さらに、山口支局長は、ベトナム戦争を戦った元米軍海兵隊幹部へのインタビューの結果、(1)韓国軍の慰安所は確かにサイゴン市にあった(2)サイゴン市内にはさらに大きい別の慰安所もあった(3)これらの施設は内部が多くのブロックに分かれていて、1区画に20人前後のベトナム人女性が働かされていた-などの証言を得たとしている。
まさに、足で稼いだ歴史的スクープといえる。
韓国は、現在の朴大統領の父、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領時代の1964年、ベトナム戦争に参戦。73年までの8年間で、延べ約32万人を派兵した。「最精鋭部隊を投入した」と伝えられてきたが、北岡正敏、俊明兄弟が現地調査のうえで執筆した『韓国の大量虐殺事件を告発する-ベトナム戦争「参戦韓国軍」の真実』(展転社)は、膨大な民間人虐殺やレイプが行われたと指摘している。
さらに、文春のリポートのようにベトナム人女性の慰安所まで設置していたとなると、韓国軍の本質・姿勢が問われることになる。慰安婦がどういう経緯で慰安所に連れてこられたのか、給料などが支払われていたのかなどは不明で、今後の取材・調査が注目される。
朝日新聞が大誤報を認めたことで、日本の慰安婦問題の核心である「強制連行=性奴隷」は崩壊した。だが、朴大統領は「(慰安婦問題は)必ず解決すべき歴史的課題だ」などと、筋違いな要求を日本側に突きつけ続けている。
今回のリポートが、慰安婦問題に与える影響について、前出の藤岡氏は次のように指摘する。