ウメボシの殖えかた | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。


テーマ:

みなさまこんにちは!

 

 

 

バタバタと動き回っていた

催事期間もひとまず終了し、

穏やかな一日をかみしめています

しまんちゅです。

 

 

さて、久しぶりに時間が出来たということで

前々から疑問に思っていたこと。

 

ウメボシイソギンチャクについてです。

 

 

ポリプの閉じた姿が『梅干し』を連想させることから

この名がつけられています。

 

 

そして、その特徴は何といっても繁殖生態

 

ウメボシイソギンチャクは、無性生殖によって

クローンを作り出し、その小さなクローンを

口(肛門)から生み出すことで数を増やします。

(↓画像のちっこいのがそれです)

 

 

 

しかし、

 

 

無性生殖だけで種の存続が可能なのか?

 

 

 

ということがずっと疑問でした。

 

 

無性生殖だけでは遺伝子の偏りが起こり、

環境変化に弱い集団になってしまいます。

 

 

また、イソギンチャクやスナギンチャクの仲間には

有性生殖と無性生殖の両方を行う種もたくさんいます走る人

 

 

 

 

てことでこいつも絶対有性生殖をしてるだろうと

疑っていました。

 

 

 

調べても調べても無性生殖の話しか出てこないので

google scholarさんにまで手を出してみると、、

 

 

 

 

研究者たちにも

『分からん。』だそうです(笑)

 

 

 

ウメボシイソギンチャクが有性生殖を行っているという

証拠が不足しており、かつ、有性生殖に必要な遺伝子が

一部欠損していたそうなんですびっくり

 

 

 

 

うーーん、これはお手上げです。

 

 

 

刺胞動物のような原始的な生き物は

研究が進んでおらず、まだまだ未解明

なことも多いんですね。

 

 

 

 

今後の研究結果に期待して

首をながーくして待ちたいと思います照れ

 

 

 

しまんちゅ