総合営業

文化・スポーツ事業

田中 伶

事業本部
美術事業部

2015年入社

2015年入社、東京本社事業本部美術事業部に配属。開催中の展覧会の作品返却のためトラックに同乗するなど、早速現場で学ぶ機会に恵まれる。夏以降は翌年開幕の展覧会の担当となる

事業の実現へ 裏方に徹する喜び

 美術作品をはじめ、さまざまな分野をテーマにした展覧会を企画・運営する美術事業部に所属しています。展覧会のほとんどが、新規事業なので毎回新しい試みです。一つの展覧会を企画し始めてから実現に至るまで数年かかることが常なので、忍耐を要するものだと感じています。

 初めて担当した展覧会は、先輩が何年もかけて仕込んできたレオナルド・ダ・ヴィンチ展(2016年)でした。開幕の約半年前から取り掛かったのが図録(展覧会カタログ)制作です。会場で販売される図録は、展示される全作品を写真と解説で紹介するもので、私たちは専門家の方への執筆依頼、原稿の取りまとめ、写真など必要な素材の収集、校正作業を進めて一冊の本に仕上げます。じっと室内でする大変な作業でしたが、開幕直前に出来上がった図録を手にした時の感動はひとしおでした。

 図録制作をしながら、開幕に際して海外からやって来る作品とクーリエ(所蔵家など)の航空ルートや、宿泊場所の確保もしました。空港から会場への搬入に立ち会うのも仕事の一つで、展示作業は4日間ほど会場に詰めて実施し、開幕日を迎えます。体力的にもハードワークですが、無事に開幕し来場者が作品を鑑賞する様子を目にした時は、涙するほどうれしく思ったことを忘れません。開幕後は運営や広報(関連イベントの開催など)に力を入れ、閉幕後に作品を返却するところまできちんとします。

 仕事では、自分の好きなものや得意分野ばかりを企画として扱えるわけではありません。美術や語学などの専門知識も、役立つ場面は多いですが必須ではなく、それよりも担当となった展覧会で扱うものに対して自発的に関心を持てることや、臆さずコミュニケーションをとろうという姿勢が大切だと考えています。また、新しい企画のために日常の中であらゆることにアンテナを張り、時代の流れや人々の関心に目を向けることも必要となります。

 何よりも事業部では裏方に徹することが求められ、業務は一見地味なものも多く、人の間に入る調整役になることが多いですが、どれも一つのイベントを作り上げる上で欠かせないものです。そこにやりがいや楽しさを見いだせれば、この仕事に喜びを味わえると私自身感じています。

One day

9:00
メールチェック、展覧会情報が掲載された記事の校正、会議資料の準備など
13:00
昼食
15:00
会場となる美術館で主催者会議
会議後、担当の展覧会場や、近隣で開催中の展覧会を見に行く
17:30
帰社 会議であがった課題を検討、メールや電話で確認
20:30
帰宅

Q&A

学生時代に打ち込んだことは?
学祭実行委員会での活動。企画を作り上げる難しさ、仲間と協力する楽しさ、学内外の人と関われる新鮮さ、一つのイベントを実現させる喜びなど、本当にたくさんのことを学びました。当日はスタッフとして働くので、来場者への対応において大切なことを考えて実践する経験ができたのも自分の糧となりました。
仕事をする上で大事にしていること・ものは?
切り替えとスピード。
入社して意外だったことは?
新人であっても自分の意見を聞いてもらえる場があり、いい意味で自由な雰囲気を感じられたこと。
現在の仕事内容や取り組む姿勢を一言で表現すると?
基本は楽しむこと。