感謝の言葉が掲示されたリフト乗り場

感謝の言葉が掲示されたリフト乗り場 笑顔でリフトに乗り込むスキー客ら

 来場客数の減少や施設老朽化で本年度閉鎖が決まっていた那須町湯本の町営「那須温泉ファミリースキー場」は21日、最後の営業を終え、61年の歴史に幕を下ろした。幅広い年代のスキー客が滑り納めをして、別れを惜しんだ。

 同スキー場は1961年に開業。ピーク時の70~80年代は毎年5万人前後の利用客がいたが、その後は減少に転じた。近年は雪不足にも悩まされ、2019年度の利用客は820人に落ち込んでいた。

 指定管理者「那須未来」によると、営業終了が発表された1月末以降は客足が伸び、今月19、20の両日は例年の倍近い300~400人が訪れたという。

 子どもと訪れた前町観光協会長広川琢哉(ひろかわたくや)さん(54)は「3歳の頃から通った思い出のスキー場。時代の流れなので仕方ない面はあるが、名残惜しい」と話した。