都内の某スタジオで撮影された "安倍元首相による韓鶴子礼賛動画" |
◆安倍リモート登壇の経緯が判明
問題のイベントは9月12日に韓国清平の教団施設から全世界へ配信されたUPF(天宙平和連合)主催『神統一韓国のためのTHINKTANK2022希望前進大会』
本紙で報じた通り、この統一教会(天の父母様聖会 世界平和統一家庭連合)系イベントに事前収録した映像でリモート登壇したのが安倍晋三元首相だ。都内の某スタジオで撮影が行われたのは9月上旬。今回本紙は、そこに至るまでの経緯や撮影時のエピソードに関する梶栗会長の発言内容を独占入手した。
今月中旬、教団のある施設における説教で発せられた梶栗氏の一連の発言を追ってみよう。
UPFと勝共連合の会長を兼任する梶栗正義氏 国際勝共連合HPより |
まず「去る9月12日の希望前進大会においてとんでもないサプライズがあった」と自慢げに切り出した梶栗氏。安倍リモート登壇を巡る報道について勿体を付けながら一方的な持論を展開する。
「裏話が聴きたいんでしょうけど、反対派が大好物なんです。聞きたくて仕方がないんです。実際に9月12日以降、私たちは今後の信頼関係を守るためにいろいろと気を遣うのですが、反対派は容赦がない。この間、いくつかのネットや週刊誌・月刊誌などで私たちと政治家との関係を批判するような記事が載っかりました。これでその先生(安倍晋三元首相)の事務所の方がぐっと引いてしまうのではないか、ということも心配されましたが、ある月刊誌の表紙に今回のことが載った。表紙ですから『これで金儲けするぞ』という出版社の意図がミエミエなんですよ。ところが同じその表紙のど真ん中に何が書いてあるかというと『自民・公明・立憲、こんな政党に一票投じるのは票の無駄、選挙は共産党一択』と書いてあるんですよ。そういう人たちが見る雑誌なんです。だからどんな角度でこれを批判しているのか、誰がこれを反対しているのか明確なんですよ」
梶栗氏が力説している月刊誌とは筆者が巻頭記事4ページを寄稿した『実話BUNKA超タブー』のことだ。
◆統一教会が味方
UPF会長はさらに安倍元首相の驚くべき発言内容を明かした。
「何が申し上げたいのかというと、世の中一般が関心を持つこと以上に、私たちに反対する人たちはどういう種類の人たちか今回明確になったんです。これを見た時に、では係るご本人(安倍晋三元首相)がどう思うかという話なんです。(安倍元首相に)『こんな風に雑誌に載って取り沙汰されるんだったら、やらなかった方が良かったかなと思うのか』と言ったら、『いやこんな風にとんでもない考え方を持っている人たちがこれを批判しているのであって、誰が敵で誰が味方かということが明確になった』『皆さんは私たちの味方であるということが寧ろ明らかになったんですよ』と」
梶栗会長の話が事実だとすると安倍晋三元首相にとっては統一教会が味方であり、『FRIDAY』や『週刊ポスト』『実話BUNKA超タブー』等は敵と見做しているということらしい。
唐突に霊界の話を持ち出した後、信者に対して高額エンドレス献金の発破も怠らない辺りはさすが教団幹部である。
「世の中の人たちがケチを付けたくても霊界がそれを許さないという場合があるのだと今回改めて感じさせていただきました」
「お母様は2022年3月までの間に大統領選までに韓国国内に100万人の基盤を作りたい、100万人の基盤ができるための塩(←献金?)を世界から韓国に送ってほしい」
◆元首相に断られ愚痴も
"世界の国家首脳レベルが「お母様」(韓鶴子総裁)とUPFを証(あかし)する中で、天一国指導者の電話会議で責められた"と愚痴をこぼす一幕も。
「私とてアプローチはしていて、その難しさをずっとお伝えしている。日本においてそれを成すことがいかに難しいか言い訳じみた報告になっている」
3人の元首相へのアプローチも明かした。
