内定者からのエール

毎日新聞社の好きなところは?

憧れる記者・記事が多いことです。何度も読み返している記事があります。『にほんでいきる』の記事は、一人一人の顔が浮かぶ内容に引き込まれていき、「自分にも何かできないか」と突き動かされました。その後、同じテーマを自分なりに取材をしてみて、取材の丁寧さ、報道内容の緻密に気づかされました。毎日新聞の事実の積み重ねがもつ説得力、耳を傾け続ける取材姿勢、伝わる記事に憧れます。
また、「社会の日常に潜む小さな声にこそ、伝えるべきことがある。声なき声を、届けていきたい。」という創刊150年特設サイトにあるメッセージ、そこで紹介されている記事を読み、更に毎日新聞が好きになりました。

就職活動中の必須アイテムやルーティーンはありましたか。

必須アイテムは「生き方ノート(生き方について考えたことを書き留めた大学ノート)」です。OBOG訪問や面接・説明会の後はもちろん、自己分析をしたり、不安になる度に書き留めました。就活期間だけで7冊目になりました。就活中のルーティンは、ハイキング(電波が届く所)です。森の中を一心不乱に歩くと、考えがスッキリしてきます。高尾、奥多摩、秩父がオススメです。

企業研究や自己分析はどのように行っていましたか?

五感で学び、自分と向き合って、考えました。
少しでも興味をもった業界があれば、プロに会う、現場に行く、実際にやってみる等、五感で知ることを意識していました。業界研究の際は、ソーシャルビジネス、国連職員、研究者、NPO職員、教員等、100人以上の人からお話を伺いました。企業研究の際は、各社5人以上、立場の異なる記者(新人、中堅、デスク等)からお話を伺いました。身近なテーマを題材にルポルタージュを書いたり、発信活動をしてみることもオススメです。また、『新聞研究』等の業界紙・専門誌も参考になりました。
五感で学んだ後は、哲学書を片手に、旅をしながら、じっくりと自分に向き合っていました。

筆記試験の対策は?

新聞スクラップがオススメです。気になる内容については、各紙(全国紙・地方紙)の読み比べをしました。「なんか好きだな」と思った文章を真似して書いたり、要約や批評(いいところと悪いところ)を書きました。「自分ならどう書くか」を考えながら読むと、考えが深まります。作文対策としては、経験したことを言葉にする練習がオススメです。情景描写が苦手だったため、旅先の町並みを文で表していました。

面接の対策は?

 「なぜ記者になりたいか」「記者として何がしたいか」を考え抜き、言葉にすることです。分からなくなった時は、原点を見つめるといいと思います。就活期間中の3月11日に、「自分なんか...」と自信を失いました。翌日に被災地を訪ね、伝承館の解説員や友人(被災者)と語り合う中で、「声なき声を拾い上げたい」という原点を思い出しました。「(面接官に)どう見られるか」よりも、「(自分が)どう生きるか」を考え抜くといいと思います。

毎日新聞社の採用試験で印象に残っていることは?

控室で、元記者の人事の方から東日本大震災をどう取材したかというお話を伺ったことです。私自身が、被災者と関わる中で、記者を志したという経緯もあり、記者として「声なき声を拾い上げたい」という原点を再確認しました。控室での話に夢中になりすぎて、その後の面接では、用意してきたことを忘れてしまいました。結果的には、面接官とのコミュニケーションに集中できてよかったです。

毎日新聞社で叶えたい夢はありますか。

声なき声を拾い上げる記者になりたい。被災地、日本語教室、子ども食堂等と関わる中で、社会から取り残されている現実を目の当たりにしました。これらを個人の問題ではなく、社会の問題として、伝え続けたいです。聴くことから始まる対話、読者が「自分ごと」に感じる記事の執筆を心がけようと思います。様々な当事者との対話を経て、記事を執筆し、これから社会を共に創るきっかけを届けたいです。

就活生にメッセージをお願いします!

就活は「いかに生きるか」を真剣に考えるいい機会です。体験を振り返り、自分にとってどんな意味があったかを「自分のことば」でつむぐと、進みたい未来を描けるかもしれないです。応援しています。