画像は『人間 小泉純一郎―三代にわたる「変革」の血』より
3月31日に発売された『週刊朝日』(朝日新聞社)が物議をかもしています。小泉純一郎元首相が安倍晋三首相に「責任を取って辞めなければならない」と発言したのです。
小泉元首相は安倍首相にとって、いわば「師匠」に当たります。
その「師匠」から「辞めろ」と言われたわけですから、穏やかではありません。辞任を求める理由は「森友問題で嘘をついている」ことに尽きるようです。
小泉元首相はこう激白しました。
「誰が見ても(安倍首相が森友問題に)関与したのは明らかではないか…当初(財務省が)公文書を直したのは、安倍首相が『私や妻が関与していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめる』と国会で言ったことから始まった…国会で自分が関与したらやめると言ったので、最終的に責任を取ってやめなければならない」
かつて安倍首相は小泉政権時代に北朝鮮拉致問題で名を上げ、2005年に官房長官に任命され、省庁の大臣職を経ずに「後継者」として首相の座に着きました。
そして、2007年、参議院議員選挙で自民党が大敗した直後に難病である潰瘍性大腸炎を理由に首相を辞任するわけですが、2012年から続く現在の長期政権の布石は打たれていました。
小泉元首相に取り立てられたからこそ、今の自分がある…安倍首相の心の内は分かりませんが、周囲からそう見られていることは自覚しているでしょう。