「ある首相経験者に別途3人アプローチしていた。そのうちのお一人は本当にOKギリギリまで行った。ところが結果的にそれはならなかった。その時にその元首相を守っている事務所から何を言われたか。『結局あなたたち団体はわたくしどもの○○先生を団体の宣伝材料に使いたいだけでしょ?布教のために利用したいだけでしょ?あなたたちに利することがあって私どもの先生に利することはいったい何があるんですか?UPFと言ったってそんなのは家庭連合の宗教団体のフロント組織でしょ?』と、こう言われる。それに対して『いや違う。私たちは具体的な平和秩序というものを作るための運動をしているのであり、運動はまやかしであって実際は布教したいからあなたを利用するんじゃない』こう言いたいわけです」
◆教団幹部が実情を指摘?フロント団体ぶりも露呈
だが、教団内部では肝心の意思統一はなされていないようだ。
「我が教団のある幹部に『こんなことを言われた』と言ったら『いや実際その通りだしな』と言うんです。『結局宣伝したいんでしょ?』と。内部がそう思ってるんです。内部は宣伝したいだけで、外部はそこに自分を利用されたくない。私はその間に立たされてね」
さらに梶栗氏はUPFや勝共連合が教団のフロント団体である旨まで語ってしまう。
「でも私の背中の、後ろにある教団が『いやいやそれは実はその気は無くて、単に布教したいだけなんだというのが本音なんだ』と。こういうことでは、私がエイヤーと敵陣に闘いに行ってもなんか盾も何もなくいきなりやられてしまう」
◆安倍との信頼関係を強調
そして安倍晋三との間には” 温めてきた信頼関係”があると力説。
「3人の元首相からはソッポを向かれました。8月5日にカンファレンスコールがまた行われたんです。そこで、各国大陸の渉外状況が報告、『日本はまだ結論が出ていないので希望を持ってください』と首の皮一枚、切られる寸前。ユン本部長から直接電話があり『マイケルジェンキンス議長から「トランプが決まった」これは凄いことだ。そこで例の取り組みを始めてくれ』と言うんです。『例の取り組み』私もこの間ずっと温めてきた信頼関係をいったいどういうタイミングでこれが天の御心・み旨の中に生かされるのかということはずっとお祈りをしてきた。そこである時私はご本人に『先生、世界でペンス(副大統領)が講演をし、マイク・ポンペオ国務長官が講演をし、そしてこういった方々がそれぞれお話をいただいていると、これ先生、もしトランプがやるということになったらやっていただなくちゃいけないが、どうか』と『ああ、それなら自分も出なくちゃいけない』という話を実はこの春にやり取りをしてたんですよ。それ私はお母様にお手紙を書いていた。それを覚えてんの、ユン本部長が。だから『決まったから例のやってくれ』と言うんです。そこからお母様から箝口令です。『お前ひとりで抱えなさい』と言うんです。もう、それから寝た気がしない」
◆安倍元首相が承諾「やりましょう!」
安倍元首相からの承諾は8月末だという。
「あらゆる内外の取り組みをする中に…、まあ間、全部話しません、週刊誌が聴きたい話だから、あんまりここで話はできないが、しかしこの程度ならというところでお話をすると、先方から『やりましょう!』という話が返ってきて私の耳に入ったのが8月24日、聖和節が行われた夜なんです!」
その後の撮影当日までのドタバタを語る梶栗氏。
「ところが9月に入ったら菅政権がもたないという話になってきて(中略)キングメーカーとなっている人たちにマスコミがパパラッチのように追っていくわけです。となると、やると言っておいてこの最中で時間が取れなくて時間切れということはいくらでもある。なるまでは安心できない。ところが、9月に入りましてあらゆることが決まっていったんです。そして5日前に撮影が成ったと。どこで撮影したなんていう話をしたらちょっとね、良くないものだから。普段そこに勤務している人たちからしてみたら、とんでもない光景が目の前に展開したわけです」
◆サプライズ演出
大会当日は完全サプライズだったようだ。
