参院選の結果は自民が大勝…橋下氏が考える“自民党のすごさ”
―――選挙の結果のお話に移っていきます。参院選の改選124+欠員分1で125議席の結果ですが、自民党が圧勝ということになりました。一方で、日本維新の会も議席を伸ばしていますけれども、今回の自民の大勝に関してはどう見ていますか?
「これは有権者の意思ですから、きちっとこれを尊重しなければいけないと思いますが、まあ野党がやっぱり弱い。僕は日本の政治を良くしようと思えば野党が強くならなきゃいけないと思うんで。野党もずっと選挙で自民公明に負け続け負け続け負け続けてきてるんだから、強くなるためにはどうしたらいいのかということを、今までのやり方と同じことやっていても変わらないからね。野党が変わらないと日本の政治は変わらないですよ」
―――野党が強くなるというのは具体的にどういうふうにしていくことが野党が強くなっていくことに繋がっていくのでしょうか?
「1つは、やっぱり自民党の強さっていうのは自民党の中の派閥がすごい権力闘争あるんですよ。これ絶対重要。これみんなでなあなあで話し合って全会一致なんて、これで政治力なんてのはつかないので、みんなでもう激烈に争って権力闘争をやる。ただし権力闘争をやるこのグループがあっても、選挙のときには候補者を一本化するっていうのは鉄則です。自民党のすごさというのは、派閥でものすごい激しい権力闘争をやってもね、最後、候補者は一本化するんですよ。これは政治の技術で、その政治の技術は2つあって、1つは政治家個人の人間関係力。もう『俺が言ったらまあまあ収めてくれよ』ってこれができる政治家がいるか。それからもう1つは、これは結構知られてないかもわかんないけど、自民党は世論調査使ってね、今回の宮城選挙区なんていうのはすごいんですよ。宮城選挙区はね、昔は民主党である程度幹部までやった人材を、今回は自民党が公認してるわけ。民主党の幹部と宮城県の県議会議長、どう考えたって自民党のこの宮城県の県議会議長の方が候補者になるだろうというところを、世論調査で元民主党のこの幹部の方が強いから、この民主党の幹部の方を公認候補にしてるわけ。だからこれを野党間で、野党に『俺のこの顔を立てて収めてくれよ』って言えるような全部まとめるような政治家は僕は野党の中にいないと思ってるから。それだったら世論調査を使いながら、本選挙にいく前に激烈に各党が権力闘争して、1つの党にまとまるなんて無理だから、激烈に権力闘争しながらお互い批判しながら、でも最後選挙の前には世論調査を使いながら候補者を一本化するっていう、この政治の技術を使わない限りは僕は野党は与党に対抗できないと思う。あとね、野党の国会議員勘違いしてるのかなと思うのは、公約を掲げて何か新しいビジョンを掲げれば有権者ついてくるってこれは大間違いだと思う。実行して、この政党は本当にそれを実行してどういう政治をやってくれるのかってことを体感させないことには有権者はついていかないです。国政の与党は実際にこれいろんな賛否両論あっても実際に政治やってるんでね。自民党公明党の政治ってこういうもんだってことを体験してるじゃないですか。野党はいくら口で言ったってそれ本当にできるの?と。それどういうふうになるのっていうのはみんな国民わかってないから。で、維新というのはもちろん賛否あるけれども、なんで自民党と対抗できるような受け皿になってるかといえば、口だけじゃなくて、賛否あるけれども、ちゃんと大阪府政・大阪市政・堺市政というところで現実の行政やってるんですね。大阪府内16ぐらいの首長が維新にいてるから、実際に維新の政治はこういうもんだってことを現実に有権者は体感してるんです。だから野党の国会議員ね、本当にこの公約だけを掲げるんじゃなくて、どこでもいいから首長をとって、実際に野党が考えている政治を有権者に体感させなさいよと。これずっと言ってんだけどやらないよね」