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好きな子にパンツが欲しいと告白したらパンツもらえた……もぅ好き。 作者:コークス
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カフェ未来地図

 俺はネオン輝くカフェで美人オーナー新嬢早苗しんじょうさなえに嫌な顔をされていた。


 カフェ未来地図、幸せを全国にをコンセプトに掲げ早五年、全国展開を目標に日々運営しているが店舗は未だにこの本店のみである。だが決して人気がないわけではない。むしろ大人気店である。その理由は一見カフェに見えない黒を基調にしネオンがピカピカ光る店内はゲーミングPCのようで若者を惹きつける力があり他のカフェと一線を画しているのもあるが店員が凄く可愛いのと衣装が胸を強調しているのがリピーター客を増やし、店を現在の地位に築いた一番の理由である。


 テレビでも何度も取り上げられているので店舗はすぐに増えそうだが、オーナーが店員にアイドル以上の可愛いさとダイナマイトボディを求めるというメチャクチャな人なので人員はなかなか集まらない。この本店の人員さえ少数精鋭らしく全国展開なんて夢のまた夢だ。


 何故俺がこの店で働くことになったかというと吾妻がオーナーに俺を紹介したらオーナーは是非ウチで働いて欲しいと懇願らしい。吾妻と新嬢さんは従兄弟ということだが俺自身もこの店には凄い興味があったから二つ返事でOKした。吾妻に頼まれて人員不足のこの店で働くことになったが肝心の吾妻は働きたくないという事で一緒に働かず夏休みを満喫している。


「今日からこちらでお世話になる三日月です。よろしくお願いします。」

 アイドル以上を求められる店で働くということは俺もその対象であるということだ。正直悪い気はしない。俺は今浮かれている。

 だが、オーナーはこちらをチラチラ見ながら顔に顰めっ面を浮かべている。

「うーん……なんか君違わない? 替え玉? 」

「なに言ってるんですか? 吾妻から聞いているんですよね? 俺が三日月ですよ、三日月隼斗。」

「いや、全然違うじゃん。だって……ほら。」

 そう言って見せた携帯には美少年が映っていた。

 明らかにフォトショで改変されているが着ている服やポーズ、そして何よりごく僅かに残っている俺の顔の原型で俺だと分かった。

「どうみても俺です。原型が僅かでも残っている限り、どう変化していても俺で間違えありません。」

「いや、もうこれ原型残っていないじゃん。ほら、髪だって写真だと金髪じゃん。」

 確かに写真に写る美少年は金髪サラサラストレートヘアーを靡かせている。俺の癖っ毛黒髪ヘアーとは若干違う。

 ……すっげぇな!フォトショ!もうなんでもありじゃん。

 最新技術に感動する俺を横目に新嬢さんは、

「ウチは本来男は雇わないんだけど、あまりの美少年だったからつい判断が鈍った。まぁキッチンだとあまり人目につかないから、この際美少年じゃなくても仕方ないか。……仕方ないか。」

 ポツリと呟いているとは思えない長さのセリフを呟いているのを俺は聞き逃さなかった。だが俺はポジティブ。そんなことじゃ動じない。

「三日月くん、じゃあ今日から頑張ってもらうから。ガッツ入れていこう。それと君と一緒に働く仲間を紹介するね。」

 新嬢さんはドアを開け顔だけ外に出し、

「姫様〜、姫様〜」

 と、誰かを呼んだ。

 姫様なんて可愛らしいあだ名だ。きっと上品でお淑やかな人なんだろうな。

 しばらくすると、可愛い声で

「は〜い。」

 と、この店特徴の胸を強調したユニフォームで身を包み現れたのは俺のよく知る相手、新嬢さんが姫様と呼ぶ美少女はビンタ姫こと姫咲日奈子だった。



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