「周りの方が知らない間に12日を迎えるんです、だからもうトランプさんが講演した後にまさか名前がコールされるか分かんないから、出てきてワァ~とびっくりしちゃった。まさにサプライズ。あれを演出したユン本部長は広報責任者にも前日まで伝えなかった。文字通りサプライズだった。そうしたらシック(食口/信者)の皆さんが『うわ―これどうなってるんですか!?』と牧会者、教会長に。教会長も一緒に驚いているから、説明ができない。『何が起こったんだ』『凄いことだ』なんていう話で列島が大騒ぎになった。韓国からもアメリカからもいろんな連絡が入ってきた。しかし事後処理もあるから、あまり余計なことは言えないということで水面下で今日まであるわけです」
◆スタジオ撮影当日
撮影当日の安倍元首相の様子を熱弁を振るいながら描写する梶栗氏。
「何はともあれ撮影ができて、皆さん、語られた内容を覚えてますか?ホントに立派な内容を語られたんですよ。そこで言わんとされているのは『本当に私が日本の再建のために信頼して一緒にできる団体はどこか』と、こういう角度から私たちに対する信頼を深めて来たと。だって座ってね、なぜ自分が次なる自民党総裁にこの人を推しているのかということを興奮して喋り続けるんですよ。撮影が終わって『ああ終わったな』と言ってソファに座って『じゃ談話だ』と言っていろいろ喋りだす。いろんなことを話したかったんだけど、1人で喋ってんの、興奮して。今の日本の自民党、日本の国がどれだけリベラル化しているか、どれだけ深刻な状況か、党内からもう一回改めなくてはいけないし日本の国民に知らしめなければいけない。深刻な総裁選であり深刻な総選挙になっていく。という時に明確な家庭観と明確な安全保障観、世界平和というものを作るに当たって信頼を置くことができるところはどこかと。ベラベラベラベラ、思いのたけを喋っているんです。この信頼関係がいったいどうやってできてきたのか。一朝一夕の話ではないんです」
◆“霊界”から故人も登場?
教祖や歴代会長に加え岸信介や安倍晋太郎まで”登場”。
「終わりまして玄関からお送りする時に私は深々と頭を下げました。『本当にありがとうございました』と。ところがね、私の横に梶栗玄太郎と久保木修巳が一緒に頭を下げているんです。お、いつの間に居たんだという感じで。そしたら向こうで先方も深々と頭を下げて『ありがとうございました』と言ってくる、その横に岸(信介)先生と安倍晋太郎先生が深々と頭を下げてるんですよ。そしたらこの辺、斜めくらいからお父様(文鮮明)が腕を組んでニコニコニコニコされてるんです。私もね、鳥肌ものだったんです」
安倍との3代に渡る”付き合い”と”因縁”を誇る勝共連合会長。
「私いつかこの方(安倍晋三)といつか会食した時に、いろいろと統一運動をご報告した時にお写真を見せるんです。いくつかの写真にもちろんアボジニム(文鮮明)と岸先生。梶栗玄太郎と岸先生、梶栗玄太郎と安倍晋太郎先生。(中略)私とこの方との2ショットの写真がある。それも一緒にして『見てください、3代のお付き合いだ』と『3代の因縁である』とお見せした。いくつかアルバムを持っていった。その時に『あ、これ持って帰っていいですか』とこれだけ持って帰ったんです。お父様がこの国のトップと初めて深く心情の因縁を結ばれたのが岸信介先生であると」
統一教会フロント団体幹部と3代に渡る 信頼関係を結んできた安倍元首相 (10月24日、石神井公園駅前) |
◆偉業に大興奮の韓鶴子
トランプと安倍をリモート登壇させた“偉業”には韓鶴子総裁も大興奮だったそうだ。
「第7回目の希望前進大会にアメリカと日本のこれ以上ない最大の形でお母様に証を届けることができた。お母様の興奮、イメージできますか?『本当にやったのか!?』お母様、大興奮」
◆首相官邸と教団との取引が明らかに
梶栗会長は、2012年衆院選から2019年参院選にかけての国政選挙における教団サイドと自民党安倍政権との取引を仄めかす。
「この8年弱の政権下によって6度の国政選挙において私たちが示した誠意というものもちゃんと(安倍晋三)本人が記憶していた。こういう背景がございました」
