くら寿司、220円皿4割に 「海鮮盛り手巻き」など19商品
回転ずしチェーン大手のくら寿司は6日、220円(税込み)の高価格帯の19商品を定番メニューに加えて販売を始めると発表した。全国の店舗で8日から販売する。出来たてにこだわった商品を提供して、店内での飲食体験を強化する。新商品の追加で商品数の3割だった220円のメニューの比率は4割まで上がる。客単価の上昇につなげたい考えだ。
220円の定番メニューとして販売開始するのは「できたてシリーズ」の19商品。ノリを巻きたての「海鮮盛り手巻き」や、あぶりたての「Wチーズサーモン」、揚げたての「いか天にぎり」などを220円で提供する。ネタを大切りにしたマグロやハマチも220円のメニューに追加するが、従来の110円の商品も販売を継続する。
これまで定番メニューはすべて110円で、220円の商品はキャンペーンを打ち出している商品が中心で、全体のメニューのうち3割を占めていた。
6日に開いたオンライン記者会見で、くら寿司の岡本浩之取締役は「最大の狙いは(外食で思い切った支出をする)メリハリ消費のニーズに応えることだ。原材料などの高騰が厳しいのは事実だが、仕入れの工夫や店舗運営の効率化で吸収する。今回のメニュー追加で客単価はいくばくか上がってくると期待する」と話した。
くら寿司は「コロナ禍で伸びた『店外』は競争激化で伸びしろが限られる」(岡本取締役)として、店内での飲食体験の強化を進めている。エンターテインメント要素を付け加えた「グローバル旗艦店」を大阪の道頓堀と東京の浅草と押上、原宿に計4店舗展開。また5月には京都市内でインバウンド(訪日外国人)をターゲットにした新店舗をオープンしている。