警備体制への見解は?「問題があったかもしれないが…」

 ―――山上徹也容疑者は犯行の動機について「宗教団体に恨みがあった。その宗教団体と安倍元総理につながりがあると思った」と供述しているということですが、もしかしたら大きなただの勘違いから生まれた殺人だったかもしれません。山上容疑者には、自民党を批判したいとか選挙を潰したいとかそういう主義主張がなかったということが、現段階の供述では見えてきています。一方で警護の部分ですけれども、橋下さん自身も周辺にSPがついた経験があると思いますが、今回の警備体制に思うことはありますか?
 「奈良県警の本部長が『問題は否定できない』と言っていますよね。やっぱり問題があったんでしょう。ただ1つみんなでしっかりベースというか基礎を認識しなきゃいけないのは、2発目が発射されるときに飛び込んでいる警官いるんですよ。もう1m2mの至近距離で銃を向けられてそこに飛び込んで、このカバンの形をした防弾の板、あれをパーンと出して飛び込んでいるんですよ。この職務に対するね、本当に守らなきゃいけないっていう、自分の命をかけてでもっていう、ここは全否定しちゃいけないと思う。フォーメーション、配置とか計画とかそういうところに何か問題があったかもわからないけれども、やっぱりこの現場の末端の警官は本当に命をかけて守っている。僕も襲われたことあるんです。その時も選挙活動中だったんだけど、バーンと来られて『やられた』と思ったときに、バーンとみんながブロックしてくれて助けてくれたりとか。そのときは刃物とかはなかったのかな。あとは周りで日本刀振り回したのが来たりとか、そういうのはちょっと離れてたからやってくれたんだけども、バッと襲われたときにはもう身を挺してみんながブロックしてくれたりとかね。でも今回は本当に警備体制をしっかり検証してもらいたいのと同時に、これも自民党の政治の強さなのかもわかんないけれども、僕はやっぱりああいうミカン箱の上では演説はできなかったですね。僕は臆病だったから。だから街宣車の上で鉄板張られたところで僕はやっていました。警護の方に言われていたのは『とにかく爆発音とか異常な音がしたらとにかくしゃがんでください』と言われていました。ただ本人ではしゃがみきれないから、周りの警護がたぶん僕を崩すんでしょうけど。ミカン箱の上で警護の人間がちょっと離れたところ、1発目と2発目の間に本当にわずかな時間があるんだけども、1発目の銃声の音が聞こえたときに、僕何度も動画見ながら自分で試してみたんだけど、すぐその場でしゃがんで標的の面積を小さくしてたら、僕は本当は安倍さん助かってたんじゃないかなとか。本当に残念でならないです。こんなたらればの話はよくないのかもわからないけど本当に警備の体制ってのはしっかり検証してもらいたいですね」