さらに安倍晋三元首相と韓鶴子総裁の対面構想を明かす。
「この度12日に証してくださったこの方は、お母様お父様とまだ直接に会ったことはないのです。それは今後ぜひ作っていきたいと思うけども、ない中で敬意を表したんです。どうして会ったこともない人に敬意を表するのか。それはその方によって指導を受けている人たちに対して敬意を表しているからなんです」
◆信頼関係で結ばれた2人がそれぞれ”興奮して”“ベラベラベラベラ”
安倍元首相のリモート登壇について、FRIDAYや週刊ポストの取材に対しUPF⁻Japanは「依頼はUPFインターナショナル(米国)ならびに米日刊紙ワシントンタイムスが行った」と回答していた。しかし、これは真っ赤な嘘だったことが梶栗氏の”裏話”から明らかとなった。安倍元首相への依頼はUPF⁻Japanと国際勝共連合会長を兼任する教団エリート2世の梶栗氏が「ずっと温めてきた信頼関係」から直接行ったものだった。
そのことが判ったのも梶栗氏が” 1人で興奮して”ベラベラベラベラ喋って”くれたからだ。(取材協力:梶栗正義氏)
◆即日動画削除の裏側も判明
事情通によると、安倍元首相の動画は9月12日のイベント当日のみ公開し、すぐに削除することを教団サイドは約束したという。表向きには統一教会との関係性の隠蔽を画策しつつ、その裏では教団幹部との”信頼関係”による取引を行うというのが"キングメーカー安倍晋三"の実像である。
~本紙関連記事~
コロナが落ち着いたら鶴子・安倍会談あるかもしれんね。
返信削除まだ先だとは思うが・・・
「聞きたくて仕方がない」「大好物」をあげたんだから後でお礼でも言ってくださいね。
返信削除ほう、これは礼で済ませては申し訳ないな。
返信削除日本で鶴子・安倍会談が実現したらたっぷり大好物を御馳走しよう。
やや日読者の多くは破壊的カルト教団・組織を「敵」と見做しているわけです。少なくとも友好的ではない。相手もそうしているだけなんですが。
返信削除利用できるものは何であれ利用する。そうでなければ政治家は出来ません。聖人君子なんていないんですよ。それが現実なので。
安倍氏は家庭連合(旧・統一協会)を利用している。それは家庭連合の側だって同じように安倍氏を利用している。そうした関係でしかない。
真の世界平和を実現できるのは世界平和統一家庭連合(旧統一教会)です。
返信削除神様の創造理想世界は全民族・全人類を自分の家族のように生活する天宙大家族を形成し自由と平和と統一と幸福の世界を完成することです。
人が健康であるためには全身の60兆個の細胞が正常でなければなりません。サッカーのようなスポーツでは、全選手が与えられた使命を果たさなければ勝利できません。また、自動車のような機械もすべての部品が正常でなければ事故なく安全に運転することは出来ません。
このように世界の平和と安定は、その構成要素であるすべての家庭が絶対「性」・絶対「純潔」を中心として正しく生きなければ実現出来ません。
この家庭の秩序を正常化できるのが統一原理・祝福結婚・世界平和統一家庭連合です。
幸福な家庭こそが一つの国と、世界平和をもたらすのです。
~祈り~
この記事みて何か勘違いした山上徹也がテロ起こしたとしたら、悲惨な話だな
返信削除山上は間違いなく、この記事に目を通したでしょうね。
返信削除カルトを野放しにしてきた、政教分離を徹底できなかったツケを安倍さんが払わされてしまったのだと思います。
安倍氏は家庭連合(旧・統一協会)を利用している。それは家庭連合の側だって同じように安倍氏を利用している。そうした関係でしかない。そして破壊的カルトに人生を破壊された人間が利用した人間を破壊した。それだけの話なんですね。破壊的カルトを利用するときは自身が破壊される可能性をちゃんと考えないといけないわけです。暴力団を利用すれば暴力団の抗争に巻き込まれる、それくらい単純な自己責任の話。
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