を張り、汚れた幸を入れます。
バシャバシャという大きな水音が聴こえ、
後は静寂…。
由希子は、子宮の中にいる、
三番目の子を編み針で自ら堕胎します。
そして、子どもたちを、シートで包みます。
幸せだった頃に作った、
ロールキャベツのように…。
おしまい
き…キツイわー。
大阪の幼児ネグレクト事件が元ネタらしいですが、
徐々に壊れていく由希子と、
徐々に崩壊していく、家庭の姿が…。
淡々と、何の感情も入れず、
山もオチもなく、
ただただ起こったことを、撮っている、
隠しカメラでとったドキュメントみたいな。
きちんと話のある作品を期待したら、
「あれ?これ…映画なん?」
ってなっちゃうと思うなぁ。
でも、これは、確かにきついけど、
現実はこんなもんじゃない。
きっとそこは、地獄の様相を呈していたはず。
ハエだって、もっとわんわん飛んでいただろうし、
Gだって闊歩していたに違いない。
蒼空は、蛆どころか溶けていたかもしれないし。
そういう「汚くて、見るに耐えない」部分はかなり補正されてます。
そのまんま撮ってたら上映できひんか。
蒼空くんがとにかく泣く。
泣き続けてる。
これは相当鬱陶しいと思うのです。
由希子は一人でした。
彼氏がいても、育児に協力してくれるわけもない。
シッターを雇うような余裕もない。
由希子だけを責めてはいけない、
父親は何しとってん、
周囲に頼ることも出来なかったのか、
行政は?
そういう意見もあると思うけど、
この子供の姿を観ていたら、
やはり許されない行為だと思うのですよ、アテクシには。
肉体的、あるいは精神的にに暴行を加えるのも、
ネグレクトも、
「子供を要らない」扱いなのは同じ。
アテクシの意見を言わせて頂けるなら、
母親由希子を、
「この人だけが悪いんやない、一生懸命やってはったこともあったんや」
と擁護するのは、
ちょっと違うと思う。
編み針を使っての堕胎行為も、
苦痛なのか快感なのか判らなかったし。
子宮に沈める=子宮の中に戻す=命をなかったコトにしちゃう
そんなこと許されるわけねーだろ!!
沈む事はあるだろう、
堕ちて行くこともあるだろう。
誰もがみんな強い母でいられるわけはない。
弱いこと=悪いことではない。
母親失格でもない。
だけど、その苦境の中からでも
浮き上がることを考えろ。
それが、
母親の務めだ。
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