内定者からのエール

毎日新聞社の好きなところは?

社会において見過ごされている問題に目を向け、独自の調査と丁寧な取材に基づいて報じる毎日新聞社の姿勢に惹かれました。外国人の子どもたちの不就学に関する報道をした記者の方にお話を伺った時、100自治体に独自にアンケートをして不就学の実態を明らかにしたこと、人脈を粘り強くたどって取材対象者を探したこと、外国人の子どもたちの心境に配慮しながら取材を重ねたことなどを伺いました。社会の中で声が小さくなってしまう人々が抱える問題を、継続的に伝えることで多くの読者と共有してきた新聞社だと感じています。毎日新聞社の先輩方から学び、わたしもそのような報道ができる記者になりたいと強く思ったので入社を決めました。

就職活動中の必須アイテムやルーティーンはありましたか。

関心を持った記事や好きな記事をスクラップして、記事に対する自分の意見やコメントを書き加えたノートを面接や試験の前に見返していました。これまで準備してきた記録を確認することで、あとは自信を持って臨むだけだと気持ちを固めることができました。自宅でオンライン面接を受ける時には早めにスーツに着替え、適度な緊張感を持って面接をはじめられるようにしました。

海外へ行くことが好きで、長期休みの度にいろいろな場所へ足を運びました。
写真はフランスへ留学していた2019年の年末、チェコを観光した時のものです。

企業研究や自己分析はどのように行っていましたか?

新聞の読み比べが企業理解に役立ちました。とくに注目していたのは社説、一面、連載やキャンペーン報道の記事です。継続的に行い、自分なりの言葉や視点で各新聞社のカラーの違いを説明できるようにしました。インターンは企業によってオフラインとオンラインの違いがあり、単純に比較するのが難しいこともありましたが、社員の方に積極的に質問して自分が企業選びで重視している点を確かめるようにしました。自己分析には作文練習が役立ちました。作文を書くためにこれまでの経験を振り返り、当時の自分の思いやその経験をした後の自分の変化を深く考えました。その過程を何度も繰り返したことが自然と自己分析につながっていました。

筆記試験の対策は?

時事問題はニュース検定2級を取得していたので免除でした。作文は大学3年の夏から練習を始めました。メディアへの就職を志望する学生が集まるゼミに参加し、様々なテーマで作文を書いて、皆で意見交換しました。他の学生から指摘をもらうことで、自分の人間性が伝わるエピソード選びができているか、言いたいことがきちんと伝わる作文になっているかなどを確認でき、非常に勉強になりました。

面接の対策は?

志望動機や取材したいテーマなど、聞かれそうな質問には回答を用意していました。ただ、答えを丸暗記することはせず、伝えたい内容を箇条書きにして頭の中を整理し、口に出して言う練習を何度もしました。オンライン面接では、対面の時よりも一語一語をはっきり発音すること、表情を柔らかくすることを心がけました。

毎日新聞社の採用試験で印象に残っていることは?

二次面接で面接官の方に「最近関心を持った事件・事故の記事はありますか」と問われたことです。面接で記者として取材したいテーマや興味のある話題を述べた時、話にあげた分野に偏りがあったのでこう聞かれたのだと思います。記者になったら幅広い分野を取材するので、仕事理解が正しくできているかを端的に問われた質問だったと感じました。また、日々多様なニュースに触れて社会へのアンテナを張ることが大事だということも再確認しました。

毎日新聞社で叶えたい夢はありますか。

差別や偏見の問題と向き合い続けたいです。大学でハンセン病差別について学ぶ中で、相手への無知から生じる恐怖や固定観念が差別を生んでしまうのではないかと感じるようになりました。わたし自身も考えや行動を顧みながら、事実を積み重ねることで、差別や偏見の問題を多くの人と共有したいです。また、これからさまざまな場所で働くことになります。土地や人との縁を大切にし、自分にとって新しいこととの出会いを楽しみながら過ごしたいと思っています。

就活生にメッセージをお願いします!

周囲の頼れる人を最後まで頼りきってください。みなさんそれぞれが、納得して就職活動を終えられるよう祈っております。