夏休みまであと少し、子供の頃の読書感想文や自由研究を思い出す季節がやってきた。休み中、小学生新聞の購読を考える保護者もいるかもしれない。ところが…。
「アメリカがウクライナの近くまで軍隊を送ったのが、ロシアがウクライナに侵攻するきっかけ」
これは「朝日小学生新聞」の一説だ。ロシアがウクライナの国境に軍隊を派遣したら、ウクライナとアメリカが対抗措置をとった。だからロシアがウクライナに攻め込むのは仕方がない──。そんな「ロシアの正当性を誘導する」解説記事が日々、掲載されているのをご存じだろうか。
朝日新聞社の異常なロシア擁護は今に始まったことではないのだが、購読者以外はいっさい閲覧できない朝日小学生新聞の異常ぶりは際立っている。
例えば、性教育の記事では、やたらと「性行為」を意味するカタカナが連呼される。小学生新聞の購読対象である男児は、今も昔もプールの着替え中に下半身を出して、大声で叫べば満足する程度に無邪気なものだ。
ところが7歳8歳の子供に、性行為の意味を知ろうと煽り立てる。中学生ならまだしも、小学校低学年に性行為について勉強しろと強要する朝日新聞の報道姿勢こそが、性的虐待であり児童虐待の域だ。
ほかにも夫婦別姓や差別問題などは、コンテンツ保護を口実に、ネット上で非公開。それをいいことに、大暴走している。子供の中学受験を来年に控えた父親が苦笑する。
「進学校の受験問題は、朝日小学生新聞から出題されるので『世の中にはこんなふうに考える変な人がいる』と、社会勉強を兼ねた中学受験対策で、やむを得ず購読させています。親が忙しさにかまけて、子供にだけ読めと丸投げするのは危険。親が一緒に読んで、軌道修正する必要があります。素直で教師や親、小学生新聞に書いてあるようなことを真に受ける子供ほど、中学受験には成功しても、社会に出る際に神経が病むような『厨二病』をこじらせる」
子供向け新聞は、朝日新聞社以外からも発刊されている。子供たちに多様性を強要するのであれば、まずは私立中学校の教員が、バカのひとつ覚えのように朝日新聞の記事から受験問題を作るのをやめてはどうか。