記者
2017年 | 入社、高松支局配属。県警、司法、スポーツを担当 |
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自分にしか書けない原稿を
夏の甲子園 公立高校の奮闘
工夫と努力は報われる
高校野球で導入される球数制限について、香川県内の球児や関係者を取材した。私自身、元高校球児で肘のけがを経験したこともあり、けがで思うように投げられないもどかしさはよく分かる。投げすぎによるけがから将来有望な選手を守ろうとする動きには賛成だ。しかし球数制限のルール作りに、実際プレーする選手の声が反映されていない中、多くの球児がこのルールで納得いくのか、後悔のないプレーができるのか疑問だった。
実際に2019年夏まで野球部で投手を務めていた生徒に話を聞くと「一部の強豪校のためのルールになっている気がする。地方の高校のことは考えてくれていない」と不満を口にした。その生徒は2年生の時にけがでボールを投げられない時期があり、最後の夏の大会はその分最後まで投げきりたかったという。私自身のけがの経験も話したことで、お互い共感できることがあり、リハビリの様子や投げられるようになった時のうれしさも話してくれた。同じ経験をしたからこそ聞ける話があり、書けることがあると感じた。
「君にしか書けない原稿にしよう」。入社1年目の夏の甲子園での取材で、デスクに言われた言葉だ。第99回大会に公立校ながら出場を果たした母校について原稿を書いてみるよう提案された。私が在籍していた頃の練習の様子や当時監督が話話していたことを盛り込みながら、強豪私立が台頭する中で地方の公立校が勝ち上がるすべについてまとめた。運良く巡ってきたチャンスだったが、自分にしか書けない原稿になったと思う。インターネットやSNSが普及し、誰もが情報を発信できるようになった今、自分にしか書けないものが大切になってきていると思う。
One day
- 7:00
- 朝駆け
- 9:30
- 県警クラブへ出勤。各紙の朝刊や広報資料をチェック
- 12:30
- 昼のニュースチェック後、県警近くのうどん屋で昼食をとる
- 13:00
- 裁判傍聴。司法記者室で公判期日の確認
- 15:00
- 街ダネ取材
- 17:00
- 県警クラブへ戻り原稿執筆
- 21:00
- 帰宅。他社同期と飲みに行くことも
Q&A
- 学生時代に打ち込んだことは?
- 野球。
- 仕事をする上で大事にしていること・ものは?
- 「記者として」の感覚だけでなく、「人として」の感覚を忘れない。
- 入社して意外だったことは?
- 自由度が高い。
- 現在の仕事内容や取り組む姿勢を一言で表現すると?
- とりあえず行ってみる、聞いてみる。