記者
2015年 | 入社、宇都宮支局に配属。事件担当になり、スポーツや街の話題の取材にも奔走。栃木のチームに所属する田臥勇太選手に取材する機会も |
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2016年 | 熊本地震や岩手県岩泉町の水害などの災害取材に応援で派遣される |
2017年 | 栃木県内で高校登山部の生徒ら8人が雪崩に巻き込まれて亡くなり、部活動の安全管理に疑問を持つ |
2018年 | 行政担当になり、統一地方選や特産のイチゴなどを取材 |
2019年 | 大阪社会部に異動し、大阪市南部を担当。事件取材の出張も多い |
全国の担当地域を楽しむ
私は、社会部の中で大阪市内の警察署や街の話題を取材する「街頭班」に所属しています。街頭班は大阪市内を3人で分割しており、私の担当は大阪市南部です。日雇い労働者の街と言われる「あいりん地区」や、通天閣などがある新世界、日本の動物園で三番目に古い天王寺動物園など、大阪のディープな地域を日々歩いています。
もちろん、社会部なので大きな事件や事故があれば、街頭班はいの一番に現場に投入されます。2019年5月には配属されてすぐに、大津市で車同士が衝突して園児らが巻き込まれた事故の現場に駆けつけました。6月は大阪市吹田市で警察官を襲われて拳銃が奪われる事件、7月には京都アニメーションの放火殺人事件が相次いで発生しました。いずれもすぐに現場に行き、特異な行動を取った犯人の足取りを追いました。容疑者や被害者に関する取材は断られることがほとんどですが、その中で話してくれる人物にふと出会うこともあります。それまで足を運び続けるのが現場取材のつらいところであり、醍醐味かもしれません。
事件取材に追われつつ、街の取材もできるのが街頭班の面白いところです。先日、天王寺動物園で唯一のコアラがイギリスに貸し出されることになり、飼育員の思いなどを記事にまとめました。その他にも、大阪市西成区で地ビールをつくっている企業に取材するなど、面白い話題が多い地域です。東北出身の私からすると、大阪はとても刺激が多いところです。担当になった地域を楽しめるのも、全国転勤がある記者のいいところだと思います。
ちなみに、いま私が所属している「動物園記者クラブ」などが舞台になっている漫画「こちら大阪社会部」(講談社)があります。時代はさかのぼりますが、記者の基本的な動きや信念は今に通じるものですので、ぜひ読んでみてください。
One day
- 8:00
- 担当の警察署に事件・事故が起きていないか警戒の電話を入れる
- 8:30
- 朝食
- 10:00
- 天王寺動物園内にある記者クラブに出勤。各紙を確認し、余裕があれば動物園内をふらふらして話題探し
- 13:30
- 新世界周辺で昼食
- 14:00
- 事件・事故がなければ、街の話題の取材に時間を充てる
- 18:30
- 警察官の自宅前などで帰宅を待つ。行く前にコンビニで軽い夕飯を取る
- 20:00
- 警察官が帰ってきたので最近あった事件について聞く。その後、担当の警察署を回って当直の責任者と雑談
- 23:00
- 帰宅
Q&A
- 学生時代に打ち込んだことは?
- 考古学、スポーツ新聞部の活動。
- 仕事をする上で大事にしていること・ものは?
- 面白いなと思うツボを浅くしておく。
- 入社して意外だったことは?
- 大きな事件や災害がない限り、休みをしっかりと取れること。
- 現在の仕事内容や取り組む姿勢を一言で表現すると?
- 諦めそうになっても歩く。